1月28日、館林市立第一小学校(津布工 清校長)からの要請を受けて、93名の4年生を対象に体験型PR活動を行いました。参加者は5名の伝道師と推進課職員1名です。
私たちはそれぞれが10時に学校の校長室へ集合し、校長先生にあいさつした後、活動のための準備を始めました。「世界遺産のお話」を受け持つ近藤会長は視聴覚室、「座繰り体験」を受け持つ4人は体育館へ移動しました。
座繰り器は2台用意し、S.N、N.TペアとY.I、Y.Nペアで1台ずつ担当することになっています。30分くらいで準備を終え、その後、体育館で4年生全員と対面式が行われました。児童を見ていると、これから何が始まるのか期待している雰囲気が伝わってきました。
いよいよ体験です。93名は4班に分かれ、1班と2班は「世界遺産のお話」、3班と4班は座繰り体験となります。45分の間に、23名全員が座繰り器のハンドルを廻して繭から生糸を取る体験をするために、1人が30回廻すと決めました。
見学している児童は、繭から糸になっていく様子や繭の中からさなぎが出てくるのを見ていました。また、1本の糸の細さに驚いたようです。
質問をしてくる児童もいます。「着物を作るのにはどのくらいの繭が必要ですか?」と聞かれたので、「2600粒の繭が必要で、重さでは生糸900グラムになりますよ」と答えると、感心しながらメモを取っていました。
別の児童に「繭1つの長さはどのくらいだと思いますか?」と聞いたところ、「1500メートル」と答えてくれました。「物知りですね」と言うと、「4月に学校で富岡製糸場へ行ったときに教えてもらいました」とのことです。
さらに「さなぎは食べられるんですか?」「なかの虫は生きているんですか?」などと興味はつきないようで、意欲的な学習態度に好感が持てました。
5分間の休憩を挟んで、「世界遺産のお話」グループと「座繰り体験」グループが交代になって2時限目も無事に終了しました。
片付けが終わってから、再び体育館へ集合して終了式がありました。そこで体験学習をした後の感想が活発に発表されました。
「富岡製糸場を世界遺産にするために、大変な活動をしている人たちがいることを知りました」「たくさんのことを教えていただき、メモ帳がいっぱいになりました」
児童からこのような言葉をもらって、私たち伝道師はパワーを蓄えられたので、これからもPR活動に精を出していきたいと思います。 (Y.N記)
昨年、私たち富岡製糸場世界遺産伝道師に心強い仲間が加わっています。
それは、群馬テレビの吉田学アナウンサーです。
吉田伝道師は、ニュースジャスト6(月~金、18:00~)などを担当する人気
アナウンサーですので、皆さんも知ってますよね?
吉田アナは、群馬テレビHP自身の紹介中、特技のところで『「世界遺産伝道
師」の称号(富岡製糸場と絹産業遺産群にお出かけの方はお声かけ下さい、ただし
ほとんど役に立ちません)』と記載しています(笑)。
皆さんも、私たちの心強い仲間である吉田伝道師をぜひ応援してくださいね。
(アナウンサーの部屋/吉田伝道師
http://blog.gtv.co.jp/yoshida/profile.html)
そして、この度、その吉田伝道師から、群馬テレビが行う「世界遺産応援ウィー
ク」についてのお知らせがありました。みんなさんも必ず見てくださいね。
○群馬テレビ 世界遺産応援ウィーク(群馬県委託事業)
期 日 1/31(月)~2/4(金)
対象番組
1 ニュースジャスト6(月~金、18:00~19:00) 世界遺産特集(1/31,2/1)他放映
2 モーニングジャスト(月~金、6:55~8:00) 世界遺産候補紹介
富岡製糸場世界遺産伝道師協会では「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界
遺産登録運動の一環として、各地で伝道活動を行っております。
◎弁天ワッセで伝道活動 2月3日(木)10:00~14:00
前橋市の中心街弁天通りでは、毎月3日の大蓮寺の縁日に「弁天ワッセ」を
開催しています。門前でパネル解説・チラシ配布を行います。
◎学校キャラバン 1月28日(金) 10:45~12:20
