5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

イカリモンハンミョウ

2020-07-05 21:31:48 | 学習

「夏休みはもっぱら虫採りだった」というのは解剖学者の養老孟司先生。そんな夏休みがそろそろやって来る。今どきの子供たちも「もっぱら虫採り」で猛暑の夏を過ごすのだろうか。

昆虫観察も研究対象にしてしまった養老先生の対象になる昆虫は、甲虫類でも一番よく分化して多種類の「ソウムシ」だそうだ。なんとそのうちの1600種にはそれぞれに名前がついているというから驚く。

人間の興味の対象になるものの多くには呼び名がついているのだが、学名あり、異名あり、方言あり、漢字あり、英字ありと、いかにも複雑。ソウムシの1600種などとても覚えられるものではない。

今日のNHK金沢局からは「絶滅のおそれハンミョウの観察会」というローカルニュースが流れたが、この「ハンミョウ」という音に気持ちが留まった。聞いたことはあるが、一体どんなものなのかがよく判らない。

ニュースを読むと、本州では能登半島の一部だけに生息し、環境省のレッドリストで絶滅のおそれがあるとされる昆虫「イカリモンハンミョウ」のことだとある。イカリモンは「碇紋」なのだろうか。

マイペディアには「鞘翅目ハンミョウ科の1種。体長12〜15mm。南方系の種で,日本の分布はその北限にあたる。砂丘につながる自然海岸に生息する。既知の産地は数ヵ所を数えるにすぎない。また生息環境は,観光開発,護岸堤防などによって生存が脅かされている。絶滅危惧IB類(環境省第4次レッドリスト)」とある。 

羽咋市で開かれた観察会は、イカリモンハンミョウの保護に取り組む団体が毎年開いていて、今日は、地元民など30人ほどが参加した。

主催団体の説明によると、かつては金沢市などでも見ることができたが、今では羽咋市と志賀町の一部の砂浜だけに生息しており、絶滅の惧れがあることから、生息地への車の乗入れが禁止されているという。マイペディアの記述とも重なる。

参加者たちは砂浜を動く小さなこの昆虫を観察したり、エサとなる甲殻類を探したりして愉しんだ。「ハンミョウなど身近な場所にいる貴重な生き物を大切にしていきたい」という小学3年生のコメントもある。養老先生からは数世代若い彼等が、身の回りの自然を知り、守っていこうとするきっかけになるフィールドスタディ。教育関係者たちは大いに支援をすべきだろう。

「アウトドア」で「ディスタンス」が確保できるのだ。コロナなど心配せずに、夏休みは虫採りを大いに愉しんで欲しい。

さて、イカリモンハンミョウ。我が脳はいつまでこの名前を記憶していることだろうか。

 

 

 


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