上海の虹口について歴史的にも関心と興味があった。
地下鉄「虹口足球駅」で降り、虹口地域の一部分を散策したが、その日は32℃以上の暑い日で、22~24℃で生活していた身にとっては行動が鈍る辛い気温だった。
虹口サッカー場
虹口地域は、日中戦争時代に、一時は10万人を超える日本人が住んでいて、当時は「日本租界」と呼ばれ日本人街が形成されていたエリアだ。
レトロな建物が目立つので、日本租界時代の街の雰囲気が想像できる。
この裏通りあたりには、中国近代文学の父「魯迅」の故居がある。
魯迅公園と魯迅記念館への門
1932年の上海天長節爆弾事件のあった「魯迅公園」内にある「魯迅記念館」(1951年建立 1999年再建)には、魯迅に関する書籍・遺品・一生の事跡・木版画など数々の資料が集められていた。魯迅のことをよく知らなかったので、改めて認識を深めることができた。
興味深かったのは、予想していなかった数多くの木版画の展示だった。国民党に反逆する反体制思想家に関連したテーマで、彫りの鮮やかさが際立ていた。
これらの木版画表現は、私の木版画制作活動の原点なのだという事を再認識でき、感動しながら鑑賞した。