ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

「世界遺産」のひとつに

2007-12-23 16:58:16 | ニュース 
朝日新聞夕刊の「窓 論説委員室から」は小生の大好きなコラムのひとつだ。

先日、こんな記事を見つけた。最近の米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題のことだ。この金融不安対策で、米当局はかっての日本でのバブル期後の金融不安の危機対策をまねているというものだ。
すなわち銀行関連の取り付け騒ぎにあわてて打ち出した預金の全額保護策、銀行間の信用収縮を防ぐための金融市場への大量の資金供給。含み損が大きい金融商品を塩漬けにする基金構想。そして、対策資金集めに金融業界に回した奉加帳。米欧で当局や金融業界がやっていることは、まるで90年代後半の日本の姿そっくりだという。
当時、日本の政策は米当局や米国の格付け会社からは「戦力の遂次投入で失敗した」と酷評された。
それがどうだ、その米欧がいまや日本の焼き直し策を次々と繰り出して対応に躍起なのだ。そして市場からは「小出し対応」と批判されているのまで、当時の日本と同じらしい。
幸いにこのサプライム問題では邦銀や他の金融機関でも比較的に傷が浅かったらしい。たまたまビジネスチャンスに乗り遅れたからとだという向きもあるが「危機体験のある日本の邦銀や金融機関が正常なリスク判断をした」との見方もあるようだ。

確かに日本のバブル後の金融危機改善には大きな痛手が伴っていた。今も一般庶民の銀行預金の利子は微々たるものだ。企業もリストラに継ぐリストラを続けて、体質改善を進めた結果、非正規職員の比率を高めている。そして新たな格差社会が顕著になった。我々の様な年金生活者も非常に暮らしにくい時代になってきている。
行儀の悪い外国の大資本が遠慮なく企業の経営にも参画して、そしてハゲタカのように食い散らしている。

コラムは日本の金融危機の経験、教訓、ノウハウは、すべてひっくるめて「世界遺産」だというのだ。
当時の政策の成功、失敗をしっかり検証したうえで、後身に引き継いでほしい。それが今後の国民全体にまで痛手を与える危機に備える道だというのだ。

小生にはサブプライム問題の根本的なものは良く分からない。マネーゲームの果ての問題でもあるらしい。
コメント
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