年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

昔は良かったな2

2010年09月24日 | 築地市場にて
築地のいいところは人情の熱さと思う。しかし世間の常識という外部の空気が築地に流れ込んできている。昔といっても朝日新聞が築地に来るまで、築地の物価は安かった。タクシーは新大橋通りを上ってきても築地4丁目で銀座方面に行ってしまって、中々築地市場正門にはタクシーが来なかった。その理由として魚を入れた買い物籠をトランクルームに入れないためであった。魚の臭いは中々とれず、次の客を考えると、乗車拒否より浜離宮から築地4丁目まで走行しないのがベテランタクシードライバーの行動だった。しかし朝日新聞が築地にやってきて、タクシー乗車客が朝日新聞前で下車したとたん魚の客が待ち構えているので乗車拒否が難しくなった。
 長い不景気は築地に勤める人間が縁故関係から求人募集で来る人が多くなった。犯罪にならなければなんでも許されるところから普通の常識の職場となりつつある。品物が余っているときは築地の人達の出番は少ない。品物の価値を見出すのが彼らの役目だと思う。今日のセリや取引で負けても明日で取り戻せばよいというさっぱりした気風だった。後から解るのだが築地の良さは今でも残っているのだろうか。
コメント
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