富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

イオンモール高崎でにぎやかに世界遺産キャンペーン・シルクカントリーぐんま連絡協議会

2010年06月30日 22時05分21秒 | 世界遺産伝道師協会
第4回シルクカントリーぐんま世界遺産キャンペーンで伝道活動

 6月26日(土)~7月4日(日)までの9日間、イオンモール高崎で「世界遺産キャンペーン」がシルクカントリーぐんま連絡協議会の7団体の主催で開催されています。

 初日の26日(土)は10時からの開会式につづいて、前橋市春日神社太太神楽の『蚕の舞』が披露され、多くの見物客を集めました。舞いの終わりには舞台の周りは子供達で一杯でした。その子供達の差し出す手にお菓子がプレゼントされ、皆満足そうでした。

 12時からはFMぐんまの公開放送『世界遺産ゼミナール』があり、近藤功伝道師協会会長と高橋NPO法人「富岡製糸場を愛する会」理事長が講師を務められました。

 14時からはキャラクターショーのヘリテイジ仮面ショー、まゆダーマン体操や紙芝居が次々と行われ、多くの買い物客が足を止め見入っていました。まゆダーマンに合せて体操する方もおり、終日センターコートは大勢の買い物客で賑わいました。

 我々伝道師は繭クラフトと蚕の展示を担当、また1階のサブコートでのパネル解説と2階のセントラルコート上通路に展示された清水襄さんの絹産業遺産群の写真展で説明を行いました。

 26日の活動は6名の伝道師でしたので、昼食もそこそこに9時半から17時まで休む間がないような状況でした。

 29日(火)は午前中に県庁16階で伝道師通信の発送作業を行い、その足でイオン高崎に駆けつけました。27日に近藤会長からの「活動にご協力を」とのメールを受け取りましたので急遽活動に参加しました。活動は桑の木クラフトと塗り絵、座繰りと蚕の展示でした。

 平日とあって土日祭日に比べますと買い物客はかなり少なく、啓蒙活動するには返ってあまり込み合わずにジックリ話をしながらの体験コーナーとなったと思います。それぞれの体験コーナーも途切れない程度で参加者が続きました。初めは遠慮しつつ椅子に据わると真剣になって皆さん一生懸命に取り組んでいました。出来上がった作品に満足して帰る方が殆どでした。体験された方は殆どが大人で女性した。

 3人連れの婦人に伺いますと秩父から来たとのことでした。秩父も養蚕が盛んで袋詰めの繭を渡しますと懐かしそうに見入っていました。

 また転勤族の男性から赴任当時は県内には養蚕農家が散在していたが、今行くと立て替えられていて徐々になくなっているのを目にすると寂しいですね、と話していただきました。

 29日は12時半から8名の伝道師で活動を行いました。

 7月4日まで本日を含めて5日間あります。各日ともイベントが沢山ありますので伝道師の皆様、少しの時間でも結構ですのでイオン高崎での活動に参加しませんか
(K.K記)

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富岡製糸場世界遺産伝道師協会等7団体、イオンモール高崎で多彩な催しを展開6月26日から

2010年06月25日 22時59分21秒 | 世界遺産伝道師協会
「富岡製糸場と絹産業遺産群」を始めとした県内絹産業遺産のPRと、それらを生かした地域づくりを進めるため、「シルクカントリーぐんま連絡協議会」が中心となって標記イベントを開催します。
 なお、本イベントは「地域貢献の一環として世界遺産登録推進イベントを支援したい」とするイオンモール(株)の全面協力により開催するものであり、県も積極的に応援します。

【日 程】平成22年6月26日(土)~7月4日(日) 9日間
      10:00~17:00(平日は13:00~17:00)
【会 場】イオンモール高崎(高崎市棟高町)
【主 催】シルクカントリーぐんま連絡協議会
【共 催】群馬県、イオンモール(株)(イオンモール高崎)
【開会式】平成22年6月26日(土)10:15~ イオンモール高崎1階セントラルコート
      アトラクション:蚕の舞(前橋市春日神社)10:40~
【内 容】
    ・協議会構成団体の活動紹介と「富岡製糸場と絹産業遺産群」と関連遺産のPR
    ・生きたカイコ、繭、生糸、富岡製糸場などの模型の展示
    ・桑の木クラフト、繭クラフト、上州座繰り、機織り等の無料体験
    ・まゆダーマン体操、ヘリテイジ仮面ショー、工女ぐんまちゃん写真会
    ・群馬県絹産業遺産写真展、目で見る島村の歩み写真展
    ・無料抽選会、アンケート など
 
