富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

「富岡市立妙義小学校」で学校キャラバン

2021年11月30日 17時29分39秒 | 世界遺産伝道師協会

「富岡市立妙義小学校」で学校キャラバン

 令和3年10月26日(火)、富岡市立妙義小学校で3年生8名を対象に学校キャラバンを行いました。「児童が楽しみにしているんですよ。」と、担任から期待の声が届いていての訪問でした。
 本校は妙義山の東麓に位置し、校区内には国重要文化財の妙義神社や富岡市立妙義ふるさと美術館、妙義温泉などがあり、上信越自動車道が近くを走っています。
 開始1時間前に集合した4名で2階の多目的教室まで機材を運び上げていると給食準備中の児童が、「こんにちは。」と、声を掛けてくれます。挨拶を返しながら荷物も心なしか軽くなった気がします。機材を確認しブルーシートを敷き、その上に座繰り機をセットしていきます。煮繭の準備をし終えたところで皆で校長室に挨拶に出向きました。
 13時15分からキャラバン開始。体育座りの児童の前に伝導師が並んで自己紹介。直後にT越伝道師による講話が、パワーポイントを活用しながら始まりました。
荒船風穴についての話でこんな発問も、「冷蔵庫に頭をつっこんだことある?」うなづく児童と「冷たい。」の声も。自然の涼しさを利用し蚕種を保存したことを意識させ、講話もまとめに入ります。
            養蚕→生糸→織物
 この図を示し、群馬県が絹産業を通じ世界に貢献してきたことを説明し、今日はこのうちの生糸をとる体験を上州座繰り機で体験してもらいます、と言葉をつなぎ講話は終了しました。 期待に胸ふくらませた児童が座繰り機の前に移動し、Z保(千)・M下両伝道師の指導による座繰り体験のスタートです。すでに糸口から取り出した繭糸を指し、髪の毛の3分の1か4分の1の太さと話すと「チョー細い。」の声。実物は児童の好奇心を引き出して行きます。さらに、箕ご箒の使い方や歯車の回し方を伝え、生糸として巻き取られていく様子を実演してみせると、一人の児童から「昔の人の方が頭がいい。」の発言も。早速2人1組になり、初めはゆっくりした手回しですが、もうちょっと速く、繭に触らないようにというアドバイスですぐに上手に出来るようになります。伝道師がなぜ歯車を回すスピードを同じにするのか、なぜ繭に触らないように箕ご箒を動かすのかという理由を児童に伝えているため、作業に対する理解が早いのでしょうか。
 終了時刻が近づき、巻き取られた生糸の帯に担任がハサミを入れるときは、児童は耳をそばだてその音を聞きます。ザックザクともサックサクとも聞こえる音は、すぐに「きれい。」「ちょっとザラザラしてる。」という声に変わりました。担任から生糸がもらえることを聞いた児童の嬉しそうな表情が胸に残りました。
 手早く後片づけを終え、校長室に終了のご挨拶に向かいました。現在、全校で57名の本校も児童数減少のためやがて他校との統合計画があるとのお話でした。計画的にその準備をしていくことと、その先中学校も統合されることへの課題についても伺いました。富岡製糸場と絹産業遺産群が世界の中で果たしてきた功績と養蚕や林業を中心として栄えてきた妙義町との結び付きを思うとともに、児童の心に体験を通じた記憶は残っていくに違いないと信じ校舎を後にしました。
 本日参加の伝道師はZ保(千)、M下、T越、O形の4名でした。
                                                                                                                                                      (O形 記)

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「富岡市立丹生小学校」で学校キャラバン

2021年11月30日 17時08分28秒 | 世界遺産伝道師協会

「富岡市立丹生小学校」で学校キャラバン

 令和3年9月30日(木)、富岡市立丹生小学校で3年生11名・4年生7名(当日欠席1名は含まず)を対象に学校キャラバンを行いました。
 本校は富岡市の北西部にあり妙義山にも近く、釣り場とひまわり畑で有名な丹生湖、戦国時代の丹生山城跡も校区内にあります。
 開始1時間前に体育館入口通路に集合した伝道師6名で、運搬車両2台から座繰りセット2組を体育館入口まで運びました。教頭先生も運搬に手を貸してくださいました。その後、校長先生が顔を出してくださったので、安田伝道師の声掛けでその場で挨拶と自己紹介を行いました。校長先生のお話で、4年生は先頃富岡製糸場見学をしてきた事がわかりました。
 体育館は窓が全開になっていましたが、ステージ近くまで機材を運び入れセットしていると暑さが身に染みる陽気でした。
 13:20の開始時刻前に体育館に現れた児童18名は、間隔をとり体育座りで伝道師の準備が整う様子を見つめています。伝道師は児童の前に整列し、自己紹介をしてから安田伝道師が2組に分かれ座繰り体験を進めることや気を付ける点について話をしました。
 4年生の座繰り体験はY田・N木・Z保(明)が、3年生はZ保(千)・S井が担当しました。
 「流れるプールを作るんだよ。」と、ナベの中の煮繭に触れないよう箕ご箒を動かすと、児童からは一斉に「ほぅー」の声が。すかさず「繭に触ると切れちゃうからね。ナベの縁の方を回すといいよ。」と一言。これだけでコツと理由を伝授する伝道師の皆さん、さすがです。
 繭の糸口を導き座繰りに取り付ける様子を食い入るように見ている児童に、「持ち手はゆっくり回してね。早さが変わると糸の巻き方が変わっちゃうからね。」と、ピンポイントでコツをさらに伝授。
 初めはおっかなびっくり回していた児童も「上手、上手。」と褒められると、自信を持って糸を巻き取っていきます。2人一組での座繰り体験も順調です。

