富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

安中市立臼井小学校で「学校キャラバン」活動

2015年10月22日 10時18分23秒 | 世界遺産伝道師協会

安中市立臼井小学校で「学校キャラバン」活動

 

27.10.19(月)碓氷峠の麓に位置する安中市立臼井小学校において3・4時限2駒の授業時間(10時45分~12時20分)を使って学校キャラバンの諸活動を行いました。 同校は、群馬県が主催する「絹文化承継プロジェクト」に参加し、3年生の児童が中心となって本物の桑の葉を使った養蚕体験や、近傍にある碓氷製糸場見学を行う等して蚕糸絹業に対する良き理解者を育成する活動に積極的に参加していただいております。今回の学校キャラバンもその一助となることを願って行われたものです。

 

参加伝道師全員による挨拶もそこそこに、早速、3年生7名の児童達を対象としてK藤基晴伝道師による「世界遺産富岡製糸場と絹産業遺産群」に関する講話及びS藤勉伝道師による「カイコの成長過程」についての講話を行いました。いつも使っている教室を使っての講話のためか、児童達もリラックスしながらも集中して聞き入り、これまでの養蚕等の体験や授業を通じて得られた知識を反芻する  かのように大きく頷く姿が印象的でした。

そして、今回不参加のM田順一伝道師からご提供いただいた5齢目の蚕や繭を囲んでしばしお蚕談義。地域で育った本物の桑の葉を使って養蚕に挑戦した児童達、雨粒でぬれてしまった桑の葉を一枚一枚丁寧に拭き取って与える等大事に育てたという話を担任の先生に伺いました。そのためか臆することもなく蚕を手の平に乗せ「ちょっと前のことなのに何故か懐かしい。」、「蚕って可愛い。」という発言が飛び出す等群馬県民のDNAがすっかり育まれているようでした。

 

 その後、上州座繰り初挑戦となりました。今回は時間的余裕があったため、通常の繰糸作業の他に、途中で糸を足す接緒作業にも挑戦していただきました。

ベテランのJ保千代子・N木多恵子両伝道師の的確な指導もあり、2巡目にはすっかり落ちついて作業できるようになりました。「右手を使って鍋の中を流れるプールを作るようにかき混ぜること、左手で右手よりゆっくり糸車を廻すこと」等、上州座繰りの極意をほんの少しだけ身につけた小さな後継者が誕生しました。

 他学年の児童達も授業の合間に見学に訪れ、繰糸作業の様子を興味深そうに見入っていました。結局、3年生の児童達はトイレ休憩することも忘れる程集中して授業に臨み、アッという間に時間が過ぎてしまいました。

 

 今回の活動を通じて強く感じたことは体験学習の必要性でした。学校側の用意周到に行われた事前学習等とも相俟って単なる「頭の中の知識」から確実に「身についた知識」となったであろう事、高い教育効果が得られる一助として参加させていただいた事に伝道師として感謝したいと思います。

 

今回の活動参加者は、名簿順にJ保千代子、N木多恵子、k藤基晴、Y沢靖浩、S藤勉及びT越朗伝道師の6名でした。

(塚越 朗記

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「神津牧場もみじ祭り」での世界遺産・富岡製糸場と絹産業遺産群伝道活動報告

2015年10月22日 09時52分53秒 | 世界遺産伝道師協会

「神津牧場もみじ祭り」での活動報告

10月18日(日)午前9時過ぎから午後3時まで、下仁田町南野牧地内の神津牧場において開催された『もみじ祭り』で活動を行いました。前日は雨のち晴れの天気だったので、私は標高が高い神津牧場の天気を心配していましたが、当日は爽やかな秋晴れの天気となりました。秋の穏やかな一日、牛やヤギ等の動物たちと触れ合うことできるということもあり、小さな子供連れの親子さんたちで会場は賑わっていました。当日の参加者は、I川さん、T江さん、S田さんとIの4人で、S田さんは高崎市内から、私は前橋市内からと遠距離の参加でした。

私が午前7時頃に自宅を出て、午前7時45分頃に待ち合わせ場所である富岡市の駐車場に着くと、既にS田さんが駐車場に着いていました。しばらくするとI川さんがS田さんと私を迎えに来てくれ、T江さん宅に寄りながら一路神津牧場に向かいました。神津牧場付近は紅葉の時期にはまだ少し早かったですが、牧場内にある事務所横の紅葉は素晴らしかったです。

会場である食堂・売店前広場横の道に車を止め、車から資機材を降ろしてテント内に運び込み、パネルや幟旗等を設置し、机の上に繭クラフト制作に必要なカッターナイフや接着剤等を並べて準備が完了しました。準備完了後、I川さんが始業前のミーティングを行い、「怪我を起こさないように細心の注意をはらって、今日一日活動を行ってもらいたい。」旨の訓示がありました。

最初はお客さんも疎らでしたが次第に増えてきたので、繭クラフト制作も忙しくなり始めました。会場内では焼きそばや焼肉等が販売され、特に肉を焼く時の食欲を誘う香りが当たり一面に漂っていて、早く焼肉を食べたいと思いながらの活動となりました。繭クラフト制作を指導しながら客さんとの会話のなかで「どこから来られましたか?」と訊ねると、「佐久市から」と答える人が大勢いました。神津牧場内の会場は群馬県に位置していますが、佐久市から近いところにあることを実感した次第です。

佐久市からのお客さんでお孫さん連れの夫婦が、繭クラフト制作の体験をしながらひと時を楽しそうに過ごしてくれました。私たちがボランティア活動により無料で繭クラフ制作指導を行っていることを話すと、元気な奥さんが自宅から持ってきたリンゴをバックから取り出して、ぜひ私たちに食べるようにとリンゴを勧めてくれました。折角なので私たちはリンゴを頂くことにしました。とても美味しかったです。リンゴの種類は長野県オリジナルの「シナノスイート」と秋映の2種類とのことでしたが、私としては「シナノスイート」が美味しかったです。

やがて昼食時間となったので私たちは交代で昼食を摂ることにして、私は会場内で販売されている里芋汁とバター御飯と焼きそばを秋空の下で美味しく食べました。少し食べ過ぎてしまいました。

島田さんと私が食事をしている間に、I川さんが大勢のお客さんを相手に繭クラフト制作の指導をしていたので、食事が済むと私たちは食休みなしで繭クラフト制作の指導を始めました。

午後2時を過ぎるとお客さんが少なくなり始め、午後2時半を過ぎるとお客さんが来なくなりました。

午後3時を過ぎたので撤収作業に取り掛かり、牧場の場長さんに挨拶をして帰宅の途に就きました。

当初の日程では活動終了後に荒船風穴を見学する予定でしたが、S田さんも少し前に開催されたモニターツアーで荒船風穴を見学済であり、私も3回程見学していることから、予定を変更して見学しないことにしました。その代り、根小屋地内にある庭屋静太郎ゆかりの「春秋館」をI川さんの解説付きで見学しました。春秋館は荒れるに任せた状況で損傷が激しく、その保存・活用が急務との認識を新たにした4人でした。

さて、本日の活動結果ですが、繭クラフト制作への参加者は73組で、解説対応者は15組でした。

秋の爽やかな空気をお腹一杯に吸いつつ、美味しそうな焼肉の香りを嗅ぎながらの伝道活動に参加されたI川さん、T江さん、並びにS田さんに感謝申し上げます。お世話になりました。

また、伝道活動の場を提供して頂いた神津牧場と、下仁田町の関係者の方々に心からお礼を申し上げます。

(S.I記)

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