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草津温泉「湯の華」会(女将の会) の富岡製糸場見学についての 報告書

2010年06月25日 22時48分53秒 | 世界遺産伝道師協会
草津温泉「湯の華」会 富岡製糸場見学 報告書


 去る5月12日(水)に草津町役場「観光創造課」課長および職員3名にて
富岡製糸場を見学されたのに続いて、6月15日(水)に草津温泉「湯の華会」(草津温泉女将の会)による見学会が行われました。
 
「湯の華会」の皆様方の多くは“富岡製糸場”へ行かれた経験が無かったため今回初めての体験となった。今まで仕事上なかなか時間の折り合いがつかず延び延びに為っておりましたが副会長の草津スカイランドホテル若女将のご尽力により実現の運びとなりました。
 
 当日現地の解説、案内を当協会員のT.N氏にお願いし、「東繭倉庫」、「繰糸場」「ブリュウナー館」「工女館」「東繭倉庫内展示場」など、主だった箇所の解説を熱く、ユーモアのあるそして詳細に話術巧みに話され、常日頃「おもてなしの心」で多くのお客様に接して居られるホテル、旅館の女将の皆様も熱心に聞き入っていました。
 
 草津温泉も“湯畑”を中心に「世界遺産」に、との動きがありそれなりの関心もあったようですが、県内にこのような絹産業遺産が当時のままの姿で現存していることを改めて知り体験出来たことに、感動した様子であった。
 
 僅か1時間半の間ではあったが、これを機会に今後草津温泉の観光事業の一助にもなり、草津⇔富岡⇔絹産業遺産群とパイプラインができ、世界遺産伝道を「面」で活動出来るよう進めてゆきたい。

                    世界遺産伝道師 M.S(記)   
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【第10回富岡製糸場世界遺産伝道師養成講座3日目】(報告)

2010年06月25日 11時11分17秒 | 世界遺産伝道師協会
【第10回養成講座3日目】
 養成講座の最終日です。群馬県庁28階A会議室で9時半から始まりました。

最初は、伝道師協会会員による、講義7「パソコンと写真パネルを使用した解説の方法」でした。続いて「伝道師協会のオリエンテーション」では伝道師協会が何を目指して、どのようなことをしてきたのか、活動するためには何が必要なのかなどについて近藤会長から話がありました。

休憩のあと、90分にわたって、ジャーナリスト佐滝剛弘氏の講義がありました。講義8「世界遺産への視座~最近の世界遺産の傾向から~」です。

世界中を旅行し250に近い世界遺産を見てきている佐滝氏は、上海万博へ行ってきたことから話されました。日本館は「紫蚕島」という名前で繭の形をしています。これは日本と中国が昔からシルクでつながっていることを象徴したものだということです。

実際に見てきた世界遺産を紹介ながら、最近の世界遺産登録の傾向をわかりやすく解説してくださいました。
 
 最後に、「群馬を中心に絹遺産に関係したものが全国にあります。そのシンボルとして富岡製糸場があるのです。富岡製糸場が世界遺産になることは、全国の絹産業に関わっている人たちに勇気を与え、誇りを持つことができるのです」とおっしゃった言葉が印象に残りました。

 最後は講義9「産業遺産の保存と活用 世界遺産の中での位置づけと日本の状況」講師は独立行政法人 国立科学博物館 産業技術史資料情報センター 参事 工学博士 清水慶一氏です。
 
 清水氏は、NHKテレビ「クローズアップ現代」、2010年4月12日(月)に放映された「大人気 廃墟の旅」に出演された番組内容から話をされました。(この番組は「クローズアップ現代 清水慶一」で検索できます)
この番組を見て、「長崎県の軍艦島が観光スポットになっている」ということを知りました。先生が急遽、講演内容を最新のものに変えたことにより、再び、今度は生で聞くことができました。

