気がつけばふるさと離れて34年

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クルーズ船での旅

2015-09-18 17:12:08 | 旅行
先頃、新聞に30ページにわたるクルーズ船の折り込み広告が入っていました。

ドイツではクルーズ船の旅がブームになっています。

「クルーズ人気」は「アイーダクルーズ」と呼ばれる船会社が比較的リーズナブルな価格で

クルーズ旅行を提供するようになってからです。


「アイーダ」はオペラのアイーダからの名前で、この船の特徴は船首に大きな唇とツタンカーメンのような目が絵が描かれていることです。



現在10隻の船を所有しています。

私たちも2013年3月に「アイーダ・ブルー」で一週間、ヨルダン、イスラエル、エジプトを回りました。

政情不安定のため現在このルートでの就航はストップしているようです。

イェルサレム、ヨルダンのぺトラ、カイロなどクルーズ船でなければ一週間という短期間でこれらの観光地を訪れることはできなかったでしょう。




クルーズ船の人気が高まっているため、アイーダ・クルーズ社では更に4隻を建造中(計画中)でそのうち2隻は長崎にある三菱重工の造船所で建造中です。

本当は今年の3月に新造船「アイーダ・プリマ」が納期される予定でしたが設計・建造作業が遅延し納期が遅れるとのことです。

デビュークルーズとして予定されていた今年10月から横浜発ドバイ行クルーズも実施されないことになったそうで、日本のクルーズ・ファンにとっては残念なことでした。

4隻の新造船のうち、残り2隻は北ドイツのパーペンブルクにある造船会社マイヤー・ヴェルフトで建造される予定になっています。

このマイヤー・ヴェルフトにはビジターセンターがあり建造中の船を見学することも可能です(いつか訪れたいと思っています)。




団体旅行が嫌いな夫はクルーズ船の旅はあまり好まないのですが、
私は好きですーいつか「夫抜き」でひとりで参加しようかなぁ(夫にはナイショね)
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西加奈子著「サラバ!」&男の子同士の遊び

2015-09-14 14:56:36 | 読書


花壇のエリカが咲き始めました。
猛暑の夏に耐えたためか今年は特に色が鮮やかなような気がします。

一時帰国の折、話題になっている本を購入して船便で送るのですが、

今年は「火花」と共に「サラバ上下巻」も購入しました。



重い単行本は電子書籍を購入し、iPadやKindleで読む方が簡便かもしれませんが、「紙本」の方が精読できるような気がします。

昨年の芥川賞受賞作の小野正嗣著「九年前の祈り」はiBooksで読んだのですがあまり記憶に残っていません。

「サラバ!」も重い単行本を船便で送って正解でした。

上下巻合わせて700ページ以上の長編をひといきに読ませる作家の力量に感嘆しました。

「アサイチプレミアトーク」や「smap & smap」に出演なさった西加奈子さんを拝見したのですが、

あの底抜けに陽気な感じいいですね

私には弟しかいないので、あんな感じの妹がいたらよかったなぁと思いました(といっても私は彼女の母親位の年齢ですが)。

それに大変な読書量とその内容を記憶されていることに驚きました。

私は簡単な「読書ノート」を綴っています。読後感を記すというよりも、「あらすじ」を記しておかないと

読んだことを忘れてしまって、同じ本を2度買いしてしまうからです

「サラバ!」は主人公、歩の誕生から30歳位までの人生行路を描いています。

小さい頃、嫌われ者だったのは破天荒なお姉さんの方だったのですが、20代後半になり「頭の毛が薄くなる」ことに愕然とするあたりから

順調に見えた歩の生活がどんどん崩壊していきます。

一番印象に残っている好きなシーンはエジプト生活時代、歩の親友になるヤコブとの交友です。

この本のタイトルになっている「サラバ」の由来も書かれています。

(アラビア語の「さようなら」である「マッサラーマ」が「マッサラバ」になり「サラバ」が二人だけの万能語になります)

