世界的な博物館の一つにブリティッシュ・ミュージアムがある。 1753年に創設され、約6700万もの膨大なコレクションを収集してきた。考古学的価値の高い展示物が数多くあるのだ。なんとエジプト、古代近東 、古代ギリシャ、アメリカ 、メキシコ、アジア、アフリカと世界中ともいえる遺産がここにつまっているのだ。かつて大英博物館の中庭だったところには、ヨーロッパ最大の室内公共スペース「グレート・コート」がある。
よくもまあ集めたものである。しかし、遺産の国籍はどこだろうか。当事国からクレームはないのだろうかと思う。ここにほとんどが個人の収集家の寄贈によるものだとしても、自国で誕生した物が他国にあることについてはどう思っているのだろうか。
かつて(1921年当時)イギリス帝国は7つの海を支配した国であった。 クリックしていただけばその当時の地図を見ることができる。
当時は世界最強の国と言っても差し支えないだろう。収蔵品の多くは、この大英帝国時代の植民地から持ち込まれたそうである。まあ、文化財保護の観点や宗教的理由から国外持ち出しが到底許可されないような貴重な遺物も少なくないといわれているが、イギリスとは宗教的な理由を口にする国だろうか。
『パルテノン・スキャンダル?大英博物館の「略奪美術品」?』なんて言葉もあるが、しばしば収蔵品の返還運動もおこされているらしい。
ゆきたんくがまとめたサイト「大英博物館」の「古代ギリシャ」を見ていただけばお分かりになると思うが、こりゃギリシャにしてみれば返して欲しいだろうなぁと思う。
このような事情で、イギリス人自身にも「泥棒博物館」や「強盗博物館」などとも言われてしまうのはいたしかたないが、逆に大英博物館に一堂に会したことで研究が進みやすいとも言われているそうだ。
写真は大英博物館前で、ゆきたんくと次男のつっくん。