山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

寺山修司のススメ【7】

2013-04-11 06:22:29 | 「レミング」2013
日常会話がテラヤマ一色になっている。赤色である。危険、止まれを表す色?血の色?燃える火の色?
稽古中、役者が火薬に見えるのである。・・・とうとう発狂したのだろうか。狂気は正気でなければ表現できない。
今、世界の涯が見え隠れしている。「レミング」のサブタイトルは「世界の涯・・・」。ラストへ向かって構成、点検中の日々。
(写真は仮面工房のKAKUさんと。撮影はMAMIちゃん。クドシンの店にて午前4時まで飲んだ証拠となる。)

■4月9日(火)
間奏曲⇒行き過ぎよ、影
昨日に続いてラストへ向かう稽古。
囚人の部屋で出口を描いている男の妄想世界。その場が映画の撮影現場に代わる。と思っているとここは病院である。
くるくると目ま苦しく変わる迷宮場面。ここに登場する人物たちの所在が行くえ不明になる。稽古場ではその不安が見える。
これが現代に生きる私たちの姿。・・・自己喪失なる負のイメージはない。自己なる幻想さえも消える。
稽古が終ってダンス振付・出演のMAMIちゃんが飲もう!と言いだす。じっくり語り合うことも必要だ。今回関わっている出演者・スタッフとも時間が許す限り会話が必要に思える。だが、稽古場では話し合いの時間はない。暴走しなければならない。

■4月10日(水)
夢のネズミ算⇒死都ラトポリス(幕)
強風だった。夜は気温低下が続いている。風邪注意。公演前は油断ならない。
床下からネズミたちは登場するのか、屋根裏を走りまわっているのか。あちらこちらで彷徨う場にした。
共同演出の夢現の案がタイミング良く飛び出すようになった。コックの台詞が一部イシャに代わる。あら不思議!成り立つのである。
ラスト音楽も変わる。激しくのたうちまわる光景と静かに集団が旅に出る光景が重なる。
寺山修司の追悼場面で幕。
本日をもって通し稽古の段取りはついた。油断ならないことはその段取りをお客さんに気付かせないこと。
最後まで記憶を再現することではなく、寺山修司を発見し作り続けなければならない。役者もスタッフも詰めに入る。

レミング●熊本市現代美術館アートロフト
4月27日(土)pm2:00/pm6:00ー28日(日)pm2:00
前売2000当日2500
■予約メールyumesajiki@ybb.ne.jp
お問合せ(直通)09045815190

寺山修司のススメ【6】

2013-04-09 01:34:36 | 「レミング」2013
(写真は昨日の福岡市◎仮面工房稽古風景です)
行き過ぎよ「影!」・・・影を作る。影も歌う。オドル。そして

■4月8日(月)
前半はぎこちないが流れ始める。今日から後半の整理中。
頭足人⇒リヤカーの惑星⇒遊戯療法。
大山デブコは死んでしまったんだ。
殺人現場なのか、妄想か、虚実入り乱れる。・・・影と光。そして
レミングたちは消滅する?増殖する。・・・謎が謎を呼ぶ劇作りはつづく。

レミング●熊本市現代美術館アートロフト
4月27日(土)pm2:00/pm6:00ー28日(日)pm2:00
前売2000当日2500
■予約メールyumesajiki@ybb.ne.jp
お問合せ(直通)09045815190

寺山修司のススメ【5】

2013-04-08 14:11:29 | 「レミング」2013
(写真は玉垣哲郎:劇団みちくさ 客演)

「レミング」公演まで3週間を切った。
今回は21名の出演者の内、客演さんを9名迎えている。
夢桟敷にとっては黒船を迎えての新鮮さを感じつつ、稽古中での発見も多い。劇の多様な可能性も広がる。

■4月7日(日)
暴風雨の天気予報が出されている中、福岡での合同稽古だった。PAPIOにて。
強風と気温低下を除くと問題なし。熊本⇔福岡は楽しい遠足気分。
劇団仮面工房さん(客演6人衆)の場「都市の孤独」を含めて前半を流す。
稽古場では影が面白いように効果があがっていた。
「行き過ぎよ、影!」の名台詞が際立つ。新たに「影」の存在を強調したい劇だと再確認した。
「レミング」は影が通るのだ!
(注:稽古風景は後日公開)

レミング●熊本市現代美術館アートロフト
4月27日(土)pm2:00/pm6:00ー28日(日)pm2:00
前売2000当日2500
■予約メールyumesajiki@ybb.ne.jp
お問合せ(直通)09045815190

私の職業はテラヤマです

2013-04-04 14:45:41 | モノローグ【エトセトラ】
お、時間が足りなくなった。終活しなくては!

