yoosanよしなしごとを綴る

つれづれなるままにパソコンに向かいて旅日記・斜読・よしなしごとを綴る

ヴェネツィアの紋章の獅子は新約聖書の福音書を著した聖マルコのシンボル

2015年06月08日 | 旅行

 イタリア紀行2004-30 イタリア5日目 聖マルコ=獅子 ため息橋  ドゥカーレ宮殿 巨人の階段 黄金階段 四つ扉の間
 2004年3月13日、朝食前にサン・マルコ広場を歩く。ホテルの地の利の良さは旅の楽しみを倍増してくれる。ヴェネツィアに泊まるなら、本島がおすすめ。少々狭かったり、設備が古かったり、シャワーしかなくても、部屋から運河の流れ、行きかうゴンドラ、運河に並ぶ家並みを楽しめるし、足をちょっと伸ばせば、サン・マルコ広場、大運河、リアルト橋などの名所を鑑賞し、そこここの店をのぞいたり、カフェから道行く人々を眺めることができる。
 早朝のサン・マルコ広場は、イタリア人は夜遅くまで生活を楽しむためか誰も歩いていない。広場には観光客が数組いるぐらいで、ヴェネツィアのハトもイタリア人並みにまだ休んでいるらしく一羽もいない。
 ドゥカーレ宮殿を見上げる。正面中ほどの窓の上には聖マルコと獅子のレリーフが飾られている。
 話が飛ぶ。旧約聖書の一つエゼキエル書に4つの生き物が火の中から現れたと記されている。4つとは、人、雄牛、鷲、獅子で、新約聖書では、福音書を著したヨハネのシンボルが鷲、マタイが人の顔をした天使、ルカが雄牛、マルコが獅子とされている。聖マルコを守護聖人として崇めるヴェネツィアでは、聖マルコと聖書を持った獅子がシンボル化されて用いられていて、ヴェネツィア共和国の国旗は聖書を持った金色の獅子が描かれている。ドゥカーレ宮殿の獅子のレリーフも守護聖人を表しているのである。
 いったん朝食に戻り、朝食後、ガイドの案内でドゥカーレ宮殿に入場した。
 ドゥカーレ宮殿は中庭を囲んで3階~4階の部屋が並んでいる。中庭の最奥に巨人の階段がある。15世紀に総督就任式のために設けられた階段で、階段を上りきった手すりの上に、ローマ神話のマルス、ネプトゥーヌスの彫像が飾られている。マルスは勇敢な戦士、ネプトゥーヌスは水の神でだから海の都ヴェネツィアらしい飾りである。
 一般見学者の階段を上がると、黄金階段と呼ばれた、ルネサンス様式のアーチ天井を金箔の縁取り+しっくいの植物紋様と女神のレリーフで飾った階段が見える。この華やかさこそ、ヴェネツィアの黄金期を象徴している。この先は、当時、撮影禁止だった・・最近はストロボなしの撮影が認められたらしい。写真は見学当時の感動を呼び戻してくれる手がかりになる。
 この先は見学メモと、インターネットに公開された写真をもとに紀行文が続く。
 
 
 

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