3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

8000打数(4)

2012-08-31 21:42:42 | Weblog
若い捕手が同チームの先輩捕手を追い越していくには、圧倒的な打力があるとか先輩捕手の肩や動きが著しく衰えた場合が多く、リード面を評価されて正捕手になっていく例は非常に希と思います。入団1年目から起用され24年目の今年まで殆どを正捕手として過ごして来た谷繁元信の場合、彼を脅かす様な存在の少なさもあります。彼自体抜群の打撃力を誇る訳ではないのですが、主に下位打線を任される捕手という重労働のポジションから考えると、多くの年は満足させられる打撃実績を挙げていたと思います。又今年のシーズンオフ42歳を迎えるのですが、捕球能力や肩の強さが著しく衰えたとも感じさせない点もあるかと思います。もう一つ見逃せないのが彼は決してスター選手ではないという事です。レギュラーになってからの打率は2割台前半から最高は3割丁度ですが、かっての野村克也と違いそれ程打撃成績を問われる選手ではないという事があるかと思います。去年今年のイチローがそうですが、以前が素晴らしかった選手は成績の衰えが目立つのですが、谷繁元信の場合幸か不幸か目立つ様な成績を挙げていた訳ではありません。現に今年も含めここ3年ほど0.250前後の数字であり、通算打率と殆ど変わるものではありません。以上の様な要素が重なり、彼は史上15人目の8000打数を迎え、来年には2000本安打を達成すると思いますが、捕手でこれだけの実績素晴らしいものと思います。

8000打数(3)

2012-08-30 22:13:35 | Weblog
今日現在、谷繁元信選手の通算成績は8058打数1959安打の打率0.243になります。何故彼が打率0.250以下の選手で初めて8000打数以上に達したかに触れたく思います。一番大きな要因としてな打撃よりも守備、特にリード面を要求される捕手というポジションにあるかと思います。しかしこのリード面、物凄く評価が難しいかと思います。チームの順位やあまり見る目があるとは思いづらいマスコミの勝手な評価による割合が非常に強い様に思えてなりません。捕手のベストナイン選考の際、かっての野村克也の様な打撃に於いて他を圧倒する様な捕手は別として、さほど際立った捕手が存在しない場合、何故かご褒美として優勝チームの捕手が選考されるケースが本当に多いものです。優勝チームの捕手イコールリードの上手いというか優れている捕手という図式が成り立っていますが、ここに自チームの投手の能力や捕手としての肩の強さがおごそかにされている様に思えてなりません。リード面の評価は後付けで何とでも出来る様なものと思います。肩の弱い野村克也の場合、俊足ランナーが塁上の場合、決して球の速くはない投手の場合でも走られるのを恐れてか、ストレート要求は多く見られたものです。基本的に投手の能力関係なしに、結果から評価されるのが捕手のリードかと思います。従って谷繁元信選手のリード云々に触れるつもりはありませんが、実働24年、彼のリード面が評価され続けて来たのは事実かと思います。

小山伸一郎(2)

2012-08-29 20:59:20 | Weblog
小山伸一郎投手を初めてじっくり見たのは、彼が楽天イーグルスに移籍してからでした。その時30歳近くに彼はなっていたとは思いますが、所謂伸びしろのない投手というのが第一印象でした。1996年のドラフトで1位指名した中日ドラゴンズは、その体格から将来重く速い球を投じ得る豪速球投手のイメージを彼に抱いていたと思いますが、悲しいかなその様な素質のある投手ではありませんでした。前回メジャーの投手を小柄にした感じが小山伸一郎投手と書きましたが、見た目も含めてメジャーの投手ほど上体を鍛えていると言うか、強いという感じは彼にはなく、多分その為か異常に小さい右腕のテイクバック、更には腰の捻りもその体型から想像されやすいかの如く不足気味の為、彼のオーバースローから投じる球には重みや凄みは感じられませんでした。従って成績もジリ貧になりあまり話題にもならず、知らないうちに第一線から退いてしまう投手かと思っていましたが、今年も含め最近の数年間はリリーフとして物凄く安定した成績を残しています。私の投手を見る目のなさを恥じると共に、この投手がいつまでこの様な成績を維持できるか変に興味があるものです。

小山伸一郎(1)