館林市立第一小学校(館林市代官町)で4年生を対象に座繰り体験と「富岡
製糸場と絹産業遺産群」の説明などを行います。
◎学校キャラバン 2月9日(水) 14:00~15:30
館林市立第六小学校(館林市新宿)で4年生を対象に座繰り体験と「富岡
製糸場と絹産業遺産群」の説明などを行います。
◎イオンモール高崎「体験型・世界遺産キャンペーン」で伝道活動
2月12日(土)~13日(日)13:00~17:00
「養蚕・製糸・織物」に関する体験型の世界遺産キャンペーンをイオンモール
高崎と共催で行います。1Fセントラルコートで生きた蚕の展示、パネル展示、
繭・生糸・織物の展示、繭ストラップづくり、繭釣り、上州座繰り体験、機織
り体験、チラシ配布などを行います。また、2Fセントラルコートでもパネル
展示・解説、チラシ配布を行います。
NPO法人 住・環境支援ネットにも所属する伝道師が、「富岡製糸場を紙で立体的に作る」などの無料体験を次のとおり実施しますので、お子様と一緒に出かけてみてはいかがでしょうか。
日 時 平成23年2月18日(金) 13:00~18:00
場 所 けやきウォーク前橋 けやきコート
*小さなブロックで作るお家
*丸い折り紙遊び *バルーンアート
*紙パックトンボ *自分だけのエコバッグづくり
(内容は予告なく変更する事や、景品等数量限定ですので御了承願います)
そ の 他 「世界の飢餓・貧困の状況展&世界の紙幣・コイン展」同時開催
当日会場で、貧困の子どもたちの海外支援のため、「家庭で眠っているお宝」外国コイン・未使用切手・書き損じハガキ・テレカなどの提供をお待ちしています。
主 催 多種支援ネットワークづくり実施委員会NPO法人 子どものくらしを守る会・NPO法人 キャリア倶楽部・ NPO法人住・環境支援ネット・群馬県JICAシニアボランティアの会・高崎熱血倶楽部ボランティア・SIEN2
無料相談 ※リフォーム・バリアフリー・耐震等住宅無料相談など
「NPO法人住・環境支援ネット」が、1日出張無料相談受付
無料体験 *富岡製糸場を紙で立体的に作る
現地学習会(藤岡市内)報告
1月20日(木)9時、参加者は藤岡歴史館に集合しました。藤岡市内の現地学習会は平成21年11月以来です。伝道師9名と世界遺産推進課の秋山さんが参加しました。この日は暦の上では大寒でしたが、空は青く風のない研修には絶好の日和でした。車に分乗し最初の見学地である高山社跡に向かいました。
そこには藤岡歴史館を一足先に出発し、高山社のカギを開けられた藤岡市教委文化財保護課の寺内さん、井上さんが長屋門の前で待っていて下さいました。高山社跡と高山長五郎の墓を案内していただくことになっています。
「高山社跡」は平成21年7月に国指定史跡となった後、所有者が22年7月に他所へ移ったため、10月に土地建物を藤岡市が買い取って管理し始めたばかりです。それまでは許可を得ての外観見学だけでしたから、外部からの団体で建物内部を見学するのは初めてのようでした。お二人の手によって2階の雨戸と障子が全て開け放たれていたので、見なれた外観と違って見えました。
寺内さんから高山社の概要説明を受け、建物内に上がりました。1階は居住スペースとして改変されていました。2階の養蚕火鉢設置場所と蚕棚設置場所の吹き抜けは使われなくなって閉じられていますが当時の様子がよく残っていました。蚕棚設置場所の一部には今も棚が置かれていますが、棚を固定するクサビ状の木材を外すと棚は簡単に取り外すことができるようになっていました。2階の天井は「コマガエシ」と言ってスノコのような形状をしています。4ツ櫓や南北の障子、高床など清温育の特徴の一つである空気の流通を、よく考えてある造りであることがわかります。その後、蚕室の裏手に回り、台所・風呂として使われた建物、井戸、上屋は無くなっているが石積みの桑の貯蔵庫跡等を案内していただきました。
高山社の西方約150mの山の斜面に高山家の墓地のある興禅院があります。ここへの道は急な坂道であり距離も近いので徒歩で行きました。寺の左手の急な石段を登って行くと、一番奥に高山家の墓地があります。前の段の正面に長五郎、向かって左に妻の孝子の墓が並んでいます。墓地から戻る坂の途中からは、東下方に高山社の全景を見渡すことができ、正に絵になる光景で、参加者はしきりにシャッターを切っていました。
