5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

おなすにおきゅうり

2015-08-12 22:32:24 | たべもの
お盆も近くなり、先日は「ほおずき」が話題になった我が家だが、今日は新聞やSNSのでキュウリやナスで作ったウマ形を続けてみた。勿論これもお盆の飾り物である。

キュウリもナスも夏の野菜であるから、キュウリのゴマ酢和えや麻婆ナスも暑気押さえのメニューとして食卓に載ってくる。

8月12日の「ことばの歳時記」には、金田一春彦先生も「ナス」をテーマに一文を載せている。

一般にはナスと呼ぶけれど、ナスビというのが正しいのだそうだ。本来のカブラをカブと呼ぶように、最後を略してしまったわけだが、それは、どうやら江戸時代以前の女房ことばに原因があるらしいときた。

やはり言語学者の話の筋である。

すべてに上品を旨とすべき宮廷や大名の奥に仕える女房たちにとって、たべものの話は下品なものであった。だが、女たちは生来が食べることが嫌いではない。ではどうするか。

田楽は「ガク」を略して「オ」をつけた「おでん」、さつまいもも「おさつ」と言い替えた。そのやり方で行くと、なすびは「おなす」になり、かぶらは「おかぶ」と言った。

時代がさがって、一旦つけた「オ」を取ってしまった結果が「なす」で「かぶ」なのだというのが、金田一先生の押す馬淵和夫(東教大教授)説だそうだ。

下々としてはきゅうりは「おきゅうり」だったのだろうかとか、「おでん」や「おさつ」の「オ」が取れなかった理由の方も知りたいのだが。金田一先生はそこまで懇切ではない。






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