年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

ニセブランドが日本で蔓延した頃

2009年03月12日 | べったら市
ニセブランドが日本で蔓延した頃
明治20年代に日本で外国の商品の真似をしたものの取締が緩くなった事があった。中公新書『 徳富蘇峰』のなかでその理由がわかった。
 不平等条約改正問題で幕末に締結した日米和親条約等が日本国内に外国人の居住・旅行・営業などを居留地内に制限していたが、条約が対等の関係になると外国人が日本国内で自由に日本国内に流入する恐れがあった。しかし明治20年代の中頃から日本の産業保護・国粋保存・さらに安価な中国人労働者の国内流入の恐れが『内地雑居』 の問題を強調されてきた。この問題の複雑な展開で外国の商品のニセモノの取り締りが控えられた。外国商品をまねした物が日本で販売していれば後で参入するのが難しくなる。つまり早く条約改正したほうが日本市場を確保できると考えさせようとした。これは平成の今の中国で日本の地名の商標登録がはびこっている状況と似ている。
 このため食品の不正もはびこり、食品事故が多発し明治34年頃に種々の食品衛生の法規が成立した。

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