藤田宜永さんの「乱調」を読みました。
あらすじです。
「語り手であり主人公の『私』の息子は人気ミュージシャンだったが、自宅で首をつって自殺。パリで働いていた『私』は帰国し、その自殺の原因を探るうちに、息子の“自称・恋人”の女子高生深雪と知り合い、次第に彼女に惹かれていく・・・」
好きな作家の藤田さんの本ではありますが、これは「うーーーん、ちょっと違うかも」と思ってしまいました。上手い書き手なので、決して退屈させることなく、ちゃんと最後まで読めるんですが、53歳の男性と17歳の女子高生の取り合わせというのが、どうしても違和感を感じてしまいます。藤田さんご本人は「16歳になれば、女の人は結婚できるんだから」とインタビューに答えられているみたいなんですが、それにしてもこの小説に登場する深雪という女の子はあまりに子供っぽい感じがするんです。だから、なぜ、こんなガキンチョに53歳の男の人が惹かれるのかが、よくわからないんですよね。
恋愛なんて当事者同士の問題で、しかもこれは小説なんだから、私がいきり立つ必要は全くないんですが、藤田さんがこういうのを書かれたというのがちょっとショックでした。
講談社文庫は、この本を「藤田さんの原点であるミステリーと恋愛小説を融合させた問題作!」と表紙でオススメしていますが、ミステリーというほどミステリーではなかったように思います。17歳の女子高生が本当に亡き息子の恋人なのか、あるいは単なるファンなのか?、本当は誰が息子の恋人だったのか?という点が“ミステリー”と言いたいんだと思いますが、その謎解きが「なーんや、そんなんか・・・」って感じで、あまり成功していなかったように思いました。
あらすじです。
「語り手であり主人公の『私』の息子は人気ミュージシャンだったが、自宅で首をつって自殺。パリで働いていた『私』は帰国し、その自殺の原因を探るうちに、息子の“自称・恋人”の女子高生深雪と知り合い、次第に彼女に惹かれていく・・・」
好きな作家の藤田さんの本ではありますが、これは「うーーーん、ちょっと違うかも」と思ってしまいました。上手い書き手なので、決して退屈させることなく、ちゃんと最後まで読めるんですが、53歳の男性と17歳の女子高生の取り合わせというのが、どうしても違和感を感じてしまいます。藤田さんご本人は「16歳になれば、女の人は結婚できるんだから」とインタビューに答えられているみたいなんですが、それにしてもこの小説に登場する深雪という女の子はあまりに子供っぽい感じがするんです。だから、なぜ、こんなガキンチョに53歳の男の人が惹かれるのかが、よくわからないんですよね。
恋愛なんて当事者同士の問題で、しかもこれは小説なんだから、私がいきり立つ必要は全くないんですが、藤田さんがこういうのを書かれたというのがちょっとショックでした。
講談社文庫は、この本を「藤田さんの原点であるミステリーと恋愛小説を融合させた問題作!」と表紙でオススメしていますが、ミステリーというほどミステリーではなかったように思います。17歳の女子高生が本当に亡き息子の恋人なのか、あるいは単なるファンなのか?、本当は誰が息子の恋人だったのか?という点が“ミステリー”と言いたいんだと思いますが、その謎解きが「なーんや、そんなんか・・・」って感じで、あまり成功していなかったように思いました。