7月28日(金)付け読売新聞(西部本社発行)の文化面(24面)に「赤レンガの夢3」と題して「旧富岡製糸場(群馬県富岡市)」「工業立国日本の原点」の見出しで富岡製糸場と世界遺産運動が紹介されています。
記事は製糸場をみて“壮観”という表現から始まっています。「フランス積の優美なレンガ壁がどこまでも続いている。教科書で見た錦絵の記憶が鮮やかによみがえった。」という表現もなんともいいではないですか。良く見て感じて書いています。
歴史と明治政府の考え方もしっかりと書き、今井幹夫先生の座繰りから器械製糸への移行と当時の養蚕事情などの談話を紹介し、建築ではバスチャンが採用した“木骨レンガ造り”の工法について清水慶一先生の解説を書いています。
伝習工場の役割と工女さんたちの労働条件を示し「女工哀史」の世界でないことを示しています。「実働一日7時間45分、日曜休日、全寮制で食事付き、医師常駐という充実した労働条件」と書いています。
「日本は明治末に世界一の生糸輸出国となり、生糸で得た外貨を糧に、いち早く近代化に成功した。」模範工場としての使命を十分に果たした富岡製糸場は、『工業立国日本の原点』(清水主幹)にほかならない。」と評価し、群馬県が養蚕・製糸。織物の近代産業遺産を世界遺産に登録する運動が展開していることを紹介しています。
群馬の近辺でなく、はるか離れた九州の地で、こんな風に紹介されているのをうれしく思うと同時に、富岡製糸場までの交通や開館日も紹介されていますので、来場者が増加してくれることまで期待してしまいます。