Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

感動的な鑑賞の授業 

2009-07-28 23:55:02 | インポート
第59回全道造形教育研究大会上川・旭川大会が今日旭川市立永山中学校で行われました。

幼稚園から高校までの造形教育に携わる教師などが集って、研修する場です。

【「身体で感じ・心はずませ・創造する」喜びを】の大会テーマで、研究主題【「いま・ここで」「つなげる」造形教育を求めて】の研究提言などが日程に組まれ、大会最初の日程に特設された公開授業に参加しました。

私は、幾つかの公開授業の一つである小学校3年生の授業に関わりを持つことになり参加しました。

授業で生の絵を直接鑑賞するため、「雪の日」が共通の主題で描いた郷土旭川市内の建物と人々の日常生活水彩画を貸し出し、話し合い活動に加わったのです。

北海道教育大学旭川校附属旭川小学校3年生38名が、初めて目前に現れる私の水彩画作品4点を鑑賞して、作者の思いを探る話し合い活動の授業が進み、その終盤に作者の私が突然現れて、その話し合いに加わるという50分間の授業です。

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教師の巧みなトークの導きで、多様な観点にわたって率直で鋭い感想や意見がどんどん飛び出す活発な学習に、作者の私は驚きました。

広い音楽室なので、50~60人くらいの関係者の参観がありましたが、同じような感想を持ったのか始終うなずきながら見守っていたように感じました。

小学校3年生が、こんなに集中してしっかり絵を見つめてくれたことには感激です。
それは、作者のふるさと旭川市の風景への特別な思い・寒さを表現しようと工夫した表現法・吹雪の中での日常生活の表現・写真ではなく絵でに表現する意図など、作者の心の奥深くまで立ち入って考えをめぐらす真剣な授業態度でした。

途中からトークに加わった私は、自分の思いを絵で表したこと、大好きなふるさとを描く特別な思いのこと、晴天の雪景色ではなく吹雪など雪の降る街をわざわざ選んで描いた思いのことなどを、端的に披露しました。

授業のねらいに合致したのかどうか確認出来ませんが、楽しくも嬉しい気分のいいひと時でした。

写真や図での鑑賞は無理があり、無茶です。
情報いっぱいの巨匠の描いた評価の高い古い時代の絵を、写真で見る機会はあっても、学校教育の現場では、生で現代の絵を見る機会は少ないのが一般的だと思います。

十分な準備と巧みな話し合い活動を導く技能が揃えば、今日のような授業形態は大きな教育的作用が期待出来るのだと確信することが出来ました。

自分の作品を中心に、久しぶりに子どもたちと触れあうことが出来たし、学校現場の教育活動に役に立ったと思い、とても感動的な出来事でした。