昨日の「スポーツの秋」に続いて、今日は「芸術の秋」のブログです。
9月20日までデュッセルドルフの「ヘントリッヒ・ガラス美術館」で「ムラーノの日本人」展が開かれていました。
ガラス工芸といえばイタリア・ベネチアのムラーノ島が有名です。
そのムラーノ島で活躍した、そして現在でも活躍している日本人のガラス工芸家4人の作品が展示されています。
藤田喬平、大平洋一、三嶋りつ恵、土田康彦の作品でこの展示会までお名前は知りませんでした。
書道の先生が展示会の題字を頼まれたということでこの展示会のことを知った次第です。

珍しく館内の写真撮影がOKということでしたので、展示作品の写真を掲載します。
まず藤田喬平です。
この4人の中では唯一故人となられましたが、日本の「現代ガラス工芸」の草分けといわれている人物だそうで
日本画家の「琳派」を彷彿とさせる「RINPA」シリーズが知られています。

でも私は以下の「茶入れ」が好きでした。

松島温泉のホテル「松島一の坊」に「藤田喬平ガラス美術館」があるそうですが、以前宿泊した時は気づきませんでした
。
展示品の中で一番多かったのが大平洋一の作品でした。
この展示会はルッツ・ホルツというベルリンのコレクターの収集品の中から日本人の作品だけを展示しているのですが、
彼は大平洋一の作品を特に好んで収集したのかもしれません。
大平洋一は37年間もムラーノ島に滞在していたということですし、昨年は「箱根ガラスの森美術館」で展示会も開かれたということですから
ガラス工芸家としては第一人者に属すアーティストなのでしょう。

ガラス工芸家としては異色の経歴の持ち主が土田康彦です。
辻調理師専門学校を卒業後、ヨーロッパを回りながら食と芸術に触れ、ヴェネツィアでは老舗レストラン「ハーリーズ・バー」で
4年間仕事をしていたそうです。
ちなみにこのレストランはヘミングウェーも愛した店でカクテル「ベリーニ」(白桃のピューレーにプロセッコを加えたピンク色のドリンクーとても美味しいです!
)で知られています。
その後、ムラーノでガラス制作を始め、スキアヴァン・ガラス社の令嬢と結婚し現在に至っています。

最後にご紹介するのが唯一の女性工芸家、三嶋りつ恵です。
展示ホールの奥に映像室があって、彼女がヴェネチア・ムラーノ島の工房で屈強なイタリアの職人相手に作品を作る姿を視聴できます。
彼女は「透明ガラスに全ての色が含まれている」という考えの持ち主で一切着色せず、炉で柔らかくなったガラスに瞬時に手を加えて
いくのですが、華奢な体に潜む芸術への情熱が感じられて感動しました。


展示会場になっているヘントリッヒ美術館にはローマ時代から現代までのガラス工芸品の常設展もありこちらも素敵でした。


9月20日までデュッセルドルフの「ヘントリッヒ・ガラス美術館」で「ムラーノの日本人」展が開かれていました。
ガラス工芸といえばイタリア・ベネチアのムラーノ島が有名です。
そのムラーノ島で活躍した、そして現在でも活躍している日本人のガラス工芸家4人の作品が展示されています。
藤田喬平、大平洋一、三嶋りつ恵、土田康彦の作品でこの展示会までお名前は知りませんでした。
書道の先生が展示会の題字を頼まれたということでこの展示会のことを知った次第です。

珍しく館内の写真撮影がOKということでしたので、展示作品の写真を掲載します。
まず藤田喬平です。
この4人の中では唯一故人となられましたが、日本の「現代ガラス工芸」の草分けといわれている人物だそうで
日本画家の「琳派」を彷彿とさせる「RINPA」シリーズが知られています。

でも私は以下の「茶入れ」が好きでした。

松島温泉のホテル「松島一の坊」に「藤田喬平ガラス美術館」があるそうですが、以前宿泊した時は気づきませんでした

展示品の中で一番多かったのが大平洋一の作品でした。
この展示会はルッツ・ホルツというベルリンのコレクターの収集品の中から日本人の作品だけを展示しているのですが、
彼は大平洋一の作品を特に好んで収集したのかもしれません。
大平洋一は37年間もムラーノ島に滞在していたということですし、昨年は「箱根ガラスの森美術館」で展示会も開かれたということですから
ガラス工芸家としては第一人者に属すアーティストなのでしょう。

ガラス工芸家としては異色の経歴の持ち主が土田康彦です。
辻調理師専門学校を卒業後、ヨーロッパを回りながら食と芸術に触れ、ヴェネツィアでは老舗レストラン「ハーリーズ・バー」で
4年間仕事をしていたそうです。
ちなみにこのレストランはヘミングウェーも愛した店でカクテル「ベリーニ」(白桃のピューレーにプロセッコを加えたピンク色のドリンクーとても美味しいです!

その後、ムラーノでガラス制作を始め、スキアヴァン・ガラス社の令嬢と結婚し現在に至っています。

最後にご紹介するのが唯一の女性工芸家、三嶋りつ恵です。
展示ホールの奥に映像室があって、彼女がヴェネチア・ムラーノ島の工房で屈強なイタリアの職人相手に作品を作る姿を視聴できます。
彼女は「透明ガラスに全ての色が含まれている」という考えの持ち主で一切着色せず、炉で柔らかくなったガラスに瞬時に手を加えて
いくのですが、華奢な体に潜む芸術への情熱が感じられて感動しました。


展示会場になっているヘントリッヒ美術館にはローマ時代から現代までのガラス工芸品の常設展もありこちらも素敵でした。

