富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

世界遺産登録1周年事業二日目「シルクカントリーぐんま 絹の国サミット」の概要報告

2015年10月07日 16時58分19秒 | 世界遺産伝道師協会

二日目「シルクカントリーぐんま 絹の国サミット」の報告     

 

 10月3日(土)は、10時から富岡製糸場東繭倉庫で開会式が行われ、主催した県、伝道師協会、上毛新聞社のあいさつがありました。司会は伝道師の青木玲子さんが2日間務めました。

主催者の一人としてあいさつした近藤会長は「産業遺産は勉強するほどに奥が深いことがわかる。従ってさらに内容のある観光の場所に発展することを願う」とし、製糸場を見学するだけでなく、座繰りや繭クラフト作りなども体験できる場所も作って欲しいと強調しました。

 続いて、登録1周年を記念して募集した絹にまつわる論文、作文、映像の優秀作品の表彰式と作家の絲山秋子さんの講評・講演がありました。

 午後1時から「絹の国サミット」事例発表・パネルディスカッションが行われました。

 パネルディスカッションに先立ち、4人の出席者は各地での取り組みを発表しました。

事例発表①「六工社と和田英」原田和彦(長野市立博物館 学芸員)

 「富岡日記」を執筆した和田英は、富岡製糸場を退場した後、六工社や長野県営製糸場の技術指導者として招かれ活躍。信州の製糸業のソフト面での開拓者であった。幕末から明治にかけての橋渡しを行った人物のひとりである。

 事例発表②「庄内藩士の養蚕と田島家」山田鉄哉(松ヶ岡開墾場 理事長)

 松が丘開墾場は庄内藩の旧藩士の救済・殖産のため明治5年から約300町歩を開墾した所。現在5棟残っている大型蚕室は田島弥平宅に寄宿して養蚕技術・方法を学んだ人たちが建て、田島家との深い結びつきがある。 

 事例発表③「養蚕がつなぐ群馬の世界遺産と養父市」谷本進(養父市教育委員会教育部次長)

 出石藩の士族の娘25人が富岡製糸場から帰り教婦となる。高山社の養蚕教師が養父市に派遣される。養蚕研究者の上垣守国が伊勢崎市、富岡市などを訪れ養蚕技術交流と発展に努めた。群馬方式で行う養父市の養蚕も世界遺産と言えるのではないだろうか。

 事例発表④「蚕種の風穴保存復活の試みから学ぶ」伴野豊(九州大学大学院農学研究院付属遺伝子資源開発研究センター 准教授)

 九州大学は暖地を利用した蚕の遺伝・育種研究に貢献。全国に300カ所の風穴を確認。風穴保存の特徴として、低温・高湿度・電力不要・クリ

ーン(風の流れ:カビ発生防除効果)が挙げられる。

 15時からパネルディスカッションが行われました。上記4人に富岡製糸場名誉顧問兼総合研究センター所長の今井幹夫さんと大日本蚕糸会顧問

の高木賢さんが加わり、「絹遺産で縁結び~保存活用を共に考える」をテーマに活発な意見を交換しました。

 

            (Y.I記)

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界遺産登録1周年記念事業 モニターツアーで伝道活動(Dコース) 勉強になりました

2015年10月07日 16時45分31秒 | 世界遺産伝道師協会

世界遺産登録1周年記念事業

モニターツアーで伝道活動(Dコース)

 

 10月2日(金)、シルクカントリーぐんまモニターツアーのDコース「高山社の偉業とゆかりの地を訪ねる」のバスに伝道師のN屋とI上(雄)が添乗しました。

14名の参加者は全員が県内の方でした。バスは9時30分にJR高崎駅東口を出発、高山社跡に向かいました。自己紹介、伝道師協会の紹介などを行い、DVD「富岡製糸場と絹産業遺産群」を上映。高山社跡では現地解説員からていねいな解説があり、見学後は徒歩で近くの高台にある高山長五郎の墓に参りました。

高所から臨む高山社跡は風情があります。高山社跡の補足説明をしながら藤岡歴史館に行き、館内で昼食です。食後展示物を見学。続いて藤岡市内の諏訪神社に向かいながらDVD「ぐんま絹遺産」を上映。諏訪神社では現地解説員の解説で高山長五郎功徳碑、町田菊次郎頌徳碑、三井越後屋が奉納した常夜燈、手水石、宮神輿を見学、参加者はリニューアルされた神輿のきらびやかさに感心していました。 

続いて競進社模範蚕室に向かいながら補足説明、DVD「カイコの一生」を視聴。競進社模範蚕室の現地解説員の案内で内部を見学。バス出発後、補足説明。道の駅ららん藤岡に寄り休憩、買い物をして高崎駅に向かいます。参加者にアンケートを実施、回収後伝道師としてのメッセージ、お別れのあいさつをして高崎駅に到着です。

全日天気にも恵まれ、伝道師の2人にも大変勉強になったモニターツアーでした。

            (Y.I記)

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界遺産登録一周年記念事業モニターツアーで伝道活動(Bコース)見学初体験・充実したツアーでした

2015年10月07日 16時31分31秒 | 世界遺産伝道師協会

世界遺産登録一周年記念事業モニターツアーで伝道活動

 

 10月2日(金)に行われた、シルクカントリーぐんまモニターツアー「世界遺産物語」は全4コースのうちの、Bコース「世界遺産ゆかりの境島村まち巡り」に成田理事とともに添乗し、車内での解説をしました。

 午前8時30分、予定どおり参加者22名を乗せたバスはJR高崎駅東口を出発しました。ここから「田島弥平旧宅」までは約1時間と長い時間ですので、自己紹介をして、まずはDVD世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を視聴していただきたました。そして世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産としての価値、歴史的な背景に加えて4つの構成資産の関わりを解説するうちに利根川を渡って島村は「蚕ふるさと公園」に到着です。ここからは栗原島村蚕種の会会長にバトンを渡しての解説となりました。参加者は「田島弥平旧宅案内所」で島村の沿革についての話を聞き、田島弥平旧宅へと向かい、栗原会長の名調子の解説に耳を傾け、そして隣にある田島武平旧宅(桑麻館)では現当主の田島信孝さんの案内で二階に展示してある養蚕や蚕種等の各種道具類についての解説をじっくりとお聞きしました。参加者の皆様は、見るもの聞くもの初めての様子で真剣な面持ちで、時の経つのも忘れたようでした。

 そして島村を後にして次の見学地「新田荘歴史資料館」へ向かいましたが、ここで車内解説を成田理事にバトンタッチしました。

 成田理事から新田岩松氏の歴代当主が描いた、ネズミを除ける蚕の神として信仰された

「猫絵」ついて解説をしているうちに資料館に到着、館内は学芸員による解説で一巡しました。

 昼食後は、境の絹遺産めぐりで「赤レガ倉庫」「買場通り」「絹の館(旧金子仲次郎居宅)」そして「旧群馬県蚕業取締所境支所」を境史談会の皆様による案内で解説を聞きながら、ここも一巡しました。

 見学地は、ここまでで再び全員が車中の人となりましたが、参加された皆さんにはツアー全般の感想などお聞きしながら、途中「道の駅玉村宿」で休憩して、予定どおり午後4時50分頃、JR高崎駅に着きました。

(S.N 記)

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする