「富岡市立高瀬小学校」で学校キャラバン
令和5年2月16日(木)、富岡市立高瀬小学校で3年生3クラス87名を対象に学校キャラバンを行いました。
本校は富岡製糸場の南西、直線距離にしておよそ1.5キロのところに位置し、世界遺産センターからは車で10分ほどです。かつては養蚕業も盛んで組合製糸甘楽社高瀬組が明治18年、同下高瀬組が明治20年に創業しています。
学校側が事前に隣接する高瀬公民館の駐車場を使用できるように依頼してくれたため、機材を積んだ軽トラを会場の体育館近くに駐車することができました。教頭先生がタイミング良く体育館の扉をあけてくださり、伝道師4名ですぐに機材2セットを搬入することができました。
体育館内の日当たりのよい南側に座繰り機をセットし、話し声がダブらないように座繰り機と座繰り機の間に十分間隔をとることにしました。今回は講話なしで1時間30分が座繰り体験に当てられます。1クラス30分を目安に交代で座繰り体験をしてもらうことにし、学年主任の先生が見えたところで体験方法の確認をしました。
煮繭をしつつ座繰りのための準備をしていると、問題が発生しました。ブレーカーが落ちてしまったのです。追加のお湯を沸かすため、一度に2台の電気ポットを使用したのが原因のようでした。教頭先生の協力で復旧はしたのですが、座繰りの熱源である2つの電磁調理器の使用に気を遣いながらの座繰りになってしまったことには反省が残りました。
開始予定時刻を少し回って1クラス目の学校キャラバンが開始になりました。あいさつ、伝道師の自己紹介の後、2グループに分かれ2人一組での座繰り体験の開始です。
O野さんとK渕さんが1グループを、M下さんがもう1グループを担当しました。箕箒の使い方、ハンドルの回し方を教わり、早速2人一組になっての座繰り体験です。初めは手を添えてもらっていた児童も、すぐにスーとできるようになります。すかさず伝道師から「上手い上手い!」の声が送られます。見ている児童も集中します。伝道師の方々は、「(箕箒は)筆を持つようにね。」「力を抜いて。」ときには「友達がやるのをちゃんと見てね。」など、タイミングよく声をかけながら体験を進めていきます。
途中で生糸が切れたら、「結ぶところも見てくださいね。」と。興味をつないでいきます。サナギや繭糸の説明も加えながら。全員が体験し終えたところで、担任による巻き取られた生糸のカットです。児童は生糸にハサミが入ると、「ほうー。」「おおー良い音。」などと反応します。その言葉は伝道師の心に、いつ聞いても本当に新鮮に響きます。生糸をプレゼントすることを伝え、次のクラスと交代しました。
こうして、3クラスの座繰り体験が少し時間オーバーしながらも終了しました。後片付けも含め3時間ちょっと、休憩なしで中身の濃い学校キャラバンとなりました。課題はありましたが、伝道師個々の機転のきいた対応に感謝し、互いの労をねぎらいながら体育館を後にしました。
本日参加の伝道師はO野多美子、M下禮子、K渕秀子、O形の4名でした。
(O形 榮一 記)