富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

「いせさき市街地の歴史さんぽ」で案内人

2023年10月30日 08時45分28秒 | 世界遺産伝道師協会

「いせさき市街地の歴史さんぽ」で案内人

 10月14日(土)10:00~12:00 伊勢崎市観光物産協会主催によるイベント「いせさき市街地の歴史さんぽ」で案内人として解説を行いました。

当日は、伊勢崎駅前インフォメーションセンターに集合し、同聚院(武家門、徳江八郎墓碑)~戦災煉瓦モニュメント~旧時報鐘楼~下城弥一郎・森村熊蔵の碑(ぐんま絹遺産)~徳江製糸場煉瓦トンネル通路~辛抱地蔵と徳江製糸工女の墓~五郎神社(「孝女茂世の碑」、郷学「正心堂」の碑)~JR両毛線赤坂川橋梁~伊勢崎駅前(終点)のコースで、今に残る近代化遺産を巡りました。キーワードは製糸・織物・煉瓦・戦災です。

徳江製糸場関連では創業者・徳江八郎墓碑(M42年)、製糸場唯一の遺構である煉瓦トンネル通路(T6?年)、徳江製糸工女の墓(M25-35年)を巡り、案内リーフレットとともに製糸場の姿を伝えることができました。

伊勢崎市の中心市街地では終戦の日の前日から未明に空襲を受け市街地の約4割が消失しましたが、現在、これを物語るものはほとんど残っていません。戦災煉瓦モニュメントは焼夷弾跡が残る煉瓦壁が区画整理事業で取り壊される際に一部を切取り後世に伝えるため令和3年3月に移築したものです。近接する旧時報鐘楼と共に伊勢崎空襲の歴史を残す貴重な遺産となります。

JR両毛線は繭・生糸・織物など絹産業の輸送を担い明治22年に開通しましたが、赤坂川橋梁は市内に4基残る両毛線煉瓦アーチ橋(鉄道橋)のひとつです。伊勢崎駅周辺鉄道連続立体事業により鉄道橋の役割を終え、現在は道路橋として使用されています。全国的にも有名な碓氷第三橋梁(4連煉瓦アーチ橋、M25年)の煉瓦は深谷の日本煉瓦製造㈱の製品(M22年操業)ですが、両毛線で使用した煉瓦の生産地は足利にあったようです。煉瓦をめぐる解説は関心を惹くようです。

日頃は何気なく見過ごしていた風景も歴史を知ると地域に誇りと愛着を感じることができます。今回の案内コースには広瀬川沿いの散策路もあり、好天にも恵まれた参加者は金木犀の香りと共に秋を感じながら「歴史さんぽ」を楽しみました。(K原実 記)

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秋のバラフェスタ(蚕糸記念館)での活動

2023年10月25日 13時09分31秒 | 世界遺産伝道師協会

秋のバラフェスタ(蚕糸記念館)での活動

10月14日、前橋敷島公園ばら園まつりに合わせ、蚕糸記念館にて座繰り体験、桑の木クラフトを行いました。
指導時間は、10:00~15:00で行いましたが、9:00には現地に行って準備等を行いました。
当日は、暑くもなく、寒くもない、絶好の日和でした。
私は、伝道師として今回初めて参加させて頂きました。
最初は、僅かに不安等も有りましたが、一緒に活動させて頂いた伝道師の方々の配慮により、活動には楽しく参加することが出来ました。
座繰り体験は、約35人の方々に体験して頂きました。
初めて体験した方々が多くいましたが、皆さんとても積極的に参加してくださいました。
左手でハンドルを回して頂きましたが、生糸がどんどん小枠に巻きとられていきます。しかも、撚られていく繭糸が約15個の繭からとられていることに驚いていました。


1本の繭糸は、0.02mmという細さに驚いていました。蚕は、4回脱皮すること、近年はシルクから化粧品が作られたり、医療用の縫合糸が作られたり、シルクは、様々に活用されていること、また、遺伝子組み換え技術によりカラーの繭などが作られていることなども知り、皆さん驚いていました。
小枠に巻き取られた生糸は、クリアファイルに挟んで持って帰って頂きました。
皆さん、とても喜んでくださったと思います。

