年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

大阪市中央卸売市場業務棟との比較

2010年09月19日 | 築地市場にて
暇にまかせて大阪市中央卸売市場の来年のカレンダーを探す。大阪の福島区野田にある中央卸売市場内に16階建ての市場業務棟がある。平成4年頃の完成。まだバブルが崩壊したとはいえまだ日本が元気だった時代である。立体になった市場は築地が豊洲に移転する計画の前、つまり現市場の建て替え後を示していた。築地はこの後内輪もめで建て替えが頓挫し、豊洲移転計画となる。
 さて大阪の市場業務棟には入居募集の広告があった。坪あたりの単価は共益費込みでおおよそ15827円となる。場外ともいえる野田駅周辺の貸しビル相場と価格的には同じである。つまり市場内外の価格差が無いということになる。これは巷間伝えられている大阪市の財政の危機で市場に対して大阪市の補助金が少ないと思われる。ちなみに東京市場の事務所は都の条例で決まっている事務所の賃料は、共益費は無いがおおよそ坪7千円である。多摩も築地も大田も品川も同一金額である。(公平でもあり不公平でもある)築地には共益費という項目が無い。大阪の市場協会にはバナー広告が多数あって、築地市場協会にはバナー広告が少ない。市場協会の財政の差かもしれない。
 大阪本場内の漬物業者は昔は30近くあって東京より多く、大阪本場3階にある関連業店舗を並んで店を構えていた。しかし今ではシャッターが閉まっているところが多い。市場使用料と場外の使用料は格差が無ければ、拡大縮小の自由がない場所は魅力を感じる事は無いだろう。食品製造業や小売業なら銀座とか北海道とかの地域ブランドを付けていくことができるが卸売業は営業に伴う費用を何時も考えて行動する。
さらに暇だったので築地近辺の貸しビル相場を調べると共益費込みで今の平均募集価格が坪あたり14141円というデータがあった。これでは大阪市場業務棟が空室になるのも当然である。
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