「富岡市立高田小学校」で学校キャラバン(11/19)
令和3年11月19日(金)、富岡市立高田小学校で3年生1クラス15名を対象に学校キャラバンを行いました。
本校は富岡市の西部に位置し、北側を安中市の境と接し、主要地方道富岡・妙義線が校庭南を通っています。
9:40、4名の伝道師が集合しました。広い駐車場の目の前が体育館で、その右側から校舎南側に回り正面玄関に向かいました。花壇にはビオラとパンジーがきれいに植えられ、温かい陽をいっぱいに浴びていました。チャイムを鳴らすとすぐに教頭先生が出てきたので、あいさつをし準備に取りかかる旨をお伝えしました。機材の搬入口は校舎裏手で、教頭先生が機材を持ちながら、先導して会場の図工室に案内してくれました。
30分ほどでセッティングを終え校長室に挨拶に向かいました。自己紹介を終え話を伺うと、3年生は富岡製糸場を見学しカイコを育てた経験があるとのことでした。児童の実態を知ることは、伝道師にとってキャラバンの内容を整える上で大事な情報になります。
10:40、集合した児童の大きな声でのあいさつと伝道師の自己紹介で、キャラバンがスタートしました。目安は講話35分、休憩10分、座繰り35分、閉会行事10分です。
講話担当はT越伝道師です。児童は3列で体育座りでスクリーンを見つめています。パワーポイントを使い、「どうやって4つの遺構が世界遺産になったのか?」の話は、児童には少し難しかったようですが、それでもうなづきながら考えながら聞いている様子がうかがえました。願いは、みんなの力で世界の宝物を守ってほしいこと、コロナ禍を乗り越えてほしいこと、とまとめて終了になりました。
ところが、まだ続きがありました。ご実家が呉服屋であったT越伝道師が取り出したのは、うす緑色が鮮やかな反物でした。これはおカイコさんの糸からできた絹織物ですと話し、担任を指名し反物を肩から掛けて披露しました。担任も児童に「どう、似合いますか?」と声をかけます。児童からは一斉に「似合う!」の反応が。さらに、『天蚕』について質問も出ましたT塚越伝道師が丁寧に答え、最後まで盛り上がった講話となりました。
休憩を挟んで座繰り体験です。担当はJ保(明)、Y村伝道師のお2人です。座繰り機の前に座った児童に、繭とカイコの不思議、生糸に仕立てる方法などについて話を進め、手の動作をその場で練習させてから体験に入ります。2人一組になり、「左(座繰り)が一回、右(箕箒)が2回回すと良いスピードになるよ。」のアドバイスで、児童の作業は交代しながらスムーズに進みました。さなぎの姿が見えてくると巻き取られていく生糸に興味が集まります。
担任と校長先生が座繰り体験に初挑戦した後、「校長先生に生糸をカットしてもらいます。」の声に、児童の目と耳は集中します。「ウォー。」という声に、「もったいない。」や「カリカリしてる。」の声も聞こえました。児童には給食の準備が控えているため、予定の時刻に終了できて良かったです。
機材の片づけと積み込みを終え校長室に挨拶に伺うと、校長先生から次のような提案をいただきました。
・県立妙義青少年自然の家が閉鎖になり利用できなくなるため、他校と連携し宿泊体験学習の見直しを考えている。ついては、体験の一環として座繰りや繭クラフトを取り入れたいと思うが、伝道師の皆さんに協力していただけないか。この計画は市内では本校と連携校だけの計画である。とのことでした。
お聞きしますと、すでに旅館を会場として押さえてあり、具体的な計画は今年中に市教委に提出する必要があるとのことです。また、実施は5月中旬以降を予定しているとのことでした。良い提案であり事務局に伝えておくので、可能かどうかも含め事務局と連絡を取り合ってほしいということをお伝えしました。
校長先生と教頭先生の丁重な見送りを受け、今年最後の富岡市管内の学校キャラバンを終了した伝道師は、「少し早いけど、よいお年をお迎えください。」の言葉を交わし校舎を後にしました。
本日参加の伝道師はT越朗、J保明子、Y村和子、O形の4名でした。
(O形 榮一 記)