さて、桑の木クラフトも約35人の方々が参加してくださいました。
担当の伝道師が、とても熱心で、しかも親切な方でしたが、参加された皆さんは、とても嬉しそうに、楽しそうに、活動に取り組んでいました。
桑の木を切断した木片に富岡製糸場等の書いてあるスタンプを押してからドリルで木片に穴を開けてから絹糸を通して、ニスを塗ってから暫く乾かして完成させます。


皆さん、とても喜んで完成したアクセサリーを持って立ち去って行きました。
ドングリ、松ぼっくり等に穴を開けてから、やはり絹糸を通してからニスを塗って乾かして作ったアクセサリーも皆さん気に入ったようでした。

本日の参加伝道師は、K島静江、M下寿美江、A見隆、W辺丈夫でした。

私は、初めて伝道師の活動に参加させて頂いて、このような熱心で親切な多くの伝道師の方々によって、私たちの貴重な取り組みが行われていることを、目の当たりにしました。
私も早く一人前の伝道師として活動出来るようにならなければとの思いを深くして1日の活動を無事に終えることが出来ました。
本当にありがとうございました。また 前橋市文化財保護課のY田さんには、担当が代わっての初めてにもかかわらずいろいろな心遣いありがとうございました。(記 W辺丈夫)

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高崎市立寺尾小学校で「学校キャラバン」実施

2023年10月23日 08時47分16秒 | 世界遺産伝道師協会

高崎市立寺尾小学校で「学校キャラバン」実施

 最高気温が34度になるとの予報が出ている令和5年9月14日(木)、寺尾小学校の4年生2学級58人を対象に学校キャラバンを実施しました。

 8:20、駐車場で合流した伝道師5名で校長室にあいさつに出向き、T野校長、Y口先生(4年1組担任)を前に簡単な自己紹介をし、本日のスケジュールについて確認をしました。

その後、K部教頭が座繰り機材の運搬を2往復も手伝ってくれたので、素早く家庭科室(2階)に運び込むことが出来ました。

 座繰りは1組が2時間目(9:20~10:05)に、2組が3時間目(10:25~11:10)に体験しました。担当はO田さん、K澤さん、繭糸を巻き取る活動(通称:糸巻き巻き)の指導をU原さんが担当しました。同時進行の講話は3階の集会ルームで、T越さんが担当しました。こちらは、2組が先、1組が後です。

 カイコを飼う学習や製糸場見学はしていない(予定あり)児童ですから、座繰り体験も講話も興味津々です。座繰りでは、みご箒とハンドル操作のやり方だけではなく、繭糸に触れさせたり切れた生糸の結び方を教えたりと、ペアの2人が交代するごとに説明します。「細い糸が1本になっているのがわかる?見える?」と聞くと、児童は首を縦に振って目は生糸を見つめていました。

座繰り体験が終わったら移動し、糸巻き巻きに挑戦です。ぎこちないしぐさで繭糸を取り出すと、あとは切れても切れてもやり直していく児童たち。「飽きない」「楽しい」「面白い」の声は本物でした。

 講話を覗くと、横4列に座った児童に写真パネルと質問、実物を駆使した講話が展開していました。特に本物の生糸や亜炭を取り出すと、食い入るように見ている児童より先生に目が行ってしまいます。「製糸場の燃料はこの寺尾小学校の校区から採れたんだよ」の解説は、ぐっと皆を引き付けました。亜炭を目にするのは私も初めてでした。用意周到な塚越さんに拍手です。

 今回は事前に担任と連絡をよく取ったこと、また学校側の丁寧な対応があったため無事に終了することが出来ました。担任は「ちょっと騒がしい学級なので・・・」と心配されていましたが、そんな感じは微塵もなく、とても素直で闊達な児童という印象でした。そのことを担任にお伝えくださるよう校長先生にお話し、丁寧な対応に何度も感謝しながら校舎を後にしました。冷房のきいている教室から駐車場に戻ると、9月中旬というのにそこは真夏の炎天下でした。