「アラブの春」のあと歩がカイロにヤコブを訪ねるシーンも感動的です。

3年前、クルーズ船でヨルダン、イスラエル、エジプトを訪れた折、カオス的なカイロの状況を見たので、

楽しかった子供時代との差異に驚く歩に共感しました。

私が初めてエジプトを訪れたのは今から20年以上前、1992年です。 

あの頃、ナイル川を見ながらホテルのプールサイドでゆっくりと日光浴したのが夢のようです。

カイロで歩とヤコブが楽しく遊ぶ様子を読んでとても羨ましく思いました。

私は弟二人とは年が離れていたこともあって、二人の遊びの仲間にはいれてもらえませんでした。

川遊びやカブトムシ集め、蝉取りや「怪獣遊び」など楽しそうだったなぁ

伊集院静さんのエッセーに時折、高校の時、海で溺死した弟さんと幼い頃に一緒に遊んだ様子が綴られていますが

二人の弟を彷彿とさせ、時折読んでは微笑んでいます。





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又吉直樹著「火花」 & 「笑い」ということ

2015-09-12 14:09:13 | 読書
台風、豪雨、河川の堤防決壊で日本は大変なことになっているようですね。

ドイツは毎日秋晴れのお天気で絶好の「ゴルフ日和」です。


でも夫は「アイルランド風邪」の快復がいまひとつでゴルフをするには足がまだふらついているし

私のプレー仲間は「椎間板ヘルニア」、私も「60肩」以来プレー意欲があまり湧かず、このところゴルフ場へはご無沙汰です。

というわけで一昨日に続きまた「ブログ・アップ」、「火花」の読後感想です。



といっても「火花」は発行部数が200万部を突破したということですから、

ほとんどの方はもう読まれてしまっていることでしょう。

ここからは忘備録としての私の個人的な「読書感想文」(懐かしい言葉!-昔、小学や中学の頃、嫌々ながら書いたことを思い出します)

