「シルクカントリーぐんま世界遺産キャンペーン」を開催
5月31日(土)~6月8日(日)までの9日間、イオンモール高崎において「絹の国・ぐんまから世界遺産を!」とのキャッチフレーズのもと、「第11回シルクカントリーぐんま・世界遺産キャンペーン」が行われました。
このキャンペーンは、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録を目前に控え、機運の更なる高揚を図るため、シルクカントリーぐんま連絡協議会(富岡製糸場世界遺産伝道師協会など7団体で構成)が主催し、共催の群馬県とイオンモール高崎、イオンリテール(株)により開催されたものです。
初日は開会式のアトラクションとして、子ども達に人気のヘリテイジ仮面ショーが上演された後、「上州島村新地八木節愛好会」18名による八木節「上州島村」が賑やかに上演されました。この八木節は、2年前に島村の有志20名によって結成されたもので、音頭の語りには田島弥平や島村の栄光の歴史などが織り込まれています。ピンク色の半纏をまとい樽と鉦と笛が醸し出す陽気なお囃子に加え、傘や扇子などを使った踊り手たちに観客も見入っていました。まさにオープニングに相応しいアトラクションでした。
この後、開会式が行われ構成団体の関係者やお客様を前に近藤会長が「4月26日にイコモスから登録の勧告があり、6月21日頃、世界遺産委員会で「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産に登録される見込みとなった。今後とも4遺産の価値が分かるよう普及活動に努めていきたい」と挨拶されました。
共催者の松浦群馬県世界遺産推進課長やイオンモール高崎、イオンリテール(株)の代表者の挨拶に引き続いて、登録が有力とされる6月21日までの残日数を表示する「登録カンウントダウン時計」の除幕が行われると、会場から大きな拍手がわき起こりました。
一方、会場内では例年どおり、パネル解説や世界遺産リーフレットの配付、DVD上映、生きた蚕、繭、織物等の展示と解説などが行われました。特に、今年は全期間にわたって「世界遺産登録へ想いを一つに!応援メッセージカード」の募集コーナーが設置され、会場で書いた子ども達には缶ハ゛ッチがプレゼントされるとあって、連日大変な人気でした。
また、富岡製糸場と絹産業遺産群の4資産をお菓子で作った精巧な模型がメイン会場前の通路に展示されたため、多くの買い物客が興味深そうに見入っていました。
このほか期間中は、日替わりイベントとして「島村の日」「富岡製糸場の日」「高山社の日」「桐生の日」「赤岩の日」「新町紡績所の日」「富岡製糸場と絹産業遺産群の日」が設けられ、「座繰り・機織り・繭クラフト・桑の木クラフト・布ぞうりづくり・組紐づくり体験や物品販売」など参加型のイベントが行われ、お客様がチャレンジし楽しんでいました。
特に最終日は、「富岡製糸場と絹産業遺産群の日」として、多彩なイベントが行われました。
ステージでは、ヘリテイジ仮面ショーやお笑い芸人によるライブステージの後、応援メッセージカード贈呈式が行われました。期間中に来場者された親子が熱い思いを込めて書いた「登録応援メッセージカード」746枚がイオンモール高崎から主催者であるシルクカントリーぐんま連絡協議会の近藤会長に手渡されました。 また、「ぐんまシルクWAON寄附金」の贈呈式も行われ、イオンリテール(株)から、「ぐんまシルクWAONカード」で1年間に買い物された総額の0.1%に相当する約80万円が笠原群馬県企画部長に手渡されました。この寄付金は、世界遺産登録や保存活用等のための経費に充てられることとなっています。
贈呈式が盛大に行われた後、世界遺産登録を祈念して会場のお客様全員による桑茶での乾杯も行われ、登録への機運を盛り上げました。
続いて、ご当地アイドルグループの「AKAGIDAN」が世界遺産応援歌「GUNMAはシルクカントリー」を熱唱し、相変わらずの人気で会場は大いに盛り上がりました。
さらにステージでは、ゲストにぐんま観光特使である太田市出身の俳優岡田浩暉さんを迎えてエフエム群馬の公開収録も行われ、世界遺産登録に関する話や、岡田さんご本人の話に、集まったお客様は熱心に聴き入っていました。
こうして9日間にわたって行われた「世界遺産キャンペーン」も連日の多彩なイベントを通じ、世界遺産登録運動の気運をさらに高める事が出来ました。また、会場を訪れた多くの皆さんも参加型のイベントを楽しみながら4資産についての知識を深めていただき、好評のうちに終了しました。 (町田睦 記)