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我が家の窓から見える樹木にも黄色の葉っぱが見えるようになりました。
毎日のように「難民問題」がトップニュースとして報道されています。
家から歩いて10分ほどの運動場にも大きなテント(後にコンテナーに建て替えられるそうですが)が設営され
150人ほどの難民が滞在することになると地元紙が伝えていました。
「難民登録手続き」が遅滞していると批判を受けていた難民庁の長官が先日退任しました。
確かに登録手続きが滞っているのは確かですが、これだけ大量の難民が流入するとは予想されていなかったし、
先日の週刊報道誌「シュピーゲル」の記事を読むと、登録手続きに時間がかかるのは仕方ないと思いました。
「難民・亡命申請者」を「経済難民」として振り分け本国に強制送還するまでには煩雑な事務処理が必要となります。
ひとくちに「難民」といっても種々のカテゴリーがあるようです。
ひとつは国連の「難民の地位に関する条約」と「難民の地位に関する議定書」(いわゆる「ジュネーブ難民条約」)に基づく難民です。
それからドイツの憲法にあたる基本法の第16条aでは政治的迫害を受けている人たちへの「庇護」を認めています。
「補完的保護」という枠には内戦により命の危険にさらされている人々が含まれます。
「国外退去禁止」措置の対象になるのは本国に戻ると病気の悪化が心配されるような人々です。
またドイツでの滞在が認められないのは「経済難民」ばかりではなく「ダブリン協定」により「シェンゲン協定批准国」に
流入してきた難民はまず最初に入国した国で登録手続きを行わなくてはならないからです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5b/7c/64fd4f2fd757035d3e9cbf2c90628b23_s.jpg)
(シュピーゲル誌に掲載された「難民」の内訳を示す図です)
また難民全員に対して健康診断を行わなくてはなりませんし、問診の時の医師、看護師、通訳も不足しています。
ブタペストの駅で足止めをくっていた大勢の難民を引き受け、その後、国境検問を決定したメルケル首相に対しては
「難民政策が一貫」していないと批判が出ています。
それに対して普段は沈着冷静な首相が珍しいことに気色ばんで反論したのが印象的でした。
「緊急事態に難民に優しくしたことを謝罪すべきだというなら、それは私の国ではない」
この言葉には「私が首相をしているドイツはそのような国ではないという自信」が隠されていると思います。
「脱原発」を発表したときのような毅然とした言動をみて、やはりメルケル首相は名宰相だと感じています。
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