おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

三島由紀夫歿後五十年

2020-11-25 23:49:50 | 読んだもの
 11月25日は「憂国忌」、三島由紀夫の命日です。亡くなって今年で50年となります。元・文学少女、「好きな作家は?」と尋ねられると三島由紀夫と答えることにしている三島ファンとしては触れなければなりますまいと思い、記事として残しておきます。

 50年前の割腹自殺の時は、さすがにまだ10歳だったので三島由紀夫のことは全く知りませんでした。ただ、学校から帰ってワイドショーでワーワー言ってたのは何となく映像として記憶があります。

 中学・高校時代は「日本文学の代表と言われるようなものは今読まなくてはいけない。大人になって『読んでない』って言うなんてすごく恥ずかしいこと」という訳のわからない強迫観念にとらわれており、よーわからんけどいろいろな本を読みました。と言っても、全てを網羅するなんて無理なことで、結局は自分が読みやすい本しか読んでなくて、非常に偏った読書でしたが。三島由紀夫の小説は中学時代から読むようになり、思想云々はまったく関係なく、エンターテイメントとして楽しく面白く読んでたと思います。最後の小説「豊穣の海」の「春の雪」なんて完全に恋愛小説でした。あ、でもこの小説で「輪廻転生」という言葉は覚えました。

 上の写真は私が持ってる三島の文庫本です。オレンジの背表紙の新潮文庫はほぼ揃えているというのがぷち自慢です。単なる文庫本コレクターみたいなものですかね。

 
 昔の新潮文庫は作家ごとに表紙のデザインが決まってたんですよね。この文字だけのすっきりとした表紙、好きでした。たぶん、三島のお好みなんでしょうね。いつぐらいからか、表紙がイラストとか写真とかになってつまらなくなりました。新潮文庫だと、谷崎は加山又造、川端は平山郁夫の装丁で、本当に「らしいな」と思っていました。今は文庫の種類も増えて、本屋さんに並べた時に目立たせないといけないのかもしれませんが、文豪の小説の表紙がちゃらいイラストとかだと悲しくなります。

 って、全然「歿後五十年」と全く関係ないことを書いていますが、ずっと好きだった作家さんが亡くなればそれなりに思い入れもあると思うのですが、好きになった時は既に亡くなっておられ、しかもいろいろある亡くなり方だったので、あえてそこには触れないで来たところはあって、感傷に浸るとかっていうのはありません。ただ、生きてらしたら、あれだけ才能がある人なので、どういう小説、どういう戯曲を書かれたのかなぁとは思います。玉ちゃんのための新作歌舞伎があったかもしれませんね。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする