lizardbrain

だらだらぼちぼち

鈴鹿よ!

2006年10月17日 22時13分41秒 | F1



こうして、鈴鹿サーキットではしばらく観る事が出来ないであろう、今年のF1日本GPレースが終わってしまった。


こんな風にしてF1に関しての連続エントリーをしてしまうと、ワタクシがよほどのレース好きかと誤解されてしまうかも知れないので、ボロが出ないうちに言い訳しておきたい。

自慢ではないが、未だにF1チームやドライバーの区別がつかない。
ホンダ、アグリ、フェラーリ、トヨタあたりならまだしも、どのチームにどんなドライバーがいるのかをやっと覚えた頃にはシーズンが終わってしまう。
シーズンが終わると一部のドライバーが移籍してしまうため、またもやチームとドライバーの名前が結びつかなくなる。

例えば、今年の場合、
目の前をフェラーリのマシンがかっとばして行っても、それがシューマッハなのかマッサなのかを区別する事ができない。
今回の鈴鹿F1観戦に備えて、運転席の後ろに搭載された車載カメラの色の違いによって、バトンとバリチェロのマシンの区別の仕方を予習してきたのだが、一旦レースが始まると区別がつかなくなってしまった、、、、、、、、、
琢磨と左近のヘルメットのカラーリングの違いはわかってはいるが、ビュンビュン走っている時には、これまた肉眼ではほとんど区別が付かない

ワタクシのF1日本GP観戦キャリアは、今回でわずか7回目。
鈴鹿サーキットでF1日本GPが開催されて今年で20年目だから、決して多い方ではない。

生まれて初めて鈴鹿でのF1日本GPを観戦したのは、2000年10月だった。
毎年、鈴鹿のF1観戦に出かけている同僚のグループがあり、
彼らに、冗談で
「今年のF1チケット、余ってないん? 余ってたら行きたいんやけど。」
と話したら、一緒に行くはずだった人の都合がつかなくなったために、偶然にも1枚チケットが余っていたのだ

一時、バイクツーリングに熱中していた時期もあったため、オートバイレースの8時間耐久レースにも興味はあったし、TVのF1中継はレース毎にビデオでチェックしてはいたが、
それまでは、
「あんなに混雑する所まで、わざわざ行くヤツらはアホちゃうか?
と、思っていたので、まさかワタクシ自身が現場まで行くはめになるとは思ってもいなかった。

初めて鈴鹿でのF1日本GPに行った頃には、PCを持っていなかった
だから、当然、デジカメも持っていなかった。
フィルム式のカメラは持ってはいたものの、当時は写真を撮るという習慣がなかった。
鈴鹿サーキットへ行っても、ただただ同行者からはぐれないように付いて回るのが精一杯で、あたりを観察する余裕はほとんど全くなかった。

その時、初めての鈴鹿でのF1観戦で感じたことというと、、、、、
まず意外に感じたのが、フェラーリのマシンの赤色がTV画面で見る赤色と微妙に違って見えた事。
TV画面よりも、現物の方がずっと鮮やかな赤色に感じられた。
コースを走行するF1マシンのスピードやエキゾーストノートに感嘆する前に、フェラーリのマシンの赤色がやけに印象に残ってしまった。

予選はともかく決勝レースになると、観客席で観ているワタクシには、どのチームのどのドライバーが何位を走っているのかがほとんどわからなかった。
レースの模様は場内放送で実況放送されている。
周囲が静かな時ならば、その実況放送を聞き取る事ができる。
だが、たとえ1台のF1マシンであっても目の前を走行しているときは、エキゾーストノートにかき消されてしまい、実況放送の音声は途切れ途切れでしか聞く事が出来ない。
その上、レーススタート直後はともかく、途中でピットインするマシンが出てくると、いったい今どのマシンがトップにいるのかさえもが全くわからなくなってしまった。
コース内側の大型モニターでも映像で実況放送されているのだが、これがまた中途半端な大きさで、画面を見ても肉眼では順位などの数字を確認する事が出来ない。

場内放送とは別に、ピットFMという、サーキット内のFM放送でも実況されている。
FMラジオをヘッドフォンで聴くのだが、これまた、目の前をF1マシンがかっ飛ばしていくと、ほとんど聞き取れなくなってしまう。
去年は、ついにピットFMを聴く事をあきらめてラジオを持って行かなかった。
そうしたら、結局、コース上でのレース展開が全くわからないままに帰ってきてしまった。
今年は、FMラジオ付きカセットウォークマン(なんという旧式な言葉の響きであることか、、、、?)をインナーヘッドフォン(耳の穴の中に入れるヘッドフォン)で聴き、さらにその上から、ホームオーディオ用の耳たぶをすっぽりと覆うタイプのヘッドフォンをかぶせてみると、マシンの発する轟音に邪魔される事無く、なんとかFM放送を聴く事が出来た。