 本日参加の伝道師はO田、K澤、T越、U原、O形の5名でした。(O形 榮一 記)

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渋川市立橘北小学校での活動報告(R5.228)

2023年10月20日 13時59分28秒 | 世界遺産伝道師協会

(令和4年度)渋川市立橘北小学校での活動報告

令和5年2月28日(火)令和四年度学校キャラバンの最終日、渋川市立橘北小学校で、三年生19名対象の学校キャラバンを行いました。

前回訪問の日は駐車場に雪が積もっていたことを思い出しました。

渋川市北橘町ですが南は前橋市田口町、北は赤城町、東は前橋市富士見町、西は渋川市内という位置にあります。

町のあちらこちらから縄文・弥生時代の石器や土器などの埋蔵文化財が出土して、古代からの歴史的な文化の薫りが数多く残されている土地柄です。

当校は明治7年に創立された歴史ある小学校で130名の児童が学んでいます。

本日の講話担当のM田順一さんは当校の出身で、お蚕の専門家です。

歴史的には当地は養蚕の盛んな土地ではありましたが、今は残念ながら北橘町で養蚕を営む家はなくなってしまったそうです。

M田さんはシャーレに生きたお蚕を入れて持参して、皆さんに手を触れさせてあげました。殆どは男子児童でしたが掌に蚕を載せて「可愛い可愛い」と大喜びでした。

お蚕は桑を食べて成長しますが、コアラがユーカリを食べるように、昆虫は毒を消して食べる能力を持っていて、昆虫によって食べるものが違うことを教えました。お蚕はタンポポやレタスも食べますが、桑とは栄養素が違うので大きくはなれないのだそうです。私も初めて聞く情報でとても興味深く聞いてしまいました。ですから人口飼料でなく桑で養蚕できるのは概ね5月から10月中になるとの事でした。

お蚕は25℃を保つと昼も夜も休まず2~3日で約1,300mの糸をはいて自分を包むようにして繭になることも伝えました。

座繰り体験はH岡さんとN木さんが担当しました。19名の児童を二つのグループにして座繰りを行いましたので、全員がゆっくりと接緒を体験できました。指でしっかりつまんでいた糸がぴっつと引っ張られて巻き取られてゆく様子には「お~~」と驚きの声が上がりました。

皆さんはとてもお行儀が良くて、広岡さんと梨木さんの指導の下、座繰り器の仕組みを聞きながら交代して二回ずつ糸引きができました。

境町ご出身でご両親が養蚕をされていたT校長先生も見学にお見えになって、ずーになった状態は覚えていらっしゃるそうです。

午前の3、4校時を使って行った令和4年度の最後の学校キャラバンも無事終了となって、ほっとした気持ちと心なしか「あー終わった」というちょっと物寂しいような心地にもなりました。

最後の日迄参加してくださったH岡さん、M田順一さん、N木さんお疲れ様でした。 (Y田:記)

 

諸般の事情により活動報告書が大幅に遅れてしまいましたが、令和四年度の学校キャラバンは令和5年2月28日実施の渋川市立橘北小学校終了をもって完了いたしました。

富岡地区8校、その他の地区16校、参加した延べ人数118名でした。

お世話いただいた【県立世界遺産センター 伝道師協会事務局】の皆様、有難うございました。

ご参加いただいた伝道師の皆様お疲れ様でした。

既に令和5年度の活動も始まっております。

今年度も引き続き学校キャラバンへのご参加宜しくお願いいたします。

一年間有難うございました。  学校キャラバン担当理事 Y田節子

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館林市立第四小学校での活動報告(R5.1.31)

2023年10月20日 13時55分18秒 | 世界遺産伝道師協会

(令和4年度)館林市立第四小学校での活動報告

令和5年1月31日(火)館林市立第四小学校で四年生8名対象の学校キャラバンを行いました。

当校は明治6年創立の150年を超える歴史と伝統に支えられた小学校で、毎年学校キャラバンに申し込みをされるお馴染みの学校です。又、市内どこからでも通える【コミュニティ・スクール指定校】で、過去には【校旗を作ろうプロジェクト】にも応募して、見事なブルーの校旗が飾られていました。