2012-08-28 23:05:09 | Weblog
1996年のドラフト1位で中日ドラゴンズに入団するも初登板は1999年、2004年オフ新規球団の東北楽天ゴールデンイーグルスに無償で移籍、現在に至る右腕投手です。公称180cm、90kgとなっていますが、見た目体重はもっとありそうな感じです。メジャーリーグによく見られる巨漢タイプの投手に似ていますが、やはり体格的には一回りから2回り位小さくした感があり、ついでに球速、球威もその体格に合わせて控えめになっている様に思えてしまいます。この投手を見ていると、どうしても昔、昭和30年代の大洋ホエールズの投手陣が思い浮かんで来て仕方ありません。完全試合投手島田源太郎、同じく佐々木吉郎、20勝経験投手高橋重行、峰国安等の投手です。皆投球フォームにシャープさが欠け、投じられる球は決して速くはなく、伸びにも欠け、所謂ドロンとした感じの球が多いものでした。但し島田源太郎と高橋重行はこの特徴を上手く利用はしていたのですが、かっての藤川球児とは対極にあるタイプの球質でした。小山伸一郎の方が球は速く、威力は感じるのですが、何故か同じ臭いを感じてしまうものです。

通算3割、300盗塁(5)

2012-08-27 22:08:41 | Weblog
通算300盗塁を超える選手の特徴としてスイッチヒッターが多い事が挙げられます。柴田勲、西村徳文、松本匡史、松井稼頭央、屋敷要、皆俊足を活かすべくスイッチヒッターになったものと思えます。1、2番を任されて来た選手が多く、かなり高打率を残せる選手もいるのですが、他を圧倒する盗塁数を誇る福本豊を始めとして誰1人として通算打率3割には達していません。通算3割以上を誇っているのは抜群の打撃力で主軸を任され続けて来た張本勲と、メジャー挑戦前3番を任される様になって来た松井稼頭央のみになります。1、2番を任される力はあるものの、本当の意味でのパワーには欠ける選手と言うことになるのでしょう。物凄く単純に言えば、ミートする力が同じなら、パワーのある選手の方が率が高いと言えるかと思います。右打ちに徹したシーズン20本塁打以上を放っ柴田勲や、20本以上の本塁打を放った経験のある選手としては福本豊、高橋慶彦、大石第二郎、高木守道、松井稼頭央等いますが、ある程度のパワーもあるという事実が逆に打撃の粗さに繋がっていった面が、その後の打撃成績を見ると、福本豊を除いてある様に思えてなりません。妙に長打が出る事によりその魅力に取り付かれ、本来の打撃を崩していった点があるかと思います。

通算3割、300盗塁(4)

2012-08-26 22:04:47 | Weblog
現在27人存在する300盗塁以上の選手の特徴に触れたく思います。一度もリアルタイムでは見た事のない数人の選手は、一応一般的に言われている評価になりますが、脚が速く守備に優れている選手が殆どになります。脚の速さほぼイコール打球に追いつけるという事で、内野手の場合後は送球次第という事になるかと思います。外野手の場合、日本プロ野球の場合どうしても捕球までを評価する傾向が強く、ランナーがいる場合の送球を重要視していない気がしてなりません。福本豊、赤星憲広、島田誠、中暁生、松本匡史等皆素晴らしく広い守備範囲を誇ったものの肩は決して強くはありませんでした。極め付きは松本匡史の弱肩で、歴代屈指の弱さかと思います。俊足、捕球までは好守という選手は300盗塁未満の選手も含めて結構多いものです。300盗塁以上では秋山幸二、柴田勲の脚力、肩の強さが光り、やや2人より肩の強さが劣るものの、抜群の脚力を誇る屋鋪要を含めた3人が捕球プラス肩の強さで最右翼にランクされるかと思います。

通算3割、300盗塁(3)

2012-08-25 21:38:02 | Weblog
通算3割以上でリアルタイムで見た選手の内、本当に脚が物凄く速いと感じたのは、今日はサヨナラヒットを放ったものの通算打率3割が風前の灯火となりかけている松井稼頭央選手だけかと思います。与那嶺要選手と中西太選手が多く盗塁を決めていた頃の姿は、残念ながら見ておりません。又入団から数年間かなりの数の盗塁をしていた頃の長嶋茂雄は見ていますが、当時は速いとは感じたものの、滅茶苦茶に速いというレベルではないかと思いました。故障前の前田智徳選手の脚力は素晴らしいものでしたが、その後の状態を見ると残念でなりません。通算3割の他のメンバーを見ると、脚力に関しては並みの選手或は並以下の選手が結構多いものです。主に任されて来た打順に関しては、当然ながら上位打線、主軸を打ってきた選手が殆どです。又打撃スタイルに関しては、殆どの選手が中距離打者以上、長打力に欠ける選手としたら与那嶺要と篠塚和典位かと思います。最低でも4000打数を超えた上で3割以上の打率を保つには、ある程度のパワーが必須のものであり、逆に脚の速さはあまり関係ないという事が言えるかも知れません。

菊池雄星投手の未来(3)

