多くのファンは松井秀喜に対して率より長打、本塁打を期待していると思います。例えばイチローの場合3割以上をマークしてさえいれば、本塁打が0或いは0に限りなく近い数字であろうとも多くの批判を受ける事はないかと思います。しかし松井秀喜が同様の成績の場合、3割マークは称賛されるでしょうが、その一方でそれ以上に本塁打数不足を厳しく追及されると思います。守備走塁面は別として、打撃に関しては期待されているものが全く違うのがイチローと松井秀喜かと思います。率もある程度要求され且つ本塁打数も期待されている、ある意味厳しい立場にいるのが松井秀喜と言えるのでしょう。しかしメジャー松井秀喜に対して、首位打者争いに加われそうな0.330以上を要求したり、予想する人は多分殆どいないかと思います。その反面率は多少落ちて、0.270か0.280位でも本塁打を30本以上、40本に近い数字を期待したファンは多い様な気がします。パワーでは適わない発言の松井秀喜ですが、彼のパワーなら本塁打王争いにまで食い込むのは無理でしょうが、シーズン40本に迫る本塁打を放つ力はあったかと思います。従って満足出来る数字を残した年度としては、入団2年目の0.298、31本塁打の年のみと思います。通算成績で言えば近年の著しい衰えも含め、0.270前後の打率でも本塁打数が250本以上の数字を残していた方が評価が高く、ファンの期待に答えた数字であった様に思います。