なのであまりお目を通していただく価値(?)はないと思います(あしからず)。

「火花」は芥川賞を受賞する前から話題になっていた作品でした。

多分、お笑い芸人が執筆した純文学ということで興味を抱いた人が読んでその文章力に驚き、口コミで広がっていったというのが

ベストセラーのひとつの理由かと思います。

一般に(私も含め)、「芸人」それも「お笑い芸人」を自分より低い位置におく傾向があると思います。

「笑わせる芸」ということでも「落語」と「漫才」とでは「落語」の評価の方が高いでしょう。

それに昔から「笑い」は知的活動のカテゴリーには入らず「不真面目なこと」としてとらえられていたようです。

「笑いは人間にしかできない」と「喜劇」を評価していたアリストテレスの

「詩編第2部(?)」には「笑い」の記述があったようでこれを神への不敬として

門外不出にしようと読者を毒殺したストーリーがウンベルト・エコの「薔薇の名前」です。

又吉さんの「火花」によって「お笑い芸人」に対する評価が変わることでしょう。

私は「お笑い芸人」の中でもタモリさんは別格ととらえていたのですが、

今年日本で購入した「サライ」のバックナンバーで日本画家の堀文子さんがタモリさんを敬愛しているという記事を読み

なるほどと思いました。

堀さんは「日本文化の劣化」にいきどおりを感じて

「慎みと静けさを大切にした日本語はテレビから消え、無知と未成熟の氾濫」を嘆いている人なので、

この人が敬愛するタモリさんは少なくとも日本文化の劣化を促進するような「芸人」ではないと私の評価が証明されたようで

自分の価値観にすこし自信が持てました



肝心な「火花」の感想です。主人公の徳永と彼が「お笑い芸人」の師とあおぐ神谷とのかかわりが描かれています。

「漫才は本物の阿呆と自分は全うであると信じている阿呆によってのみ実現できる」との神谷のセリフが印象に残っています。

いい加減に生きているような二人ですが、「笑い」ということに対しては本当に真摯に向き合っていることに好感が持てました。

ここでの笑いは子供が屈託なく笑うという陽気なものではなく、又吉さんが敬愛するという太宰や芥川のような「やりきれない人生」は笑うしかないというペーソスの笑いです。

(最後は豊胸手術までしてしまう)破天荒な神谷ですが、本当に「やさしい人物」です。

伊集院静著「いねむり先生」で描かれている色川武大さんが思い出されました。

映画化された「いねむり先生」では西田敏行さんが演じていたけれど、「火花」ではどなたが神谷を演じられるのか興味があります。

次回は又吉さんが芥川賞受賞時のインタビューで語っていた

「読んで無敵になったような気持ちで『火花』を書けた」という西加奈子著「サラバ!」について記したいと思っています。


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ロールキャベツ & ベルリン最古のレストラン

2015-09-10 15:45:36 | グルメ
この間、花水木さんのブログで「ロールキャベツ男子 対 アスパラベーコン巻男子」の記事を読んで、

ロールキャベツが食べたくなり早速作りました。




結構大きいのでひとり2個で十分です。

これがベルリン最古のレストラン「Zur letzten Instanz」だとわが家のロールキャベツの3倍ぐらい大きいのが

ドーンときて、ひとりで食べきれない位です。

このレストランは1621年の創業です。

ナポレオンやロシアの小説家ゴーリキー、チャーリー・チャップリンも訪れたことがあるらしいです。

正面は改築して比較的新しく見えますが、内部は古色蒼然としています(写真は2枚ともネットから拝借しました)。



ところでレストランの名を邦訳すると「最終審」ということになります。

つまり裁判に対し不服を申し立てる方法がない場合で、最高裁判所での審議ということになるでしょうか。

このレストランは元々、この付近を馬で訪れる人の馬の世話をしていた馬丁が「一杯飲み屋」を始めたところ、

近くにある裁判所の職員や裁判を終えたひとたちが立ち寄るようになったのだそうです。

それでメニューも「裁判用語」で記されています。

例えば「弁護士の朝食」というメニューにはラム肉のソーセージにサラダと「梨」がついています。

「梨」はドイツ語では果物の他に「頭」という意味もあり、ドイツ語で「ソフトな梨」というのは

「熟した梨」ではなく「頭の弱い人」ということになります。弁護士さんも梨を食べて「クリアーなアタマ」で

裁判に臨んでくださいという願いがこめられているのかもしれません。

それでは「ロールキャベツ」にはどういう裁判用語がつけられているかというと、「証拠物件」です。

キャベツの葉を取り除くと「新たな証拠物件」があらわれるということでしょうか。

これ以外に「アイスバインとザウアークラウト」には「証人供述」とか

「ベルリン風子牛のレバー」には「反対尋問」と名前が付けられていてメニューを読むだけでも楽しいところです。

今回のベルリン訪問では時間がなくて訪れられなかったけれど、次回はまた覗いてみたいです。
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ベルリンのIFA展 & 便利ということ

2015-09-09 14:41:57 | 日記
今日までベルリンの見本市会場では

IFA-国際「コンシューマ・エレクトロニクス + 白物家電」展

が開かれていました。




この展示会の歴史は古く初めて開催されたのは1924年で当時は「大ドイツ放送展」と呼ばれていました。

当時出展されたのは「鉱石ラジオと真空管ラジオ」だったそうです。

その後第2次世界大戦まではほぼ2年に一度ベルリンで開かれていたようですが、戦後東西ドイツに分断されてからは

デュッセルドルフが会場になったこともあるようです。

1961年以後は西ベルリン、それから今日までベルリンで開催されています。

1928年には初のテレビ受像機が展示され、1932年にはカーラジオ、その後はテープレコーダーやカラーテレビ、ブラウン管テレビ、

トランジスターラジオとその時代の技術の最先端の民生用エレクトロニクス製品が出展されてきました。

「CD,DVD,MP3プレーヤー、有機EL」あたりまでは何とかついていけますが、

今年の新商品のテーマ「コネクティビティ、ウェラブル端末」となると自分は「デジタル化石世代」に入っていると感じています。

確かにヘルスケアでのリストバンド型のウェラブル端末は「歩数、移動距離、消費カロリー、睡眠時間」なども計測できるというし、

胸部に貼りつけるウェラブルセンサとなると心電位や脈波、皮膚温など複数の生体情報を同時に計測できるということですから、

看護職の負担軽減にも役立つかもしれません。

けれども「コネクティビティ」の新製品には首を傾げるものもあります。

例えばスマートフォンと自宅の防犯カメラをコネクトさせ出先から家をチェックできるのは良いとしても

冷蔵庫の中身をスマートフォンでチェックしてスーパーで食料品を買う時の参考にするーそこまで必要かなぁと思ってしまいます。

「買い忘れ」を防ぐ意味では確かに「便利」かもしれませんがー現代人はあまりにも「不便」ということに敏感になりすぎていませんか?

「便利」で「時間が節約できる」のがもてはやされているようです。

昨年「ロボット掃除機」を購入した知人も便利だとは言っていますが、掃除してもらう前にまず掃除機が動けるように床に散乱している物を

片づけなくてはいけないのだとか。

ロボット掃除機がお掃除している時間を利用して他の事ができるというのが本来のメリットだと思うのです。

それに私は「有意義な時間の使い方」とは一体どういうことなのだろうといつも思っています。

今日のような秋晴れの日、廊下に寝そべって暖かな日差しを楽しんでいた子供の頃は「時間を有効に使う」なんて考えもしなかったなぁ。

マ、いつも怠惰な私は言い訳を捜しているだけなのかもしれませんが
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