タンポポという名は、黄色くて丸い庶民的な花の名にピタリだが、蕾のかたちが鼓に似て見えるところから「つづみ草」と呼ばれ、その鼓の音を昔の人は「タン、ポン、タン、ポン」と聞きなしたところから、子供たちが「タンポポ」と呼んだのがその語源であるとは、「ことばの歳時記」の金田一春彦先生のハナシだ。
英語名のダンディライオンについては、フランス語のダンドリオン(獅子の歯の意)に由来し、鋸状の葉がライオンの牙を連想させることによるとウイキにある。ダンディライオンといえば、福岡のお仲間Oさん愛用のヨットの名前でもあった。なぜダンディライオンと名付けたのかについては聞きそびれている。
日本には、古来からある在来種と、近世に海外から持ち込まれた外来種(帰化種)があって、在来種は外来種に比べ開花時期が短く種の数も少ない。茎の短いため生育場所が限定される。夏でも見られるのは外来種のセイヨウタンポポであるともウイキには書かれていた。
生命力のつよい野花だから、どこにでも見られる当たり前の花だが、近頃の花はカタチが子供の頃に見たものと違っているように感じるのは外来種の勢力が強くなったせいか、それもと交雑が進んだせいだろうか。
NHK岐阜局のニュースに「小学生がタンポポの苗植える」というものがあった。タンポポの苗を植えるなどということは我々が小学生の頃には思いもしなかったことだ。春の野原にはレンゲやタンポポが咲き乱れるというのは至極当たり前の風景だったからだろう。
岐阜県海津市の小学1年生と2年生たちが集まったのは木曽三川公演。繁殖力の強い外来種に駆逐されつつある在来種のタンポポの苗を植えて増やそうというわけだ。この公園では平成15年から老人会と協力して在来種タンポポの植え付けを行ってきているとあるから、すでに海津市の自然保護活動のひとつとして定着しているのだろう。普段はタンポポになぞ意識のいかない現代っ子たちも植苗活動の意味と意義が理解できるとするのなら、これは結構なことではないか。
彼らが植えたタンポポの開花は来月中旬から下旬ころだというから、そのときはまた校外学習として三川公園にやってくるのだろう。その時はきっと春爛漫。楽しいおでかけになりそうである。
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