lizardbrain

だらだらぼちぼち

2回目のH ZETTRIO

2019年09月13日 17時25分33秒 | 音楽

一昨年、2017年に、初めて東京ジャズに出かけた時に、妙に気になるピアノトリオを目撃した。
ピアノとアコースティックベースとドラムのトリオである。
ジャズをやるのにそんなこと必要ないのではと思われる、ビジュアル的な特徴を備えていた。

今でもあるのかどうかわからないが、メガネと鼻と鼻の下の髭をくっつけた玩具のマスクがあるでしょ?
最初は、ドラマーがそのマスクをかけているのかと思った。
まさか、ステージに出るのがそんなに恥ずかしいのだろうか?
ヘンテコでチープな変装だなぁと思ってもみたのだが、見慣れるにつれて、メガネと鼻と髭をくっつけた玩具のマスクではないような気がしてきた。
どうやら、メガネは本物のサングラスのようだが、鼻の様子がおかしい、白いのだ、鼻だけが白いのだ。
白い鼻が黒っぽいサングラスとコラボして、いかにも怪しげな空気を醸し出している。
そして、ピアニストの鼻もまたヘンテコなのだ、鼻の色が青いのだ。
しかも、2~3日前に誰かに殴られたのだろうか、目の周りが黒っぽいのだ。
はたまたベーシストの鼻もまたヘンテコなのだ、赤いのだ。

この時の出演者、タイムスケジュールは事前に公表されていたのだが、全く調べずに行ってしまった。
だから、初めて目にするミュージシャンについては全くもって良くわかんなかった。
彼らの見た目はどうやら日本人らしいが、3人ともやたらと高等技術を持っている様子だった。

そして、ドラマーは終始立って演奏していた。
マーチングバンド風の編成だと、こんなドラムセットも有りなのだが、まさか、ドラム椅子を忘れてきたのだろうか?
椅子を忘れてきたからなのか、ハイハットシンバルが見当たらなくて、ハイハットが無い分、細かいシンバル類をたくさん鳴らしながら手数で十分にカバーしている。
鼻が青いベーシストは、右手のアタックがやたらと強い硬質なサウンドである。

その時の彼らの持ち時間が少ない上に、後半にシブヤ系とかいう女性シンガーがマイクを手に現れてしまったので、どうにも中途半端な読後感しか残らなかった。
いずれきちんとワンステージのライヴを確かめたいとの要望を胸の奥に秘めていると、その機会がやって来た。





2019年3月30日 
赤穂市文化会館ハーモニーホール。
H ZETTRIO単独でのライヴはこれが初めてである。

17時開演の1時間前の入場時刻設定という事で、グッズ販売に力を入れている様子だった。
座席で開演を待っていると、やたら場内スタッフが『ケータイ・カメラの電源をお切り下さい』と言いながら周回してくるのだが、そんな事を気にせずに撮影してる人には決して声がけしない。
つまり開演前は撮り放題の様子。
天井の高いホールで、ノリでオールスタンディングになるのかと恐れていたが、意外にみんな座っていた。

ピアニストは、かなりのやり手である事をひた隠しにした、遊び心タップリのプレイヤーだった。
彼の左後ろに開演前から置かれていた鍵盤ハーモニカは、なぜだか最後まで出番が無かった。

彼らは、鼻に色を塗っているのではなくて、鼻に色がついているのだという。



          


この日、ロビーで入場待ちしている時に、まだ未開封だった水ボトルを忘れてきてしまったのが悲しい。
最近、こうしたミスをしょっちゅうやってしまうのが辛い。