文化財保護課のお二人とここで別れ、次に向かったのは高山社から北東方面に約5kmの所にある、高山社蚕業学校の初代校長であった町田菊次郎の建てた蚕室兼母屋です。4ツ櫓の建物は堂々たる佇まいで、高山社分教場としても使われました。裏手には下半分がなまこ壁の大小2つの蔵が並んでいます。大きな蔵は生徒が寝泊まりし、小さな蔵は味噌・醤油を仕込んだということです。蔵は高さ約2m近い石垣の上に建っていますが、この石垣は鼠返しのように半円形に近い形で外側に反り返っている珍しいものです。強度の関係でこの形にしたのだろうとのことでした。蚕室兼母屋の南側に「桑場」と呼ばれた2階建ての建物があり、かつて1階と地下に桑を貯蔵し、2階が蚕室として使用されたとのことで、養蚕用具が大分残されていました。桑場を見学後、客間に上げていただき、当時の数々の写真や床の間の立派な掛け軸、鴨居の代々の当主の肖像や写真、表彰状などを見せていただきました。当家の往時の隆盛が偲ばれました。
町田家を辞し、2km程北方にある諏訪神社
に向かいました。敷地内に高山長五郎の功徳碑と町田菊次郎の頌徳碑があります。諏訪神社は明治元年の神仏分離で、高山庄に因んで同34年まで高山神社と改称されていたそうです。このため、敷地内に高山社関係の碑が建てられたのではないかとのことです。
諏訪神社は前方後円墳の後円部上に建立されていますが、2人の碑も北隣りの古墳の墳丘上に建てられています。碑の東側に長さ2mの板石が11枚設置されていて、高山長五郎の碑の建立に際しての寄附者氏名と寄付金額が彫られています。寄付者数は社員を含め2府22県から1,716名に及んでいます。
諏訪神社を後にして、八高線群馬藤岡駅の西方約100mの所にかつて存在した高山社の事務所と伝習所の跡を見学しました。昭和50年代まで事務所は使われていたようですが、現在は有料駐車場や民家、道路の一部と化していて碑らしきものもありませんが、往時の隆盛に思いを馳せました。
最後の学習地は朝の集合場所であった藤岡歴史館です。平成16年に開館し、企画展示室や常設展示室、学習室、収蔵庫などが備わっています。常設展示室に展示されているこの周辺地域の古墳や旧石器時代の出土品、解説年表などを見て学習会は終了しました。中身のある研修ができた一日でした。
(Y.I記)
2011年になり学校キャラバンが始まりました。まず第1陣は1月14日の群馬県立吉井高等学校でした。”群馬学”を選択している生徒たちに向けての「富岡製糸場と絹産業遺産群」の講義でした。1校時分の時間ですので50分でした。講義は近藤会長が担当しました。
世界遺産とは、から始まって世界遺産への道のり、産業遺産とは、富岡製糸場と絹産業遺産群について、パワーポイントを使った講義でした。時間が足りないということを意識しすぎて、話し方をスピードアップしすぎて少々わかりにくかったかもしれません。反省!です。
教頭さんと担当の教諭が迎えてくださいましたが、教頭さんは近藤会長が若かりし頃、授業で教えたことのある生徒であったことがわかりました。また、担当教諭は会長がかつて群馬県埋蔵文化財調査事業団の事務局長時代の職員でした。いろんなところで人は出会いますね。
群馬県内、あちこちに昔の教え子が活躍しており、かつての職場の人たちにも助けられながらこうした、世界遺産運動の展開にもつながり、人と人との出会いは大切にしておかなければいけないということを改めて感じています。
群馬学の生徒さんたちもこの日の話をきっかけにして、富岡製糸場の見学や、養蚕農家への関心を持っていただければ嬉しく思います。群馬県の大多数の人たちは養蚕とともに育ち、今の群馬を、日本を作り上げてきたのですから・・・。群馬の近代の歴史に関心を持ち学習を深めていただけたらと期待しています。
平成23年1月18日午後3時から、前橋市の群馬ロイヤルホテルで、「群馬の絹」活性化研究会主催の第11回「蚕糸絹業新年の集い」が盛大に開会されました。
主催者挨拶では「群馬の絹」活性化研究会 会長の高橋和夫氏(富岡製糸場世界遺産伝道師協会の伝道師でもあります)が厳しい日本の絹業の現状の名でもしっかりやりましょう。という挨拶を丁寧にされました。