 番組内ではふれられていなかった場所、安田製釘(北九州市)、森林鉄道三弦 トラス橋(夕張市)、四阪島精錬所跡(新居浜市)なども写真とともに紹介され、話にひき付けられて行きました。

 最後に「産業遺産の世界遺産への登録の現状やヨーロッパにおける産業遺産の活用の事情」などを紹介し、内容の濃い90分の講義が終了しました。

 午後は3日間の講座を締めくくるテストでした。選択問題が30問で30点、記述問題が2問70点、合計100点です。

 グループ討論「『富岡製糸場と絹産業遺産群』を世界遺産にするために、自分達で何ができるか」では二つのグループに分かれて活発な意見が交わされました。
閉校式では、松浦利隆世界遺産推進課長と近藤功伝道師協会会長の挨拶があり、修了証が交付されました。

 その後、県庁内のGフェイスカフェで懇親会が賑やかに行われ、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産登録できるように祈念し、散会となりました。

 なお、養成講座3日間の様子は群馬テレビが密着取材をしており、6月23日(水)午後6時の番組で放映されるそうです。
(Y.N 記)
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【第10回富岡製糸場と絹産業遺産群世界遺産伝道師養成講座2日目】

2010年06月23日 22時49分04秒 | 世界遺産伝道師協会
【第10回養成講座2日目】
 養成講座の2日目は現地研修でした。

 朝8時に高崎駅へ集合してバスに乗り、最初の見学地である「旧甘楽社小幡組倉庫」へ向けて出発しました。駐車場に着き、そこから近藤伝道師協会会長の解説を聞きながら、小幡の養蚕農家群や雄川堰の流れをみて、旧甘楽社小幡組倉庫まで歩きました。

 この建物は大正15年に建設された2階建てのレンガ倉庫で、組合製糸・甘楽社に加盟していた小幡組が生糸や繭などを保管していました。昭和60年から、甘楽町歴史民俗資料館として再利用されています。

 次に向かったのは富岡製糸場です。富岡製糸場は明治5年、明治政府が産業の近代化をめざして設立しました。フランス人技師ポール・ブリュナの指導のもと、新しい洋式の製糸器を導入した工場です。

 最初に富岡製糸場総合研究センター所長・今井幹夫先生の講義6「富岡製糸場の歴史と文化」を拝聴しました。

 富岡製糸場研究の根本資料である『富岡製糸場誌』の編纂を担当された先生は、文書資料に基づいて富岡製糸場の歴史的価値を分かりやすく話してくれました。
 
 その後、一般公開していない富岡製糸場内にある貴賓室、地下室、揚げ返し工場、下水溝、鉄水槽なども案内していただきました。


 横川の「おぎのや」で釜めしの昼食を摂った後、碓氷峠鉄道施設へ向かいました。着いたころには本降りの雨になっていましたが、伝道師協会近藤会長の説明と案内で雨の中の研修となりました。

 碓氷第三橋梁(めがね橋)は、碓氷川の沢に架けられた全長90メートルのレンガでできたアーチ橋です。橋桁を補強しているので橋間が狭くなっているのが分かります。平成5年8月17日に国の重要文化財に指定されています。

 最後の見学地である「高山社跡」では雨にもかかわらず藤岡市教育委員会の寺内敏郎さんがバスを待っていてくださり、丁寧な説明と案内をしてくださいました。

 高山社の創始者・高山長五郎(1830-1886)は従来行われていた温暖育と清涼育を折衷させた「清温育」という養蚕飼育法を明治16年に完成させました。新しい飼育法を普及させるため、明治17年に「養蚕改良高山社」を設立し、門下生の指導にあたり、優秀な門下生を養蚕指導員として全国に派遣して清温育を広めました。
 
平成21年7月23日、「高山社跡」として国の指定史跡となりました。

全行程を終えて午後5時に高崎駅に着きました。
(Y.N 記)
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第10回富岡製糸場世界遺産伝道師養成講座を開催(報告1)

