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久留米大学での講義

2013年06月22日 | Weblog

 久留米大学経済学部で講演しました。これは、伊豆教授の金融論の講義で毎年一コマ行っているのもので、国会の仕事があるために講義の時間を土曜日の午後に変更して行っているものです。約100名の学生の前で、アベノミクスが経済社会に与える影響を分析しました。特に金融論の授業なので、日本銀行の金融政策、金融緩和と円安、株高の関係、円安が輸入、輸出に与える影響等を中心に説明しました。

 最近、日本の金融、経済政策に関して、企業関係者、金融機関、海外投資家などに対して、講演をすることもよくありますが、学生相手だと勝手が大分違います。大学2年生だと、金融の専門用語を説明することから始める必要があるために、通常と違う思考が必要です。そのため今日の授業は大変新鮮であった反面、教えた後には適度な疲労感がりました。日常と違う経験をすることは、リフレッシュになっていいものでした。

 授業の最後には、日本の学生や大学の置かれている競争環境について簡単に述べさせてもらいました。日本の人口減少や少子化・高齢化等により、日本企業の多くが生産拠点のみならず、その製品の販路もアジアを中心とした海外に求めています。そのためグローバルな環境で仕事ができるグローバル人材が求められています。特に英語で仕事ができる国際人が必要になっています。その点でいえば、英語で高等教育を受ける人々が世界各国で急増しており、競争相手が日本人同士ではなく、欧米のみならずインド、シンガポール、フィリピン、香港など英語圏の人々や中国、韓国など母国語ではないけれど第二外国語として英語を習得している人々との競争をせざるを得なくなっていることです。その意味で、最近の若者は、スポーツ選手がオリンピックやワールドカップにでることを意識して自己鍛錬しているのと同様に、企業人としても同様な感覚にならざるを得ないことです。

 最近注目していることは、ITの進歩でパソコンやスマホで簡単に海外の有名大学の講義がビデオやラジオで見たり、聞いたりできることです。わざわざ海外留学する必要もなく、本人のやる気次第で勉強ができる環境が整っていることです。世界中でネット環境が整備されつつあるので、そのことは世界中のやる気のある学生にとっても同じということです。例えば、インドやフィリピン、更にはアフリカの名も知らぬ町で、エール大学やLSEなどの講義を聞き、経済学の勉強ができる環境となっていることです。マラソンを例にとりますが、日本人が伝統的に活躍したマラソンの世界ではアフリカ、特にエチオピア勢の躍進が続いています。同様に日本や欧米先進国のグローバル企業の経営幹部には、日本人や欧米人ではなく、数学と英語に長けているインド人、あるいはハングリー精神が強いアフリカ人が独占している、望むらくは日本の大学改革がうまく行き侍ジャパンの若者が活躍しているという時代が近い将来来ると思います。このようなことを考える機会になった一日です。

 海外の授業は、大学のホームページやYou Tube、TuneIn Radio で簡単に見れます。

エール大学授業  ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) Khan Academy