前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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「パーソナル・データの衝撃」、個人情報保護法法案審議

2015年04月28日 | Weblog

 衆議院で個人保護法改正法、マイナンバー改正法の本格審議が始まりました。個人情報保護法改正は、10年ぶりの大改正であります。ベネッセ事件での「名簿屋」による個人情報の漏洩問題が取りざたされましたが、個人情報の保護とビッグデータなど匿名加工データな利活用という二つの相反する側面をいかにバランスを取るかが法案のポイントと言えます。第三者機関「個人情報保護委員会」の設置され、実務的な問題の対応が決定されることになりそうです。

 同法案は、5月中旬に参議院に送られ、参議院本会議で代表質問を行う予定です。そのため5月の連休中にパーソナルデータやビッグデータなどの最新情報を収集する予定です。最近出版された本で、「パーソナルデータの衝撃」という本を読んで大変参考になりました。この本の中で「パーソナルデータは、21世紀の石油」とはダボス会議で提唱されたことが紹介されています。

 また「われわれはあなたがどこにいるか知っている。どこにいたかも知っている。あなたがかんがえていることもおおよそ把握している。」グーグルCEOエリック・シュミットのインタビューの中での発言や「あなたがそれにお金をはらわないなら、あなたはもはや客ではなく、あなたが商品として売られるだけだ。」というシリコンバレーでの格言は、パーソナルデータを集めて現金化するSNSやネット検索会社のビジネスモデルが分かり、考えさせられます。

 最後になりますが、我々は、シリコン(コンピューター)時代から、パーソナルデータ(ビッグデータなどのコンテンツ)時代に移行しようとしていますが、法体系や国会、霞ヶ関、裁判所の日本の三権がそれに対応しきれておらず、早急な対応を促すことが今回の法案審議で必要なことかもしれません。

だが、日本のこの分野での遅れは深刻です。米国企業が、パーソナルデータを独占することに危機意識があるEUに比べても対応の遅れが気になります。先日インターネット検索に関する質問主意書の答弁書が返ってきましたが、ほとんど対応策が決定していませんでした。今後とも国会審議や質問主意書等で政府の対応を促して行きたいと思います。