おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

「綱の上の人生」

2020-11-28 22:46:21 | 観たもの
 松竹新喜劇若手アトリエ公演「綱の上の人生」を見てきました。松竹座8階お稽古場が会場です。松竹座の左手から入り、いつもは立ち入り禁止になっている通路を抜けてエレベーターで8階に上がりました。実は以前にもお稽古場に上がったことがあります。「狂言方ワークショップ」に参加しました。その時の記事はコチラ。人生二度目の松竹座お稽古場です。テレビの歌舞伎の追っかけ番組なんかで、このお稽古場が映ることがあり、そのたびに「ワタシ、ここ入ったもんね」とテレビの前でニタニタしております。

 あらすじです。
古くからある老舗サーカス団『大木サーカス』で生まれ育った“長やん”と“一郎”
二人のピエロは、兄弟でありながらも師弟の様に、日々ぶつかりながらも芸を磨いていた。
しかし、そんなある日二人の前には“一郎”の本当の父親を名乗る人物が現れて・・・
血縁か絆か。金か心か。いったい何を選ぶのが正解なのか。
フラフラと揺れ悩むピエロに魅せられて、大木サーカス団で起きる大騒動!
どこか懐かしく、ただ少し悲しくて・・・それでも温かい物語は松竹新喜劇の原点そのもの。
昭和の日本を彩った名作へ、松竹新喜劇のこれからを担う若手劇団員が挑戦します!
凍てつく風が身に堪える冬の日に、おでんが如くじっくりと心へ染み込んでいくこと間違いなし!

 「若手」と言っても一般社会でいえば中堅どころって感じの方たちでした。歌舞伎でも「花形」と言っても40歳過ぎた役者さんですからね。お稽古場なので、定員は40名、ソーシャルディスタンスを保った椅子の配置で、開演までは換気のため窓は開けっぱなし、なぜかずっとサイレンの音が聞こえてて、ミナミって事件や事故が多いん?と思ってしまいました。始まる直前に窓は閉められ、暗幕が引かれると本当に真っ暗になって、やっぱりお芝居のお稽古場ですね。

 このお芝居は41年ぶりに上演されたそうで、“This is 松竹新喜劇”でした。作は舘直志さん(二代目渋谷天外)さんです。来週から始まる朝ドラ「おちょやん」のモデル浪花千栄子さんの元旦那さんです。さすがによくできた脚本で、笑わせたり泣かせたり緩急自在のお芝居です。すぐにでも本公演にかけられそうです。本当に超ベタな大阪弁、さすがに訛る(大阪弁のアクセントではない、という意味です)人はおらず、安心して心地よい大阪弁を聞かせていただきました。新派といい、松竹新喜劇といい、古き良き日本語を大切にお芝居をされているなと思います。

 上演時間は70分、料金は2500円ととても行きやすい設定になっていました。今日と明日と全6回公演ですが、全部売り切れたようです。次があればまた伺いたいと思います。上方のお弟子さんたちもこういう催しをしてくださったら絶対行くのですが。素踊りとか素芝居とかぜひ!
コメント (2)
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