前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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日銀の利下げ、量的金融緩和、CP買い

2008年12月19日 | Weblog
 日本銀行の政策決定会合後、①政策金利の0.1%まで引き下げ、②国債の買い切りオペの増額および対象銘柄の拡大、③CPや社債等の購入、と未曾有の金融危機への対応として適切な決定がなされました。これで世界の1位と2位の経済大国において、事実上のゼロ金利政策と量的金融緩和が採用されたということです。近い将来、欧州や太平洋州の各国が程度の差はあれ、同様な政策を採用される可能性もありますが、このことからも今回の金融危機の度合いが歴史的な水準であることをよく物語っていると思います。
 リーマンショック以降、世界の金融市場は機能不全を起こしており、金利を下げても、また銀行に資金を供給しても、企業、特に中小企業や住宅、自動車等の消費者に資金が十分回らないという状況が続いております。このことにより金融危機が、実体経済の危機、さらには世界的な景気後退を引き起こしております。景気後退が恐慌にまで発展する前に出来ることは全て行うということが、今各国政府ならびに各国中央銀行に課せられた課題でもあります。
 その点から、日本銀行の今回の政策決定には大変高い評価を付けたいと思います。一方で政府与党の取り組みは、対策のメニュー、規模、そして特に実行性という点では不十分であります。財政と金融は、車の両輪です。余り日銀の金融政策にばかり負荷をかけ過ぎると空回りして、期待通りの効果が上がらない恐れがあります。次は、ケインズ的な財政出動による有効需要の創出をはかる番です。