試合終了まで残り2分、スコアーは32-34。必死に反撃を行うオーストリアは
スコットランドの反則(ノックオンオフサイド)で得たペナルティーゴールを
きっちりと決めて、35-34で奇跡的感動的逆転で準決勝を決めた。
第8回ラグビーワールドカップ・イングランド大会の準々決勝での出来事だ。
19日午前0時に行われた試合を翌日20日、録画で観た私は、反則を犯した時点で、
スコットランドはレフリーに詰め寄る選手もなく、文句を言うでなし、
勝負の決まった時点でこそ、日本に負けた南アフリカと同じく茫然とした様子であったが、
その後は相手の勝利をたたえ握手を交わし、何ともスポーツマンらしい潔さであった。
ところが、19日の昼、ネットニュースに「誤審レフリー、逃亡」とタイトルだけを見ていた。
その日のスポーツニュースで「テレビ判定で確認したところ、ペナルティーキックではなく、
スクラムが正しかった」と審判はもちろん国際ラグビー協会も誤審を認めた。しかし試合結果は変わらないと。
これまた潔い。ひょっとしたら、スクラムであればスコットランドが守り抜いた可能性が高い。
先日、帰国した日本選手がテレビ出演で、「ルールなんか知らなくてもいいですから、
これからも是非試合を観に来てください!!ここにいる選手たちもほとんどルールを知りませんから!!」
と熱く訴え、笑いもとっていた。
選手達は審判は神様だと思っているのか、審判の判定は絶対と思っているのか。
いや、ルールを知らなくとも、審判が言うとおりにすればよいのだと・・・・。
私は本当に審判も選手達もルールの細かい部分になると知らないのではないかと思いました。
テレビ判定を申し出ることもできたし、運営側も通信で正しい判定を審判に伝えることもできた。
そこにラグビーというスポーツが持つおおらかさ、潔さとアマチュアリズムを感じるのでした。
それは、なでしこジャパンがワールドカップで優勝した時と同じすがすがしい感情です。
現代のサッカーが、ちょっとした反則や審判の判定に詰め寄って文句を言ったり、
汚いプレーや時間稼ぎなど、いろんな醜い点を見ている反動では?と思うが、
駆け引きとしてそうしないと世界のサッカーにはついていけないというのが大半の意見です。
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