ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

不覚にも涙を

2008-03-16 16:08:42 | 独り言
昨日、小生が新聞を読んでいたら、カミさんが今朝は涙が出る程花粉が飛んでいるのかしらねと言ふ。実は小生が新聞を読みながら涙を流していたらしい。
読んでいたのは朝日新聞「声」欄、大阪府八尾市の中学教師中谷さん(55歳)の投稿記事だった。題して「夜間中学生が残した緑の葉」。

中谷さんが教えていた、83歳の夜間中学生が桃の節句に亡くなった。この女性は故あって小学校を卒業できず、幾多の苦難を乗り越えて生きてきた。その果てに勉学を求めて、夜間中学にたどり着いたのでした。年齢から推察するに昭和の元年前後に産まれて、貧困の時代に懸命に生きてきて、果たせなかった人並みの勉強を心がけていたことが分りました。なかなか気性の激しい人で、「それでも先生か」「それが先生に言ふ言葉か」と何度も言い合いをされたそうである。しかし、腹蔵のない人で「90になるまで、絶対勉強を続けるんや」。それが口癖だったらしい。
4年間、学校を殆ど休まず、勉学への執念を燃やしながら、2月中旬、体調を崩し入院され亡くなられたでした。いまわの際まで勉学に執念を燃やしていた彼女の姿に、先生は自分が問われているいるように感じていると言はれる。「命がけで学びにくる生徒たちに、命がけで向うだけの心構えができていたか」と。教室の窓辺には、昨夏彼女が買ってきてくれたハイビスカスの緑の葉が眩しいと結ばれていました。

昭和の始めの貧しい時代から、懸命に生きてこられた、昭和の戦前派の同志のひとりを失った小生なりの悲しみと、夜間中学という全く陽のあたらない現場で、懸命に生徒達と向合う先生。そのどちらにも感動してつい涙してしまったのでした。

今日のクスリ

やはり新聞で読んだ話だ。娘を見合いさせたが、先方の男性は花粉症らしく目までショボショボさせていた。こちらの娘は健康そのもの。しかし見合いは失敗。嫁さんが健康すぎて、息子の辛い気持まで分ってもらえないのは可愛いそうだ、との理由だったらしい。

コメント (2)
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