例年通り座繰り体験は二階の多目的室で、今年の講話は教室で行いました。

午後の5・6校時を充てていただきましたので、多目的室で座繰り器の準備をしていますと、給食が終わった児童たちが通りかかって「あっ、これ去年やった」とか「何しているのですか」と近寄ってくる児童がいました。

前半はH岡さんが教室で講話を行いました。

予め黒板に要点を板書しておき、先ず【蚕の一生】のDVDを見せてから、富岡製糸場と三か所の遺産群とのつながりを話しました。

今日これから体験する座繰りが群馬の絹産業の何処に位置するものなのか、又、富岡製糸場だけではなく、四か所の絹産業遺産群で世界遺産であることをきちんと伝えました。

ご当地館林に因んで、美智子上皇后と皇室のご養蚕、特に日本の在来種【小石丸】にもふれて、正倉院御物の修復にまで結び付けて解説しました。

平成天皇ご成婚のニュースは、既に六十年以上前の出来事ですから、今日の四年生の祖父母の若い頃のことと気が付いて時の流れを痛感しました。

後半は多目的室での座繰り体験をU田さん主導で行いました。

講話が終わったH岡さんも加わっていただき8名の児童にゆっくり丁寧に座繰りを体験してもらいました。

一年生に入学した時からずっと一緒の8名ですから、仲良く譲り合いながら、「手が違うよハンドルは左手だよ」「この器械考えた人凄いよね天才だよね」などと言いながら、糸口を自分で出して接緒したり、蛹の大きさや形を比べてみたり、思いつくままに自由に体験してもらいました。

児童数の少ない学校は良い事ばかりではないでしょうが、全校でランチルームでの給食タイムや、縦割りの班活動などは、少子化のこの時代に家庭では味わうことの少ない貴重な体験ではないかと感じました。

6校時が終わる頃には陽が陰りだしてきて、何となく慌ただしい気持ちになりながら後片付けを手早く済ませてから校長室をお訪ねして、暖かいお茶をいただきながらお礼を申し上げて、帰路につきました。H岡さん・U田さんお世話になりました。(Y田:記)

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伊勢崎市立境小学校での活動報告(R5.1.13)

2023年10月19日 16時24分44秒 | 世界遺産伝道師協会

(R4年度)伊勢崎市立境小学校での活動報告

令和5年1月13日(金)伊勢崎市立境小学校で三年生二クラス60名対象の学校キャラバンを行いました。

当校は伊勢崎市の東南部に位置し明治6年開校の歴史ある小学校で、世界遺産【富岡製糸場絹産業遺産群】の構成資産の一つである【田島弥平旧宅】の地元にある小学校です。

又、在籍する児童は国際色豊かで10か国に及び、給食は牛乳のみの児童が大勢いるとの事でした。

二クラス60名の児童ですので、クラス毎に講話と座繰り体験を交替して行いました。

講話はパソコン室でM田悟さんが担当しました。

三齢前の蚕を育てている飼育室の写真を見せて「お世話をしている人はどんな服装をしていますか」と問いかけて「白衣を着てマスクをかけて病院のようですね、どうしてでしょう」児童からは答えがありません。そこで「赤ちゃん蚕は病気になり易いため、このように大切に育てます」と教えました。そして地元の田島弥平旧宅は風通しを良くした新しい養蚕農家の形で、それを考えた田島弥平は自分だけではなく周りの農家にもそれを広めたことを伝えました。

 

そして、伊勢崎市境のすぐ隣にある深谷市の偉人渋沢栄一が富岡製糸場建設にどの様に関わったのかも分かり易く解説しました。

座繰り体験は音楽室で、順番待ちの時間を少なくするため二台の座繰り器を使って、H岡さん・N木さん・K井さん・S沢さん・U田さんが担当しました。

梨木さんは順番待ちの子供たちに持参した資料を見せて、蚕の一生や種類、特徴などを話しました。このように子供たちの注意を引きつけておくことはとても大切です。

K井さんは養蚕指導などで当校はお馴染みの学校です。もう一人の地元伊勢崎のS沢さんとのコンビで、接緒、ハンドル操作など役割を分担して丁寧に指導しました。

  

