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2018.5 みどりの日に旧古河庭園・六義園を歩く、バラも新緑も人出にかなわず

2018年06月11日 | よしなしごと

2018.5 連休に旧古河庭園+六義園巡り、バラと新緑と人混み

 春めいてきたころ、カミさんがバラ愛好家の知人からバラをもらった。さっそく100円ショップで花壇用の土を買ってきて大きな植木鉢に移しかえ、日当たりのいいバルコニーに置いてせっせと水を差した。ジェントルハーマイオニーという名で、やがて小さなつぼみが膨らみ、わずかに黄色みがかった白バラが咲いた。続いて一輪、また一輪と咲き続けてくれた。

 テレビでもバラが見ごろとバラ園を紹介していて、国指定名勝旧古河庭園を思い出した。旧古河庭園はテラス式の洋風庭園と日本庭園があり、洋風庭園には有名人の名が付いたバラが栽培されていたが、訪ねたのが夏の終わり?でバラは咲いていなかった。

 今回は咲き誇ったバラを楽しもうと、5月のみどりの日に、旧古河庭園を訪ねた。旧古河庭園はJR京浜東北線上中里駅から徒歩6~7分である。上中里駅で降りるのは前回旧古河庭園を訪ねて以来、2度目である。駅を降りるとバラを目指していそうな人がけっこう降りた。駅前通りにも、大通りにもそれらしい人が歩いている。庭園入口前にも待ち合わせ?、見終わった?人で混み合っている。

 入園料は一般150円、65才以上70円で廉価だが、みどりの日は庭園無料開放日だった。無料だから混雑に拍車というわけでもなかろうが、門の先も人人人・・の混みようだった。目当てはバラのようで、何人もの人が咲き誇ったバラの周りを囲み、カメラを構え、自撮りしているので、バラに近づけない・・写真の洋館手前がバラ園だが、人混みにバラが隠れている・・。
 人垣をすり抜け、バラ園を一回りする。バラ園の南はツツジ園だが、花の盛りは過ぎたようだ。さらに南を下ると日本庭園が広がる。京都の名園を手がけた小川治兵衛(1860-1933)の作で、心字池を中心に、渓谷、梅林、灯籠、枯滝、見晴台、大滝、茶室が配置されていて、味わい深いが、ここも人人で、見どころのベンチは埋まっている。同じようなことを考え、同じように行動する人がいかに多いか。

 洋館でゆっくりしようかと思ったら、結婚披露パーティで貸し切りになっていた。この洋館は、日本の建築学の祖といえるジョサイア・コンドル(1852-1920)が、伊藤博文内閣外務大臣などを歴任した陸奥宗光(1844-1897)の館として設計した、重厚な構えが見どころである。結婚披露パーティにいいところを選んだと思う。

 バラも洋館も心残りだが、ゆっくりする場所がないので、退園する。本郷通りを駒込に向かって歩くと特別名勝・六義園がある。六義園には紅葉のころに来たことがある。バラ園はないが、回遊式築山泉水の大名庭園でのんびりできそうである。

 10数分歩くと左に駒込駅が見えてくる。六義園は350m~400mほどの広大な敷地で、通常は南側の正門が入園口になるが、駒込駅側=北東の染井門が開いていた。一般300円、65才以上150円の入園料も無料だから、みどりの日のためのようだ。

 染井門から入る。千里場=馬場跡の樹林はうっそうとしていて都心を感じさせない。染井は、江戸時代の染井村にちなみ、染井村には植木職人が多く住んでいたそうで、このあたりはまだ田園の面影を見せていたかも知れない。
 3~4分、樹林を歩くと視界が開ける。しだれ桜の前の広場で、大道芸が披露されていた。これもみどりの日の催しのようだ。取り巻いた観衆が拍手喝采をしていた横を抜ける。しだれ桜はかなりの大木で、シーズンにはライトアップされ大勢を楽しませるそうだが、前回は紅葉の時期、今回は連休なので、またもお預けである。

 六義園は川越藩主・柳沢吉保によって1702年に築園された。和歌を主題に造園されていて、回遊しながら和歌の情景を楽しむことができる、とされる。和歌に疎ければ、情景から和歌が浮かばないので楽しみは半分になるが、それでも十分に目を楽しませることができるほど、変化に富んでいる。しだれ桜の先の内庭大門を抜けると、左に樹林を背景にした茶室が見え、右に進むと大きな池に出る。向こうに妹山・背山、その右手に出汐港、中ほどが和歌浦、左手前に蓬莱島、対岸に吹上茶屋が見える(写真、ホームページ参照)。

 左に上ると渓流の音を楽しむ滝見茶屋がある。前回は補修工事で上れなかったので山側を歩く。新緑のなかに、初夏に色づく春紅葉が混じる。つつじ茶屋を眺め、吹上峰を下り、白鳳橋を渡って、藤代峠を過ぎ、渡月橋を渡る。実はどこも人出で休むところがなかった。外国人も少なくない。渡月橋から千里場に戻り、染井門から退園した。
 近くで遅めのランチを取り帰路につく。歩数計は12000歩ほど、手ごろな散策だが、人出が多すぎた。連休、休日は避けた方がよさそうだ。(2018.6)

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