前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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医療機器の内外価格差

2012年02月21日 | Weblog
 診療報酬改定に関連して、医療機器の内外価格差に注目しております。社会保障と税の一体改革の議論に事務局長代行として関わるようになり、医療、介護、年金等の問題を積極的に勉強しております。消費税引き上げの前提として、社会保障の拡充と効率化が原則です。この社会保障の効率化に関して、金融や財務の専門家の目で検証できればと思っています。
 日本の医療機器の一部は、欧米に比べて非常に高く値段が設定されているものがあります。例えば、PTCAカテーテル、冠動脈ステント、ペースメーカー等がそれです。欧米先進国の価格にくらべて2倍から3倍で販売されているものもあります。公正取引委員会でもこの問題が指摘されているにも関わらず具体的な対策が取られた気配がないこともわかりました。この2ヶ月厚生労働省に実態の把握や内外価格差解消の方法を議論しております。これらの高い価格は、健康保険等の診療報酬として社会保険財政を圧迫することになります。医療機器の内外価格差を少しでも解消して、そこで浮いた部分を診療報酬本体の充実、医者の技術料の充実等に当てることができる筈です。
 この問題に関しては、何れ予算委員会や財政金融委員会で議論して行きたいと思います。これまでこの問題を研究してきた感想として、供給寡占、あるいは製造メーカー問屋等による価格支配力が強固な環境下で、保険の診療報酬制度が価格を下げるインセンティブを削いでいる点があると思います。また厚生労働省が、医療機器の購入者である医療機関と支払い者である健保を監督すると同時に販売者である医療機器製造、販売会社を事実上管理、監督することで何らかの利益相反が発生していないか検証し、制度の改善等を考えたいと思います。