もう一台の座繰り器はH岡さんとU田さんが担当しました。U田さんは昨年養成講座を受けた方ですが、ご自身で養蚕をやっていて、絹産業全般に関心のある若手伝道師です。学校キャラバンに深く関わっていただいているH岡さんの気配りで、此方も順調に全員が時間内に体験できました。

  

接緒体験では二台の座繰り器とも、しっかり指でつまんでいた糸口が、ピッツとした微かな手応えがあって、いつの間にか指から無くなっている現象に「えー」とか「あれっ」とか不思議そうな声が聞こえました。

小枠に巻き取られた生糸を切り離す時も、希望者が順番で仲良く公平に鋏を少しずつ切り進めて混乱はありませんでした。

 本日は家庭科室をお借りして煮繭をしたため、ブレーカーが落ちるトラブルはなく、此方も順調に進められました。

 本日の担当は講話のM田さん・座繰りのH岡さん・N木さん・K井さん・S沢さん・U田さんとY田でした。皆様お世話になりました。   (Y田:記)

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前橋市立月田小学校での活動報告(R4.12.20)

2023年10月19日 16時18分54秒 | 世界遺産伝道師協会

(R4年度)前橋市立月田小学校での活動報告

令和4年12月20日(火)前橋市立月田小学校で、4年生16人対象の学校キャラバンを行いました。

当校の創立は明治11年と歴史は古く、前橋の最東部に位置する豊かな自然に囲まれた、前橋市では一番児童数の少ない69名の児童が学ぶ学校です。

四年生の皆さんは、富岡製糸場見学は未だですが、絹の里と天狗岩用水の見学は行いました。

講話は三階の教室で行い、担当する伝道師はK藤基晴さんです。

東西の繭倉庫の映像を見せて「倉庫にしては窓が多いと思いませんか」と問いかけて、当時は年一回だけの養蚕だったので、一年分の繭を保管するためには、乾燥させながら保管したために、換気のための窓が必要だったことを伝えました。

繰糸場の説明では、当時は未だ電気が無かったので、窓を多くして自然の光を取り入れて明るくしたこと、窓のガラスは日本にはなかったので輸入品を使ったことを解説しました。又、柱がないトラス構造の説明では、大きな三角形と小さな三角形の組み合わせで、柱がなくても潰れない構造であることを話して、具体例として東京のスカイツリーはトラス構造で、三角形の塊であることを伝えました。

そして検査人館、女工館と説明は続き、ブリュナ館の説明ではちょっと声をひそめて地下室を見せて「全国から工女を募集しましたが集まりませんでした、どうしてでしょう」と問いかけますと「赤ワインを飲んでいたから」と声が掛かり、有名な言い伝えであったことが分かりました。

座繰り体験は3Fの図工室で行いました。当初予定した参加者が一名不参加となったためH岡さんを中心に、Y田が補助をして行いました。

H岡さんがお手本を見せてから一人ずつ交代して座繰り器のハンドルを回して、生糸を引く手応えを感じてもらいました。「マロニーちゃんみたい」「大豆のにおいがする」と初めて見る繭から糸が繰り出される様子に興味津々でした。小枠に生糸が巻き取られて次第に白さを増し厚くなってゆく様子を見て「これって根気がいるよね」「ちりも積もれば山となる」などの感想もありました。

「蛹が可愛くなった」「もうちょっとやりたかった」などの声を聞きながら全員が二回ずつ体験できました。

本日は児童数が少なかったのでH岡さんの発案で、小枠に巻き取られた生糸をいつも通りカットしてお渡しする他に、カットはせずに輪のまま小枠から外す方法で一人ずつお渡しできました。受け取った児童には「わぁー絹のネックレスだ」と喜んでもらえました。