2012-08-24 15:13:15 | Weblog
入団時それ程の力量がなかったとしても、将来大きく化ければ素晴らしい投手に成りうる可能性を持つ投手と、本人には残念ながらどんなに頑張ったとしても大きく大成するのが無理と思われる投手、現実には大きく分けて2種類の投手が存在すると思います。入団当初、菊池雄星投手は前者の投手、しかもその時点での力量もある投手と思っていました。従ってこのブログでも何回か期待を込めて彼を取り上げて来ましたが、その都度期待はトーンダウンし、もはや彼が物凄く素晴らしい投手に育つのは無理かとさえ思い始めています。先ずは何回か触れていますが、高校時代150km台をマークした球の速さが現在は殆ど見られません。今シーズン確か最速は150kmを計時していますが、ストレートの殆どは140km台前半から中頃までに収まっています。球速計時は遅くとも、実際打者には速く感じられる投球は存在するかと思いますが、テレビで見る限りその様な伸びのある投球とは思えません。又伸び悩む投手に多く見られる投手の特徴として、投球フォームの変化が多い様に思えます。今シーズンの彼の投球フォームは昨年と比較しても、腕の位置が下がり、その為か投球に角度がついていない様に思えてなりません。かって317勝投手鈴木啓示は、投球とは1、2、3で投げるのではなく2と3の間にはノーオとでも言うべきタメというか間が必要と述べています。この理論が正しいかどうかは別としても、菊池雄星投手のそのタメのなさからなのかどうか、一流投手に必要な球の凄みが欠けている様に思えてなりません。球の威力で勝負するタイプの投手にとって、残された時間は少ないと思います。希な素質の持ち主、菊池雄星投手の一層の踏ん張りを期待したく思います。

佐々木信也(4)

2012-08-23 20:17:13 | Weblog
物凄く久しぶりに佐々木信也氏に就いて書きます。2009年発刊、高橋安幸著[伝説のプロ野球選手に会いに行く2]という本があります。雑誌野球小僧の連載記事をもとに加筆修正されたもので、今まで紹介された内から抜粋されて10人程の元プロ野球選手へのインタビューを基に記事が書かれています。本の名前の通り、1965年生まれの著者には、掲載されている選手の殆どがその現役時代を知らない選手であります。そこに佐々木信也氏が紹介されています。少し気になった点を抜粋してみます。同誌の堀内恒夫氏へのインタビュー記事で、堀内恒夫曰く[金田さんのカーブはたいしたことない]に対して佐々木信也氏は知らないにも程があるに始まり、400勝投手金田正一のカーブが如何に素晴らしいか、実際に対戦した事のある選手としての経験を基に堀内恒夫のカーブは足元にも及ばないという旨の発言をしています。この発言少しおかしくないでしょうか?昭和31年入団、僅か4年で現役生活を終えた佐々木信也氏は、昭和41年入団の堀内恒夫とはもちろん対戦経験はありません。たった1回だけの出場のオールスター戦での1回だけの対戦と全く対戦なしの投手のカーブの力量の比較、ここまで断言出来るでしょうか?たとえ年代は違ったとしても両投手のカーブを体験した上での発言なら分からなくもない気もしますが、どうしても昔の野球選手に多く見られる懐古主義や自身の過ごした時代の選手を美化している様に思えてなりません。更に言えば全く現役時代を知らない相手には、何を発言しても反論はないだろうという意識も働いている様な気もします。

打率3割(4)

2012-08-22 13:13:03 | Weblog
小早川毅彦氏は現役時代1回0.301の3割をマークし、それ以前にも0.280台を2年連続でマークする等、記録上は3割達成の苦しさを人一倍解る人ではないかと思っていました。張本勲の様な、余程不調の年でない限り3割は当たり前という打者や、どんなに頑張っても3割は不可能と思える多くの打者と異なり、身近な挑戦をして来た打者とは思えない発言と思えて仕方ありませんでした。2009年、オールスター前の打率が0.249、連続してマークしている3割の記録も途切れるのではないかと思われた選手がいました。しかし彼は、試合数が半分以下のオールスター戦後、急激に調子を上げ、最終的に0.303に達し連続3割の記録を伸ばしています。現在メジャーで予想以上に健闘している青木宣親選手です。当時3割は当然と思われていた位の実力の持ち主だからこそ出来た記録かと思います。今年注目しているのは内川聖一選手です。現在412打数119安打の0.289です。毎日彼の打率をチェックしている訳ではないのですが、少し前までは0.260台だったと思います。その後固め打ちをして現在の数字になっていますが、残り37試合、あくまでも目安ですが、138打数として46安打以上、打率0.333以上をマークし、550打数165安打以上の3割を達成し、5年連続3割の記録を作って欲しいと思います。しかし急激な打率上昇の裏にはその反動もあり、決して予断を許さない状況にはあると思います。