9月の歌舞伎公演＠大阪

　大阪で歌舞伎公演が続きます。5月はお江戸の香りぷんぷんの「團菊祭」がありました。7月は恒例の「関西・歌舞伎を愛する会」の「七月大歌舞伎」があり、ステキな孝夫さんが昼夜にわたる大活躍、もちろん切符は“通天閣から飛び降りる気持ち”で一等席をGetしております。そして、9月ですが、何と！松竹座と新歌舞伎座、二つの劇場で1ヶ月の歌舞伎興行があるそうです。どちらも1年以上前から決まっていたようですが、何も同じ時期にぶつけてこなくても…とちょっと思ってしまいました。

　まず「松竹座九月大歌舞伎」です。　
　　昼の部
　　　一、猿翁十種の内　悪太郎（あくたろう）
　　　　　　　　　　　　　　　　　悪太郎　　右　近

　　　二、若き日の信長（わかきひののぶなが）
　　　　　　　　　　　　　織田上総介信長　　海老蔵
　　　　　　　　　　　　　　　木下藤吉郎　　翫　雀
　　　　　　　　　　　　　　平手中務政秀　　左團次

　　　三、天衣紛上野初花
　　　　　河内山（こうちやま）
　　　　　　松江邸書院より　玄関先まで
　　　　　　　　　　　　　　　河内山宗俊　　團十郎
　　　　　　　　　　　　　　　松江出雲守　　海老蔵

　　夜の部
　　　一、猿之助四十八撰の内　華果西遊記（かかさいゆうき）
　　　　　　　　　　　　　　　　　孫悟空　　右　近
　　　　　　　　　　　　　　　　　猪八戒　　猿　弥
　　　　　　　　女王妹芙蓉実は妹蜘蛛の精　　春　猿
　　　　　　　　西梁国女王実は姉蜘蛛の精　　笑三郎
　　　　　　　　　　　　　　玄奘三蔵法師　　笑　也

　　　二、歌舞伎十八番の内　勧進帳（かんじんちょう）
　　　　　　　　　　　　　　　武蔵坊弁慶　　海老蔵
　　　　　　　　　　　　　　　　　源義経　　翫　雀
　　　　　　　　　　　　　　　富樫左衛門　　團十郎

　　　三、幸助餅（こうすけもち）
　　　　　　　　　　　　　　　大黒屋幸助　　翫　雀
　　　　　　　　　　　　　　　　　妹お袖　　壱太郎
　　　　　　　　　　　　　　関取雷五良吉　　右　近

　昨年の秋には「海老蔵奮闘公演」の予告がもう出ていたんですが、アノ騒動があってどうなるのかしらと思っていたら、東京で7月に復帰するようなので、大阪もお見えになるようです。でも、さすがにエビサマをメインに持って来れないからか、お父様の團十郎丈や左團次丈、成駒屋さん、澤瀉屋さんなどなかな盛り沢山の内容です。ご自分の息子のためとはいえ、團十郎さんが1年に2回もご来阪なんてちょっとお気の毒と思ってしまいました。（お目付け役かもしれないけれど）

　そして新歌舞伎座は「九月松竹大歌舞伎」となっています。
　昼の部
　　一、御摂勧進帳（ごひいきかんじんちょう）
　　　　　　　　　　　　　　武蔵坊弁慶　橋之助
　　　　　　　　　　　　　　富樫左衛門　扇雀

　　二、男女道成寺（めおとどうじょうじ）
　　　　　　　　　　　　　　白拍子桜子実ハ狂言師左近　　勘太郎
　　　　　　　　　　　　　　白拍子花子　　　　　　　　　七之助

　　三、人情噺文七元結（にんじょうばなしぶんしちもっとい）
　　　　　　　　　　　　　　左官長兵衛　　　勘三郎
　　　　　　　　　　　　　　手代文七　　　　勘太郎
　　　　　　　　　　　　　　和泉屋清兵衛　　橋之助
　　　　　　　　　　　　　　女房お兼　　　　扇雀

　夜の部
　　一、引窓（ひきまど）
　　　　　　　　　　　　　　南方十次兵衛　　扇雀
　　　　　　　　　　　　　　女房お早　　　　七之助
　　　　　　　　　　　　　　濡髪長五郎　　　橋之助

　　二、お祭り
　　　　　　　　　　　　　　鳶頭　　　　　　勘三郎

　　三、一本刀土俵入（いっぽんがたなどひょういり）
　　　　　　　　　　　　　　駒形茂兵衛　　　勘太郎
　　　　　　　　　　　　　　お蔦　　　　　　七之助

　病気療養中の勘三郎丈の本格復帰公演ということで、今から話題になっています。復帰公演だし行きたいとは思うけれど、何かいつものメンバーで、「何だかなぁ」と思ってしまいます。っていうか、孝夫さんと玉ちゃんがご出演ではないので、どちらの公演も私の中では“消化試合”のような公演なんですけれどね。

　大阪で歌舞伎興行が二つって、どうなんでしょうか。昔は関西での歌舞伎公演は南座の顔見世だけという時期もあったそうで、それを思えば夢のようなシチュエーションだとは思いますが、実際のところお客さん入るんでしょうか。エビサマと勘三郎さんで、どちらも“復帰公演”なので、皆様見にこられるんでしょうか。どっちも“コケタ”ってことにならないよう願っております。