2010年06月21日 21時31分36秒 | 世界遺産伝道師協会
6月17日(木)、18日(金)、19日(土)の3日間、群馬県企画部世界遺産推進課と富岡製糸場世界遺産伝道師協会主催の「第10回富岡製糸場世界遺産伝道師養成講座」が12名の受講者を迎えて行われました。

【第10回養成講座1日目】
 昭和庁舎26会議室、9時半から受付が始まり、9時45分から上原英之世界遺産推進課次長による開講式の挨拶がありました。その後オリエンテーションを経て、群馬県世界遺産推進課職員による講義が続きます。

講義1「世界遺産の基礎知識と日本の世界遺産」古澤勝幸登録推進係補佐
(世界遺産条約と世界遺産登録の状況や世界遺産登録への道筋などを学びました)

講義2「文化財保護法の概要と近代化遺産」井上昌美登録推進係主幹
(日本での近代的文化財保護の歩み、文化財保護法と指定文化財、文化財保護法と世界遺産などを学びました)

昼食休憩後は受講生自己紹介があり、1分間で自己アピールをするものです。

講義3「絹産業の基礎知識」土屋真志地域連携係補佐
(蚕・養蚕・製糸について、ビデオを使って学びました)

講義4「群馬県の絹産業の歴史」土屋真志地域連携係長補佐
(「製糸関連年表」を見て、絹のたどってきた歴史を考えながら群馬の絹、日本の絹が国内で果たした役割、世界で果たした役割を学びました)

 1日目の最後は近藤功富岡製糸場世界遺産伝道師協会会長による講義5「『富岡製糸場と絹産業遺産群』の概要」でした。
(パワーポイントを使って資産の概要などについて学びました)

 午後5時に終了。内容が詰まっていましたが疲れも見せず、最後まで熱心に聞き入っていました。

(Y.N記)

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群馬の養蚕信仰74

2010年06月20日 18時45分28秒 | 世界遺産伝道師協会
“文久の絹笠大明神”

文久3年3月建立。
安政6年、横浜開港以来、上州産の生糸は、質・量共に良とされ、たくさん売れたとか。当時、フランスやイタリアの蚕は病気で全滅していたといいます。

豊蚕を祈ったのでしょう。境内には、明治7年建立の絹笠大明神もあります。

神社に隣接する公民館は、以前、郡是製糸西大室組合の稚蚕飼育所→区の公会堂だったとか。

駐車場あり。

〔前橋市西大室町 大室神社内〕Y.I記
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群馬の養蚕信仰73

2010年06月18日 22時05分57秒 | 世界遺産伝道師協会
“平成の絹笠さま”
H18年5月建立。
この社の御祭神は、絹笠大神と保食神と記されてます。
養蚕農家の信仰を集め、多くの参拝者で賑わったとか。打ち上げ花火や芝居の興業も人気の的だったといいます。
現在でも、氏子たちにより八十八夜に例大祭が行われています。
2010年度(今年)は5月2日の8時半~、お札も出してました。繭型のお団子もご馳走になりました。
地元民が大切に守り続けているツツジの古木が優しく出迎えてくれました。古墳の上にあります。
近くには、大室公園があり、園内には、赤城型の養蚕農家も公開されていますので、ご覧下さい。
駐車場なし。
〔前橋市西大室町五社稲荷神社〕
(Y.I記)
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弁天ワッセで伝道師協会が富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産活動をしました(中北毛支部)

2010年06月18日 21時50分39秒 | 世界遺産伝道師協会
弁天ワッセで伝道活動しました(中北毛支部)

 6月3日(木)晴天の中、恒例の弁天ワッセで伝道活動が行われました。

 午前9時よりパネル等設営準備が済み次第伝道活動がスタ-トしました。
 パネル解説とチラシ配布、チラシが新しくなって好評でした。併せて今回は「第10回伝道師養成講座」の案内も配布させていただきました。

 パネル解説では「絹産業遺産群の保全はどうされているのか」「いつ頃に世界遺産になるのか」「早く世界遺産になるといいですね」という質問や激励の言葉をいただきました。

 今回はいつもよりお客様の通行が少ないように思われましたが、チラシが新しくなり、受け取っていただいた方が多いように思われました。

 今回参加いただいた伝道師は4名でした。
次回は全員グリーンのTシャツで頑張ろうと、健闘を誓い合い午後2時散会いたしました。
(T.I記)
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平成22年度富岡製糸場世界遺産伝道師協会第2回研修会八王子方面

