前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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M&A時代の到来

2005年04月19日 | Weblog
 昨日2ヶ月以上にわたり注目を集めたライブドアとフジの抗争が決着した。これまでM&A、TOB、LBO、ポイズンピルといった金融業界用語が、お茶の間にまで広く知れわたったことは投資銀行に長く身をおいた経験が有る者としては隔世の感がある。日本にも「会社」を売ったり、買ったり、また転職等により「会社」を着替える時代が到来したことを意味する。
 従業員にとり、会社が、封建的な運命共同体から、自己実現の場を提供しかつ生活のための報酬を得る機能に変化した。また株主の権限が強くなり、取締役は株主のために経営陣を管理監督するという商法本来の機能が重視されることになろう。今回の一連の報道を通じて会社は誰のものか、またサラリーマンは会社に何を期待すればいいのか、考えさせられた。国会では、会社法改正が議論されている。日本の会社もグローバリズムの中で大きな変化を強いられることになるが、忘れていけない点は、現代企業の最大の資産は人及び人に付随したソフトである。会社は、株主のものであるが、人材が流出した会社は、単なるハコにしかすぎないということである。その意味で、今回のライブドアとフジの合意は、無難な落としどころではないかと思う。次の展開を注意深く見守りたい。