3・4校時で行った学校キャラバンは無事終了して、「有難うございました」のご挨拶をいただいた後は児童の皆さんは給食の準備に、私たち伝道師は後片付けを手早く済ませて退出しました。

本日の担当はH岡誠・K藤基晴・Y田節子の3名でした。お二方お疲れ様でした。(Y田:記)

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「旧富岡倉庫前広場」令和5年8月・9月の活動報告

2023年10月05日 10時29分39秒 | 世界遺産伝道師協会

「旧富岡倉庫前広場」令和5年8月・9月の活動報告

8月27日(日)天気(晴)9時30分に旧富岡倉庫に集合し、パネル・繭クラフトの材料等をセカイト2階に運び準備しました。活動前の9時45分頃で準備中でしたが、千葉県からのお客様が繭クラフトに興味がおありでしたので、繭クラフトを差し上げました。喜ばれていました。これから製糸場の見学に行かれると話していました。その後、茨城県石岡市からいらした方も、これから製糸場見学へ。タイと日本人のご夫婦は、軽井沢・草津にいらして、これから製糸場へ。お客様感想ノートに感想を書いて下さいました。うれしい文面です。韓国からいらした大学生の方は、日本は15回目とか。製糸場の帰りに立ち寄られ、製糸場の感想を話されていました。固有名詞が難しかったそう。この辺りは養蚕が盛んでたくさんの繭がとれた話や、さなぎが魚の餌になった話に興味を示していただけました。母と子が来館されて、繭にたてがみ書いて、楽しまれていました。

皆さん、養蚕・生糸・絹産業遺産の話にも耳を傾けて下さり、楽しんでいる様子でした。(O塚初子 記)O塚伝道師の娘さんとお孫さんがいらして繭クラフトを楽しまれました。3世代勢ぞろい~ありがとうございました。(U原 記)(活動伝道師 S藤裕子 S田道代 K澤壮子 U原一美 O塚初子)

お客様のご感想ノートより

・親子3人で参加させていただきました。富岡製糸場や蚕さんの情報をいただき有難うございました。(茨城県3名)

・繭がかわいかったです。お土産にもなるのでうれしいです。(栃木県3名)

・小1の子どもと来ました。市内で良い体験ができました。(群馬県2名)

・本物の繭を使ってぐんまちゃんを家族4人で作りました。ていねいに説明をしてもらえて理解も深まりとても楽しかったです!!!(東京都4名)

・花繭…つくりたかった です。(東京都2名)

・はじめて繭を触って、ぐんまちゃんを作って十分にたのしいかったんです。スタッフさんも親しくまゆと地元のことを説明してくださって感謝です。歴史の遺産が残って本当に良かったです!(東京都1名)(中国出身・原文まま)

・セカイトでかわいいぐんまちゃんを、やさしい地元スタッフと作って、いろいろ教えてもらって有難うございます。(東京都2名)(タイ出身1名・英語文を篠田伝道師意訳より)

・かんこくからきていいおもいでになりました。(韓国1名)(原文まま)

🏠茨城県3名(1組)・栃木県3名(1組)・群馬県7名(3組)・千葉県3名(1組)・東京都13名(5組)・不明2名(1組)・韓国1名(1組)(計32名13組)

 

9月24日(日)天気(晴)朝は涼しくなりましたが、日中は天気が良く、外はまだまだ暑そうです。でもセカイト2Fは快適に活動できました。

 今までセカイトで活動した時は、10時の活動開始のすぐ後、製糸場に行く前に立ち寄る方が多くいらした感じでしたが、今回は11時前後から昼近く、午後は2時過ぎから3時前までに、お客様が比較的まとまって来られ、それ以外は、クラフト準備作業をすすめることができました。

 愛知・京都などの遠方の方のほか、世界遺産検定勉強中で世界遺産巡りをしている方(フィリピン出身の方もご一緒)は、昨日、日光に行って、今日は富岡製糸場の見学とのこと。伝道師の説明もよく聞いて下さいました。