焦り禁物。

今、駐車場にて段ボールを折りたたんでいたら、アパートの住民が新聞紙を山のように持って来た。

「違う。・・・ちり紙交換ではありません。」
どうやら資源ごみのお仕事と間違われてしまった。

時間に追われる!
今から河原町秘密基地に行って道具整理するのだ。
その後、事務所(清水町)に行く時間があれば!

今日の「レミング」稽古から前半とラスト場面の仕上げに取り掛かる。

4月7日(日)の福岡市での仮面工房さんとの合同稽古までには流せるようにしたい。
公演まで3週間となった。

まがいものの寺山修司が往く。影が通るのだ。

寺山修司のススメ【4】

2013-04-03 04:08:07 | 「レミング」2013
奇妙奇天烈を肯定スル。日常の尺度では測れなくなるのが劇。突然、思いがけない世界が転がってくる。
寺山修司は個人ではなく、演劇実験室◎天井桟敷の集合体としての結果だと思うようになった。演劇は集団の力だ。それが理解できる。
俳優の、スタッフの、寺山ファンの、流れる時代の中で生き続けている。
記憶のアルバムから飛び出してくる。勝手に動き始める。百年待たずとも、寺山修司はいつも帰って来ていたのである。
稽古は加速する。ふらつき、定まらない部分もある。迷いがエネルギーに代わる。

注:明日(水)より予約された方への郵送が始まります。

【稽古風景】
 ◎女子会?
 ◎(左)男子会? (右)包帯学?

(写真:坂本咲希「稽古日記」より)

レミング●熊本市現代美術館アートロフト
4月27(土)pm2:00/pm6:00ー28日(日)pm2:00
前売2000当日2500■予約メール

寺山修司のススメ【3】

2013-04-02 05:40:16 | 「レミング」2013
客演:西川創(熊本大学演劇部)
「少年」
白塗り・学ランの少年が登場する。それはレトロ「昭和」かサブカルチャーの象徴のようでもある。
共同演出さかもとまり 強い要望での登場となった。直感や寺山修司降臨が渦巻く稽古場になってきた。
メイクデザインはダンス振付のまみちゃん。
役者は作られながらも自身の役柄として作る側に立つ。ロボットではなく、人間だから化けることが役者の力となる。私は「かわいい」と思った。
ファッションは時代を映し出す拡大鏡。思想を生む狂言と位置付ける。
後付けで「レミング」を寺山劇の今として意味づけたい。恐怖と狂気が逆転し、やさしさと正気に反転する。
リアリズムとは何?劇では等身大や日常感覚が麻痺する不思議な力を生み出す。もうひとつの世界を送り出すことができる。

レミング●熊本市現代美術館アートロフト
4月27(土)pm2:00/pm6:00ー28日(日)pm2:00
前売2000当日2500■予約メール

イースター

2013-04-01 03:08:51 | モノローグ【エトセトラ】
■3月31日(日)熊本市武蔵丘教会
6年間、夢桟敷の稽古場として大変お世話になった武蔵丘教会でイースター(キリスト復活祭)に参加した。
宮川牧師さんが京都の教会に赴任するため「お別れ会」も兼ねての参加となった。教会は溢れる人たち。信者ばかりでなくご近所の方やミュージシャン、市民運動の人、牧師さんファミリー(血族という意味ではなく、文字通りのファミリー)は様々な人たち。
「お世話になりました。」感謝の気持ちで一杯だった。その一言に尽きる。

昨年末のサキとクドシンの結婚式、一昨年の日韓交流演劇ワークショップなど、思い出せばこの教会と牧師さんには出会いから今まで語り尽くせない想いが広がった。
笑顔が泣き顔のようにもなった。
京都に行く機会があったら、又、お会いしましょう!・・・パンは肉体、赤いワインは血。
イースター終了後、劇団員たちと河原町@秘密基地にて次回公演「レミング」の制作会議へ移動する。