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幻のガルム

2008-09-08 06:18:30 | Weblog
紀元前一世紀の
料理書として有名な
「アビキウスの料理書」に
紹介されている
殆どの調味料は
「ガルム」が使われている。

ガルムとは、古代ギリシャ
ローマ時代に珍重された
魚醤である。

この魚醤は、塩漬けの魚を
発酵させたもので
魚の蛋白質を分解し
アミノ酸を豊富に含んでいる。

魚が腐らないように
かなりの塩を使うので
出来上がった魚醤は
とても塩味がきつい。

しかし、アミノ酸の1つである
グルタミン酸を多く含んでおり
料理に、塩味と旨みを増す。

古代ローマで愛用された
ガルムは、内臓を取って
フィレ状にした
いわし、さば、まぐろに
オレガノ、ミントetcの
数種類のハーブと岩塩をまぶす。

それを何層も重ねて
重石をし、2~3ヵ月
発酵させて、上澄みを濾過し
完成する。

ガルムは、紀元前3世紀頃
突然なくなってしまった
幻の調味料である。
現代のイタリア料理で
使用する、アンチョビが
ガルムと似ている。
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