富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

三日目「世界遺産登録一周年記念式典及び国際シンポジウム」の報告・いい勉強になりました!

2015年10月08日 08時57分18秒 | 世界遺産伝道師協会

三日目「世界遺産登録一周年記念式典及び国際シンポジウム」の報告

 

~世界遺産登録一周年記念~シルクカントリーぐんま「絹の国サミット」の三日目、10月4日は富岡製糸場東繭倉庫で10時から海外の専門家による事例発表、13時から世界遺産登録一周年記念式典と国際シンポジウムが開催されました。

 

事例発表はお二人の先生、中国国立シルク博物館張毅副館長は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の価値は、世界の近代の絹産業の事例を示す証拠である。中国から日本(高山社)へ多くの留学者がおり、多くの留学経験者が関わり養蚕の学校として1897年浙江省蚕学館が出来た。1896年に器械製糸場の大林糸廠(工場)が建設された。「富岡製糸場と絹産業遺産群」は絹をテーマにした初めての遺産で世界のモデルになる。その為には産業史としての風貌を残していくことが大事とした。

清華大学歴史研究所毛傳慧准教授は世界史の中で「製糸」が大事、それまでは手作業で製糸をしていたので養蚕農家の負担が減った、ヨーロッパでも小規模な工場しかなく製糸はなかなか出来なかった、台湾では養蚕は歴史が浅く未熟であって「蚕種」生産しかできない。フランスではどのようにして製糸技術が発達したのか、1744年共撚式ができ玉繭を分離するようになる(温度が違う)、1838年イタリアから新たなケンネル式が発明された。この技術発展には中国の技術が影響を与えた。台湾にも抜気窓のある家があるという話には驚きました。

13時からの式典は大沢知事、構成資産のある4市町長、県議会議長、小渕衆院議員、青柳文化庁長官(代理)挨拶と、「世界遺産登録の喜びにあふれる一年間」が映写された。

 記念講演は国際イコモスアドバイザー ミッシェル・コット氏による「産業遺産の持つ魅力と可能性」。海外からの講師の皆様は3日に4資産を見学されたとのことでした。

 15時から「富岡製糸場と絹産業遺産群への期待」をテーマにパネリストに鈴木淳東京大学大学院教授を加えてパネルディスカッションが行われ、16時20分閉会となった。

 三日間晴天に恵まれ、上州富岡駅前広場では絹の国自慢物産市が多くの来場者を集めていました。

 また世界遺産ゆかりの絹遺産の各所で特別公開や現地解説が行われました。

活動に参加された伝道師の皆様お疲れ様でした。「絹の国サミット」「式典・国際シンポジウム」に参加された伝道師の皆様には得られた情報を今後の活動に活かしていただけますよう期待しています。

(K.K記)

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