何よりも、鈴鹿サーキットに集まるファンのマナーの良さには感心した。
いや、感動した。
たいていの観客は、フリー走行、予選段階から、目の前を走るどのドライバーに対してでも手を振ったり、拍手を送ったりしていた事だ
それが、自分が応援するチームであろうが、なかろうが。
追い越しシーンが展開されるとなると、さらに盛大な拍手とどよめきの声が上がる
万一、クラッシュなどしようものなら、心配そうにモニターを覗き込み、ドライバーの無事が確認されるとまたもや大拍手
こういうマナーの良い人々は、一部の目の肥えたファンだけではない。
特にひいきチームもドライバーもない、失礼ながらどうみてもピクニック気分でやってきているようにしか見えない人達(ワタクシもそのカテゴリーに属するだが)も、ニコニコしながら応援している。

自分達が応援するチームの攻撃中には、試合の展開などそっちのけで立ち上がってひたすらわめきちらし、
相手チームに対しては、充血した目で常に聞くに堪えない汚いヤジを飛ばし、
相手チームのピッチャーが途中で交代しようものなら、ヘタクソなトランペットで、小馬鹿にしたように「蛍の光」を演奏し、
自分達のチームに不利なジャッジが出されると、審判にまでヤジを飛ばし、
得点チャンスに相手チームの選手のファインプレーで阻止されると、ペットボトルやらメガホンやら何でもかんでもグランドに投げ入れて、
グランドだけではなく、
ライバルチームを応援するファンが運営するサイトには、
「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」
などと、愚劣な書き込みを平気で行える、、、、、、、、、

自己の日常のストレス解消だけを目的とした一部のプロ野球ファン達と比べると、えらい違いではないか

以前から、サーキット内にあったのだろうか?
特にトヨタが参戦して以来、いつのまにか観客席に「トヨタ応援団席」だとか「ホンダ応援団席」といった物ができてしまった。
「○○○応援団席」と言っても、中身はトヨタあるいはホンダ系列会社の社員であったり、ディーラー主催のツアー客であったりするのだが。
例えば、その「トヨタ応援団席」からであっても、国内メーカーとして直接のライバルであるホンダをはじめとする他チームのドライバーに対して、大きな歓声が送られているのだ。

自慢じゃないが、猜疑心だけが強くて、継続してコツコツと努力する事など苦手なワタクシが、結局、7年も続けて鈴鹿サーキットにやって来てししまった理由は、このあたりにあるのだと感じている。

友人達とワイワイ言いながら鈴鹿までやってきて、
鈴鹿サーキットでガヤガヤ言いながら(キャンギャルには決して目もくれず)レースを観戦して、
帰りの渋滞で前に進まぬ車列を睨んでブツブツと言いながら、
夜の12時前後にクタクタになって帰って来る。
山あり谷ありの旅行気分を味わえる事も、一つの魅力だった。

混雑していない時であれば、ワタクシの家から鈴鹿まで3時間ほどで行く事ができる。
鈴鹿に行く時はまだしも、日曜日の決勝レースが終わった後が大変である。
15~16万人もの観客の何割が電車でやって来て、何割がバスを含めたクルマでやって来ているのかは知る術もないが、当然のようにサーキット周辺の道路は大渋滞となる。
それでも、何年かの経験を積んで学習してくと、少しでも帰りの渋滞に巻き込まれない位置に駐車場を確保し、例え遠回りに思えても、少しでも渋滞に巻き込まれない方向へクルマの進路を取る事によって、最小限のタイムロスで帰って来ることが出来るようになった。

だが、あとししばらくなのか、もっとず~~~~っとの間なのか?
とりあえず、鈴鹿でのF1レースは、今回でしばしのお別れとなってしまった。

長期的な今後の先行きはいささか不透明なのだが、少なくとも向こう5年間は、静岡県のフジスピードウェイで開催される事になってしまった。
フジまでは片道約600キロある。
来年からどうしようか?
それが、当面の課題なのだ。
今年の同行者達の意見は、
フジのF1を観たい
という方向で一致しているのだが、手元に集めた情報では、サーキットへのアクセスは鈴鹿より確実に悪いらしい。
そのうえ、何しろ土地勘が無いので、宿泊先の確保も大問題だ。

当分は、情報収集にネット上を駆け回らなければならない。
だが、まだ、フジ側からは、来年のF1GP開催についての具体的かつ詳細な発表は行われていない。

どなたか、有益な情報があれば寄せていただけばありがたいのだが
ご覧のあて先まで、ドシドシご応募いただきたい。


今年の鈴鹿でのF1日本GPが終わり、
サーキットを出ようとすると、
どこからか
「シューマッハにメッセージをお願いしま~す」
という、良く通る女性の声が。
そこには、その女性の連れなのだろう、
フェラーリの応援フラッグを地面に広げて
今にも泣き出しそうな様子で座り込み、
「悔しいです」
と声を上げている男性がいた。

座り込んだすぐそばに置かれた、ホンダ応援グッズが入った赤いビニールバッグを、申し訳ないが、ワタクシのデジカメはしっかりと捕らえていたのだ

 









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