来賓あいさつは大沢正明群馬県知事(代読)、今井 哲群馬県議会 環境農林常任委員会委員長、奥木功男 JA群馬中央会・各連合会長 高木 賢 財団法人大日本蚕糸会 会頭の順に厳しい情勢の中でも日本の絹産業を継続させるために力を合わせていこう。というそれぞれの立場からのご挨拶でした。
開会時のアトラクション「礼装舞」は山口きもの学院の皆様によってあでやかに日本の伝統衣装の素晴らしさを体現してくださいました。この中には富岡製糸場世界遺産伝道師協会の近代化遺産WGの世話人I氏の奥様も華麗に舞っておられました。
この新年のつどいは上毛新聞の本日19日の紙面に次の記事となっていました。http://www.raijin.com/news/a/2011/01/19/news07.htm
伝道師協会からは近藤会長をはじめ、少なくても12人のメンバーが参加していました。全参加者のおよそ10パーセントでした。
イオンモール太田で東毛支部活動
1月16日(日)、太田市にある「イオンモール太田」で「NPO・ボランティアフェスティバル」がありました。「富岡製糸場世界遺産伝道師協会 東毛支部」では去年に引き続き、今年も参加させていただきました。
このイベントは「太田市内のNPO・ボランティア活動に興味がある方のための交流を図るとともに、市民にNPO・ボランティア団体の活動に対する認識を深める」ことを目的に行われているものです。参加は芸能部門が8団体、展示部門が11団体です。
朝10時から参加者全体が会場の設営をしたあと、各団体に割り当てられた場所でそれぞれの準備をすることになります。
私たちはパネル4枚をボードに張ったり、のぼりを立てたりしたあと、塗り絵や繭ストラップをするための用意をしました。伝道師9名(N.T、T.W、S.Y、C.S、Y.N、I.K、H.N、Y.I、T.F)の参加があったため準備は11時頃に完了です。イベント開始は1時なので、新年会を兼ねてゆっくり食事を摂り、四方山話に花を咲かせて伝道師仲間の懇親を深めました。
1時15分から開会式があり、1時30分から活動開始。私たちの団体は塗り絵10席、繭ストラップ作り10席を用意しましたが、体験者は途切れることがありませんでした。チラシ配りは会場内のスペースが少ないため部屋から出て通路で行い、2時間半の活動で400人くらいに渡せたと思います。
今回は座繰り体験を行わなかったため、特に忙しい伝道師はなく、芸能発表の民謡踊りやオカリナ演奏などを楽しみながら、ゆったりした気分で活動が出来ました。
1月13日(火)午後に役員会がありました。
● 役員会要旨
1.近藤会長挨拶
暮れから新年にかけていろいろあった。
(1)今年は外国の人のアドバイスを受けて推薦書を纏めることになると思います。
(2)できれば早い時期に伝道師になり、最近は活動に足の遠のいている会員の方々にも参加いただければと思います。
今年も宜しくお願いします。
2.検討事項
(1)2月12日、13日のイオンモ-ル高崎でのキャンペ-ンについて、活動内容、参加者を確認。両日人数は充足している。
(2)2/6特別研修会内容と役員の役割の確認。
(3)今年度予算について確認した。
(4)平成23年度事業について→空き民家の活用で活動の幅を広げる事が出来ないいか検討してみたい、DCの中で具体的に何をするか、考え方をまとめる必要がある。
3.その他情報
① 次回の伝道師通信は特集号で(上毛新聞「視点」掲載の外山さんの記事をまとめる)。
② 2月6日の特別研修会には会員の更なる参加をお願いします。
③ 「藩営前橋製糸所跡の碑」の建立事業について事業の推進に当たったM氏から詳細に事業報告がありました。
④ 平成22年度の会費未納者がまだいるので、会費納入について再度お願いすることとしました。
⑤ 中北毛支部から、K.Oさん作成の絵葉書の活用について情報提供がありました。
次回役員会は平成23年2月8日(火)14;00~(161会議室)
役員会終了後17:30より群馬会館にて新年会が開催され、久しぶりに多数の方々の参加を得て新年を祝い楽しく交流し充実した時間を過ごさせていただきました。