2010年06月17日 21時43分41秒 | 世界遺産伝道師協会
平成22年度第2回研修会

6月15日(火)、伝道師協会による平成22年度第2回研修会がありました。見学場所は八王子方面です。参加伝道師28名、事務局1名、総勢29名を乗せたバスは高崎駅を朝8時10分に八王子市に向けて出発しました。

バスの中では、町田睦伝道師から「横浜への絹の道について」の説明がありました。
バスが2時間くらい走ったところで、最初の見学地の八王子鑓水にある「小泉家屋敷」へ着きました。
 
小泉家屋敷は多摩丘陵の典型的な養蚕農家で、明治から昭和の初めにかけて近隣に同じような家が建っていました。現在の母屋は、1878年(明治11年)に再建されたものです。入母屋造り、茅葺き屋根の民家で、昭和47年に母屋や裏山が東京都有形民族文化財に指定されました。母屋の内部は3階建てになっているということですが、外観しか見られません。バスの中からの見学でしたが、裏山の畑で人が働いているのも見えました。
 
そこから10分くらいの距離にある「絹の道資料館」へ行きました。ここは生糸商人として莫大な富を築いた八木下要右衛門の屋敷跡地に建てられた資料館です。
八王子市教育委員会の金子さんと石垣さんが出迎えてくださり、解説をしてくれました。敷地内には、排水溝や屋敷の柱跡などが残っており、館内には絹の道や製糸・養蚕に関する資料が展示されています。
 
見学後、資料館の休憩室で持参の「だるま弁当」を食べ、そのあと2人の解説員とともに「絹の道」を散策しました。
 
八王子から横浜へ絹を運んだ道は、別名「浜街道」とも呼ばれていました。1859年(安政6年)横浜が開港し、鉄道が発達する明治の中頃まで利用されていました。特に八王子鑓水地方の商人によって絹の材料である生糸が盛んに横浜へ運ばれたことから「絹の道」と言われるようになって今でも一部が往時の面影を残しています。
 
今回、歩いた場所は資料館付近から大塚山の旧道了堂跡までの約1.5kmで、市の史跡に指定されています。このうち、未舗装部分は1996年文化庁「歴史の道百選」にも選ばれたということです。
 
息が苦しくなるほど勾配のきつい道で、当時の大変さが分かりました。
 
次に向かったのは東京都小金井市中町にある「東京農工大学工学部科学(旧繊維)博物館」です。
 
農工大工学部のキャンパス内にある繊維・糸・織物などの一般資料から蚕織錦絵、生糸商標、繊維機械などが豊富に展示されている繊維専門の博物館です。

貴重なものとしては、皇居御養蚕所関連資料、養蚕・製糸・機械をテーマとした江戸から明治初期の錦絵や明治時代の生糸商標、紋紙を使って柄を織るジャガード機などがあります。

1時間の見学でしたが、急ぎ足で回っても見切れないほどの展示があります。
錦絵のなかには、境島村で発見された曜齋国輝のものもありました。
 
最後に埼玉県入間市にある「旧石川組製糸西洋館」へ行きました。
石川組製紙は、石川幾太郎が1893年(明治26年)に創始した製糸会社です。大正初期にはニューヨーク五番街にも支店を出すほどに隆盛を極めていた県内最大手の製糸工場でした。

西洋館は、幾太郎が取引先のアメリカの貿易商を招くにあたり迎賓館として大正12年に建設されたということです。建物は、西洋風木造建築で本館は2階建て、外観が化粧煉瓦張りの和風工法です。
 
同工場は関東大震災や昭和恐慌などによって経営危機に陥り、昭和12年に解散となりました。現在は入間市の所有で、国登録有形文化財として保存されています。
 
ここは1年数回、公開しているだけですが、この日は私たちの見学のために開けてくださり、入間市教育委員会の齊藤さんが解説をしてくれました。
 
予定の5か所を無事に見学して、午後6時半に高崎駅に着きました。天候に恵まれたお陰で快適な研修でした。
(Y.N記)
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