山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

キッズ直前の・・・。

2013-10-30 23:49:16 | キッズ劇2013-2014講座
とうめい人間?・・・キッズたちは面白さと謎に包まれていた稽古である。
悪い子どもたちがいる、仮に暴走族という設定であるが舞台では悪い子供に見えないだろう。
誰が見ても可愛い舞台になる。
稽古場では、子供たちはとうめい人間になれたら「悪いこと」ばかりしたいと楽しんでいた。
だが、そうだろうか。・・・この劇は後半になると「淋しさ」が浮かぶ。
本番直前になってそれを理解できる子供たちがいる。
それが味噌だ。・・・もし、とうめい人間になれたら!を投げかける。

子ども達の想像力はバラバラである。年齢差は小1から中1まで。
押しつけない教育もある。
教育と演劇は違うだろうが、だから演劇の意義を見出しているのです。
今日は肥後ちゃんが来た。劇団員が子供たちの稽古場に来ると心強いものだ。
キッズ担当は座長とサキとクドシン、私だった。
明日は通し2回の予定。明後日はリハーサル。
この時間で子供たちの進化を共有できることが楽しいのである。



キッズミュージカルの稽古も明日でラスト2になった。
「どうしたら台詞を覚えられるの?」と小3の少女から尋ねられた。
忘れることを恐怖と感じている。小さな胸の内は繊細だね~え。
「おまじないをしてあげよう。」と言って「もう一回!」と言ってやった。
「おまじない」というより「くすり」に近い。
この薬をばらまいている自分はケッキョクヤッキョクである。

劇団では「台詞を覚える」では通用しないようなことを言っている。

子供たちにとっては「覚える」ことが大切?人の話を「聞くこ」とが大切?・・・子供とはいえ、受け身では辛かろうに!
遊びたいのだ。演劇をまっとうに遊び道具と思ってくれたらしめたものだ。

「人の話を聞け!」と声を荒げたくなることもある。その直後、寂しさに陥る。
小さいものに大きな力を振りかざすことをみっともないと思うのだ。そんな大人が増えている。大きな力には従順になる大人。
それを子供たちは感じているのではないだろうか。

教育現場では「考える力」云々が課題になっていると聞いている。
考えたり、ものを作ったり、表現することの方が悩みは大きくなる。
悩むことをロボットはしない。
ロボットは言われる通りに動けばよいからである。人間じゃあない。

発表会本番直前になって子供たちは焦り始めた。
それがよくわかる。
ここ一番。人間同士の劇を仕上げる。