 担任の先生と校長先生に声を掛けると、まるで経験していたように両手を上手く使い糸を巻き取っていきます。「先生、上手いですね。」と伝えると、先生もうれしそうです。
 こんな事もありました。繭がお湯の中で巻き取られ、だんだん薄くなってきた頃です。「透き通ってきた。」という児童に、「何か見えてきたねぇ。」と言うと、「さなぎだ、さなぎ。」の声。「食べられるんだよ。」と続けると、担任の先生から、「宇宙食にも使われているらしいよ。」の一言。児童だけでなく伝道師も思わず興味を引かれた一言でした。

 終了時、丁寧な挨拶を担任の先生からいただき、応えてS田伝道師が代表し「お家に帰ったら今日のことを話してくださいね。」と伝えました。Z保(千)伝道師から繭の色・形・大きさについて追加のクイズで盛り上がりつつ、児童は「ありがとうございました。」と体育館を一足先に退出していきました。
 校長先生の手伝いもいただきながら座繰りセットを車に積み込んだ後、2階の校長室でお茶を呼ばれました。お礼を言い退出すると、突き当たりに図書室が見えました。入口正面に『富岡製糸場世界遺産コーナー』が設けられ、世界遺産関連の図書が何冊も並んでいます。学習環境を丁寧に構築している丹生小学校の一端を見させてもらい、今回の学校キャラバンが役に立てたかなと少し誇らしさを感じながら、Z保(千)、Y田、N木、S井、Z保(明)、o形の6名は校舎を後にしました。        
                                                                                                                                                  (o形 記)

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令和3年伊勢崎市境采女小学校での活動報告

2021年11月30日 14時23分33秒 | 世界遺産伝道師協会

令和3年伊勢崎市境采女小学校での活動報告

 

令和3年9月17日(金)伊勢崎市境采女小学校で三年生2クラス、71名対象の学校キャラバンを行いました。

当日群馬県は緊急事態宣言下で、かつ警戒度は最も重い4でしたが、今年度最初の学校キャラバンが予定通り行われました。

会場は昨年同様別棟の二階多目的室で、二台の座繰り器を搬入してから全員の検温をし、異常の無い事を確認してから座繰り器の設置に取り掛かりました。

今年度は座繰り体験のみのお申込でしたので、クラス毎に二校時と三校時に分けて行いました。

二台の座繰り器を使って、N木さんとS沢さん、K井さんとA井さんで夫々一台ずつ担当して行いました。

児童の皆さんは養蚕を体験していますので、自分たちで育てたあのお蚕さんが作った繭がどのようにして糸になってゆくのかを、しっかり体験学習してもらいました。

煮繭して柔らかくなった繭から糸がするすると引き出されてゆく様子に驚き「かいこはすごい」「ありがたい」などの感想が聞かれました。

座繰り器の仕組みにも関心を示して「この棒が動くから平らに巻けるんだ」とあや振り棒の役割にも気付いた児童がいて観察の鋭さに驚きました。ハンドルを一回まわすと小枠が何回転するのかも目で確かめてもらいました。

広岡誠さんには全体の様子を見ていただき、手持無沙汰の児童がいない様に、お蚕さんの生態や繭の特性などを話しながら、糸巻きのお世話もしていただきました。

厚紙で作った糸巻きに糸を巻き取りながら「まだ出るまだ出る」「ずっとやっていたい」「楽しいー」などと楽しく取り組みました。途中で糸が切れても束子で擦ると又糸口が出てくることもすぐに覚えてしまいました。

会場に足を運んでくださった校長先生から「教科書の勉強は忘れても、実際に体験したことは忘れないものです」と言っていただきました。

H岡さんの発案で学校に保管してあった古い小枠にも生糸を巻き取って記念にとお渡しできました。

本日参加した六名の担当者の内K井さん・A井さん・S沢さんの三名の伝道師は地元境在住で、中でもS沢さんは当校の卒業生でした。

他の参加者はH岡さん・N木さんとY田の六名で担当しました、皆様お疲れ様でした。(Y田:記)

 

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