「男の隠れ家ー陶酔庵」日記

いろいろあってまだ生きてます。世捨て人を気取りながら、その高みにはほど遠い俗世の世迷い人生、命だけが通り過ぎてゆきます。

唐臼小屋・・・秘窯の里・伊万里大川内山―(その13)

2006年02月20日 | 紀行

写真をご覧頂くと、この大きな杵の先には水が溜まるように穴が掘ってある。
そこに雨どいのようなものから水が流れ込み一杯になると、先のほうに傾いて、
水を流し杵は上がって落ちてくる。それを繰り返して陶器の原材料である陶石を砕くのである。

もちろん今でも動いていて、数分に一回ザーと水の流れる音と共にドスンという音が聞こえてくる。

現在ではほとんど機械化された工程だが、こだわりのある陶芸家の中には
今でも同じように石臼と杵で砕いている人もいます。



私なんぞは土練り(荒練り、菊練り)で息切れして、先生に
「何とか省略できませんかね?」と尋ねたら
「土練りから陶芸は始まります。その間に精神を集中します。」と一喝。
他の人は時間をかけて何度も繰り返すこの土練りを、しぶしぶ一回だけで済ましてごまかすもんだから、
電動ロクロに載せて成型作業に入って、あぶくがブクブク、すぐに先生にばれてしまうのである。

そしてそのツケは当然作品に跳ね返ってくるのです。




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コメント (1)
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