 9月22日(金)に、学校の社会科見学でセカイトと富岡製糸場に来た伊勢崎市東小学校の子どもさんが、「良かったから」と、お父さんとお母さんを案内して来てくれました。お父さんお母さんは初めてとの事。子どもから大人世代に学んだことを伝えてくれて、すばらしいと感じました。(S藤裕子 記)(活動伝道師 Y野まゆみ S田道代 U原一美 S藤裕子)

   

お客様のご感想ノートより

・繭の知らなかった説明が聞けて楽しかったです。(茨城県2名)

・友達と来て、参加し楽しかった。ビデオの説明がわかりやすかったです。詳しい説明が聞けて良かったです。実際に繭にふれられてよかったです。(群馬県5名)

・実際の繭に触れて、良い!サラサラしている。繭がしっかりしていてびっくりでした。(^^♪(新潟県2名)

・繭の中を初めて見れて面白かったです。かわいいぐんまちゃんできました。(愛知県3名)

・世界遺産巡りの旅を楽しみます!(世界遺産検定の勉強中で2級持っているそうです。)(京都府2名)

🏠茨城県2名(1組)・群馬県10名(3組)・東京都4名(1組)・新潟県2名(1組)・愛知県3名(1組)・京都府2名(1組)・(計23名8組)

 

8月・9月 お客様総数と都道府県内訳

8月 活動1回(お客様総数:計32名13組)(都道府県内訳:1都4県 韓国)  

9月 活動1回(お客様総数:計23名8組)(都道府県内訳:1都1府4県)

8月・9月 活動2回 (計55名21組)(1都1府6県)

🏠茨城県5名(2組)・栃木県3名(1組)・群馬県17名(6組)・千葉県3名(1組)・東京都17名(6組)・新潟県2名(1組)・愛知県3名(1組)・京都府2名(1組)・不明2名(1組)・韓国1名(1組)

 今年は厳しい暑さの夏でした。セカイトで2回活動させていただきました。お世話になりました皆様に感謝申し上げます。(U原一美 記)

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富岡学第8期講座で伝道活動

2023年10月02日 15時11分02秒 | 世界遺産伝道師協会

富岡学第8期講座で伝道活動

富岡学第8期第7回講座の依頼を受け、令和5年9月22日(金)午後7時から富岡市生涯学習センター会議室において「富岡製糸場と絹産業遺産群について」をテーマとした講話と座繰り体験、繭クラフトづくり体験指導を行いました。

午後6時頃には座繰り体験の準備が整い、開講の30分前から受付を済ませた講座参加者は順次座繰り体験へ誘導されます。

座繰り及び繭クラフトは講話前に30分程度の時間配分のため、二つの班に分かれて順次体験していただきました。座繰り体験の指導はJ保明子、Y村和子さんが、繭クラフト指導はS田道代、K沢壮子、U原一美さんが担当しました。

座繰り体験と繭クラフトづくりの終了後に講話「富岡製糸場と絹産業遺産群について」をK原副会長が担当しました。内容は世界遺産、富岡製糸場と絹産業遺産群の4資産の説明、生糸の大量生産技術を中心とした世界遺産としての価値について話しました。準備万端のはずでしたが熱心な聴講生に刺激されて説明にも熱が入ってしまい時間の都合で後半は駆け足(早口)となってしまったことは反省です。

座繰り等の片づけは講話中に5名の伝道師により行われ8時20分には終えることができ、その後は聴講に加わり講話の最後の部分のみでしたが熱心に耳を傾けていました。

参加伝道師は講話終了後の午後8時45分頃に解散となりました。

今年の富岡学8期生には新伝道師や伝道師、伝道師のご家族の方や知人も参加しているとのことで座繰り体験等ではいつも以上に和やかな雰囲気となっているように感じました。

最後に、富岡学8期講座を担当した富岡市生涯学習センターの赤石・堰塚両先生には、座繰り体験の部屋を講座会場隣に一室確保とともに円滑な伝道活動が図れるよう多くの御配慮をいただいたことに感謝申し上げます。

 当日の参加伝道師はJ保明子、Y村和子、S田道代、K沢壮子、U原一美、K原実の6名でした。(K原 記)

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