6月30日から旭川市のヒラマ画廊で「Watercolor painting水彩画展」が始まった。
会場には、旭川市と近郊在住の作家の作品が32点展示されている。
水彩画といえば、一般的に水を溶剤とする絵具で描かれた絵画のことで、紙に描かれることが多い。
日本では幼児のころから描画材の一つとして水彩絵具の類は使われていて、学校教育では小学生の時代から授業で使われる描画材である。
今回の水彩画展においても、絵の具の種類や紙の違いなど、多様な表現方法での個性的な作品が展示されているので、日本人なら幼い頃から描いた経験があって親しんだ水彩画だけに、関心をもって鑑賞できるので楽しめる展覧会だ。
今回の出品作は近作の「峰への道」で、旭川市西神楽の就実の丘のイメージを誇張して主に透明水彩画法で描いたものだ。
おおざっぱに言うと、透明水彩画(Watercolor)は顔料とアラビアゴムなどの溶剤により紙に吸収される度合いの関係で薄塗りに適していて白い紙が透けるので、基本的な技法を習得すれば透明感のある絵になることが多いようだ。
一方、ガッシュはグリセリンなどの増粘剤が多いので色を重ねると下の色を覆い隠すことになり、より自由に重ね描きができ、つや消し状態のなり重圧な作品が生まれる。
透明水彩画(Watercolor)は、18世紀頃にイギリスで広く普及し、日本では明治時代から教科書に手本として現れている。不透明の水彩絵具(Gouache/ガッシュ)が使われるようになってから、混在して技法は多様になった。
ガッシュは、技法を気にせず自由に描けることが多いためか、学童水彩絵の具として普及しているが、透明調絵の具も使われているから、現在ではWatercolorとガッシュの区別を気にせず描かれている。
どうやって描かれたのかより、何を表現しようとしたのかの方に注目して親しむ鑑賞できればいいにだが‥‥‥。
「Watercolor painting水彩画展」は、7月6日まで。