Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

大雪山系遭難報道のその後

2009-07-23 23:21:19 | スポーツ
昨日のNHK-TV「ツアー登山」で、トムラウシ山遭難について、総括みたいな解説を視聴しました。

これまでの報道をさらっとまとめた程度で、詳細を解明したわけではありません。

関心があったのは、ツアー登山ガイドの資格について外国の資格取得に国家がどのように関わっているか・・・・でした。

しかし、相変わらずトムラウシ山関係だけに限って報道しているのに、疑問を持ちました。

北海道の新聞記事も、ぱったり止まったと思ったら、21日夕刊でトムラウシ関係遭難のツアーを企画した「アミューズトラベル」の他に美瑛岳ツアー企画の「オフイスコンパス」が、「業務上過失致死の疑いで捜査に入った」という報道がありました。

23日には記者が同じ山に入ってレポート記事を書いています。

風雨をしのぐために、避難小屋を新設した方が・・・なんて話しも出ているというけれど、観点が違うと思います。

それにしても、今回の美瑛岳遭難企画の「オフイスコンパス」のホームページを見て注目したことがあります。

ガイドトレック・スケジュール一覧の中で終了ツアーを見ると、07月13日~19日に「十勝岳からオプタテシケ・トムラウシ山縦走5日間」というのがあります。

1日目 ・・・・・十勝岳温泉泊、
2日目(16日) ~望岳台~十勝岳~美瑛岳~美瑛富士避難小屋泊、(標準歩行時間7時間35分)
3日目 ~オプタテシケ~双子池~三川台泊 (標準歩行時間11時間50分)
4日目 ~南沼~ トムラウシ山 ~短縮コース登山口~トムラウシ温泉泊(標準歩行時間6時間55分)
5日目  ・・・・・帰路
(朝4食・夕4食付き・・・・んん、これ何だ。主催者からの炊き出しで、客の疲労軽減策なのかもしれない?)

これは、「オフイスコンパス」の【お詫び】の文章中では「北海道美瑛岳周辺において・・・・」とありますが、もしかして「 十勝岳からオプタテシケ・トムラウシ山縦走5日間」コース2日目途中の惨事なのかなーと思ったからです。

縦走をツアー客3人とガイド1人・サポーター2人の構成だったようですが、 これは、ものすごいハードなコースだと思うのです。

この遭難で見逃している重要な点だと思うのですが、思い違いなのかどうか、美瑛岳遭難の報道が少ないと思うのです。

いずれにしても、過去に同じコースの営業登山が、無事終了の実績があるのでしょうからねー。

今日は、NHK-TV「クローズアップ現代」でも、トムラウシ山のみを取り上げていましたが、新しい情報があったわけではありません。

グループ登山では、統率力のあるリーダーの存在は鉄則です。バラバラな行動になるなんて問題外ですし、大雪山の山岳気象を周知していないのも問題外です。

一般論的なツアー登山の解説では、個々のケースの特殊事情の解明はできません。

百名山情報に煽られたピークハンターでも、ワンダーフォ-ゲルなどのトレッキングでも、山岳家の登山も、ツアー会社企画の営業登山も、山は山。登山は登山。
山をなめたり天候を侮らないで入山する心構えは、同じですから。

好天であれば、健脚が公園散歩気分で雄大な大雪山系の山々を巡ることは可能です。

山岳気象では、何日も晴天続きは希ですから、事故を避ける策は、晴天日にのみ入山することです。

荒天でも入山するのなら、体力に頼るだけではダメ。
その山のあらゆる情報を収集し、危険を承知のうえでそれなりの覚悟と万全の策で入山しましょう。

これまでの大雪山系遭難の原因は、計画・体力・技量・装備・通信・チームワークなど、何らかの欠陥があってのことで、万全の策で遭難した記録はないと思うから。

再度不幸な遭難がないよう願っています。