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だらだらぼちぼち

梅雨明け祈願は富士山へ(2) 2日目 山中湖やら河口湖やら

2012年08月07日 11時04分55秒 | 風景光景

今回の富士山放蕩旅の初日をアップしてから、ほったらかしのまんま既に1週間が過ぎた。
初日に御殿場にたどり着いた所で、途切れている。
ナマケモノの本領発揮という世論からの責任追及逃れのために、少し話題をそらそうと思う。

今ではすっかり東京ディズニーランド中心になっているらしいが、当時のワタクシの地域の中学校の修学旅行は、伝統的に、初日は河口湖に1泊、翌日は東京に1泊という2泊3日の行程だった。

信じられない事だが、中学生だったのは40年ほど前のことになる。

今でもイナカモノで純朴な人間だが、中学生の頃のワタクシはもっともっと純朴だった。
何しろ、生まれて初めて東海道新幹線に乗って、生まれて初めて実物の東京タワーを目にしたのだから。
その上、東京の夜のオプションとして、生まれて初めて後楽園球場で巨人×阪神戦をナマで観戦するというオマケも味わった。
ナマで観た後楽園球場は、やたら広かった。
ジャイアンツの先発は関本、タイガースは江夏。
江夏は、度重なる球審の微妙なストライクボールの判定にキレてしまって、試合中に球審に体当たりしてそのまま退場になってしまった。
試合結果は2対1でタイガースの勝利に終わった。

当時も今もジャイアンツファンであるワタクシであるからして、ジャイアンツが負けたと言うゲーム内容はともかく、その後楽園で、ワタクシの心を痛める情景があった。
近くの席でビールを片手にしたオッサンが、ジャイアンツ先発の関本に対してやたら大きな声でヤジり倒していた。
ワタクシにとって、生まれて初めてナマで見るプロ野球のゲームである。
ゲーム観戦もそこのけに、一生懸命プレーしている選手を口汚くヤジり倒す、しかも、ワタクシが愛するジャイアンツの選手をヤジり倒すという、信じられない行為が存在しているのを目の前にしたのも初めてであった。
もっと信じられなかったのは、その汚らしくヤジり倒しているオッサンに対して、周りの誰も注意しようとはしない事だった、
こんな大人の世界の汚い一面を知って、小さな心を痛めながら悲しい気持ちでいたら、後半になるとそのオッサンは無口になってしまったので、ゲーム観戦に集中することができたが。

そうそう、試合途中で一時的に雨が降ってきた。
東京ドームではなく屋根の無い後楽園球場なので、皆一斉に傘をさしての観戦となったのだが、後ろの席の人がワタクシの背中をトントンと叩いて、
「君がさしている傘からたれる雨のしずくがすぐ後ろにいる自分の足に落ちてくるので、もう少し傘を低く構えてくれないだろうか」
という意味のことを標準語らしき言葉で話しかけられて、標準語を話せないイナカモノだと見抜かれないように緊張して受け答えをした事も覚えている。

何を言いたいのかと言うと、つまり、中学校の修学旅行の時は、雨模様だったのだ。
初日に泊まった川口湖畔のホテルに着く前も、翌朝も、観光バスの窓からは富士山は見えなかったのだ。

時は過ぎて、今から23年前。
既に社会人になっていたワタクシは、今度はバイクで山中湖に2泊した。
山中湖に到着した夜は雨で、その後の2日間は曇っていた。
曇り空の中、バイクで5合目までたどり着いても、富士山の姿は見えなかった。

つまり、

河口湖畔に泊まった中学生の時も、社会人となって山中湖畔に泊まった23年前の時も、
せっかく富士山のお膝元までたどり着きながら、一度も富士山の姿を見ていなかったのだ。

その後、新幹線の中からだとか飛行機の中から富士山を見たことはあるが、ワタクシは、そういうのは『見た』とは表現しない。
『窓の向こうにたまたま見えた』としか表現してはいけない。

早い話、これまでの人生で一度も、地面に自分の足を着けた状態で富士山を見た事が無いのだ。
なんとかこの状況を打破するために、地面に自分の足を着けた状態で富士山を見たい、と願いながら再びやってきたのだ。

つまり、

これまで、ワタクシと富士山の縁は薄かった。

そんなワタクシの願いを知ってか知らずか、滞在予定中の富士山周辺の天気予報は良くなかった。
うまい具合に梅雨明けのタイミングを掴む事はできたが、どのチャンネルの天気予報を見ても、晴れるとは言ってくれなかった。
2日目の御殿場付近は曇り、富士山は午後から雨が降るかもとの天気予報を前夜に確認していたので、朝早めに出れば何とかなるかもと思い、6時に起床してみた。
6時に起きてホテルのカーテンの隙間に広がる空は、どんよりとした一面の曇り空、、、、、
ホテルの窓から空を見ただけで拗ねてしまって、二度寝を決め込んだ。
8時過ぎに、再び起床したのだが、空模様はさっきより少し明るくなった気がするが、曇っているのには変わりが無い。
雨が降っていないだけマシさ、とポジティブシンキングしながら、さっさと朝食を済ませて出かける支度をしてエコカーのエンジンに火を入れた。

どこをどう周遊するのかは決めていない。
起きるのが遅かったので、とりあえず富士五湖を攻めながら様子を探ろうと思った。

          

山中湖に着いたのが11時前。
真っ先に目に付いたのが、湖に定番のこんな船。
はいはい、喜んで撮らせていただきますよ。



ホテルを出た時より少々空が明るくなった気がするが、山中湖のビューポイントからは、富士山はほとんど雲の中に潜んでいる。
美しいおみ足しか見せてくれないのがじれったい。



『山中湖花の都公園』あたりの道。



山中湖を一周してしまったら、続いて河口湖へ。



蕎麦屋の看板を見かけて、そばを食したくなった。
看板の指示通りに進んでいくと、花畑が。
『なでしこガーデン』と案内板が立っていた。



う~ん、
また少し空が明るくなった気配が。

                    

河口湖道の駅勝山で休憩。
晴天ではないとはいえ、Tシャツから出した両腕が日焼してヒリヒリしてるのが自覚できる。
もしかすると、雲が多いだけで、そんなに悪い天気ではないのかも知れないぞ。


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