昨年5月に読んだカミュの『ペスト』を再読しました。
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今回は翻訳者中澤嶺男さんの解説も読みました。
また今回もNHKの「100分de名著」のテキストにも目を通しました。
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昨年5月頃はコロナ禍がこんなに長く続くとは思っていなかったので、
小説で描写されたペストの厄災を他人事として読んでいたような気がします。
でもコロナのパンデミックが16ヶ月も続いている現状でこの小説を読むと、
アルジェリアの港町オラン市の出来事があたかも私の町で起こっても不思議ではないように思えるほど現実味を帯びています。
「時代が変わってもその時代ごとにふさわしい読みを許容する幅の広さが優れた文学作品の条件」と
解説に記されているように、1947年出版のこの小説は現代のコロナパンデミックに通じます。
昨年読んだ時は小説に登場する多数の人物を覚えきれなかったので、
今回は初めから登場人物名と職業のリストを作成しました。
小説の主人公であり語り手の医師リウー、
パリからきた若い新聞記者ランベール、
市役所に勤める役人グラン、
最後にペストに感染してリウーと彼の母親に看取られ亡くなるタルーなど
ペストに立ち向かう市井の人々の姿に胸を打たれました。
ペスト禍に見舞われたオラン市は町を完全封鎖して10ヶ月後には終息宣言を出すことができました。
現在のグローバル社会では今度はデルタ変異株も急速に拡大しているようですから、
コロナパンデミック終息までにはまだかなりの期間を要するでしょう。
今朝の新聞に掲載された各国の10万人あたりの感染者数です。
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