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日米を問わず名選手を紹介。

メジャー、イチローに2年連続で打率で上回った打者(2)

2008-12-31 18:26:57 | Weblog
2年連続で,打率でイチローを凌いだ打者の紹介の続きです。2005,2006年にヤンキースの貴公子ディレクジーターが打率でイチローを上回っています。典型的な中距離打者であり、率を十分に残せるタイプの選手です。特に右打者ながら内角球を,巧く詰まらせながら右中間に運ぶ技術は、彼以外に見当たらない程傑出しています。もう一人は同じく2005,2006年にイチローを凌いだ、エンゼルスの正しく怪物打者ウラジミールゲレーロです。風貌、及びプレーも怪物と呼ぶにふさわしく、打撃に関しては一見ドアースイングに見えるのですが、ミートする力は抜群で、その長打力の割に被三振率のもの凄く少ない選手です。又外野守備でも恐るべき強肩で走者を度々刺しています。イチローは現在メジャー在籍8年ですが、以上紹介した4選手以外に打率の面で2年連続して負けた事はなく、正しく安打製造機と言えるでしょう。カージナルスのアルバートプホルズと共に8年連続の三割は、トッドヘルトンの10年連続が今シーズンで途切れた為現役ではトップタイになります。ぜひ今後もこの連続三割の記録を続けて欲しいものです。

メジャー、イチローに2年連続で打率で上回った打者(1)

2008-12-30 21:52:38 | Weblog
2001年にメジャーデビューした天才打者イチローを、2年連続で打率で上回った選手を紹介します。先ずは2002,2003年共にイチロー以上の打率を記録したマニーラミレス選手です。本当に素晴らしい打者で,殆ど欠点の見つからない程の打撃術を誇っています。投球を十分に引き付け、メジャーリーガーとしては小柄な体躯にも関わらず、特大の本塁打も放てる程のパワーの持ち主です。更にチャンスでの強さは信じられない程で、究極の打点製造マシンと言えるかと思います。次はマグリオオルドニェスです。2007年高打率での、イチローとの争いに勝ち,首位打者を0.363の打率で獲得しています。彼の打撃の最大の特色は柔らかさかと思います。本当にあらゆるコース,球質にも対応出来る程の力を持っています。タイプ的には中距離打者でしょうが、つぼにはまれば一発も十分可能なパワーも併せ持っています。2008シーズンも打率でイチローを僅かに上回り、彼の打撃術の高さを実証しました。それにしても、日本より遥かにレベルの高いメジャーでも、もの凄い打率を残しつづけるイチローの打撃には敬意を表さざるを得ません。

メジャー本塁打に関する記録

2008-12-29 21:53:09 | Weblog
メジャーでの本塁打に関する意外な記録を紹介したいと思います。先ずはバリーボンズに破られるまで、通算755本塁打の記録保持者のハンクアーロンですが、通算4回の本塁打王に輝いていますが、面白い事にシーズン自己最高は47本塁打と、一度たりとも50本塁打に届いておりません。実働23年間の長い現役生活に拠る記録とも言えるのでしょうか?本当の意味でのホームラン打者とは違うのかも知れません。又シーズン最高記録の73本を誇るバリーボンズも、その年を除いては最高49本と50本には届いていません。しかし彼の場合、その測り知れない強打を恐れて異常な程に敬遠を含む四球が多く、もしそれがなければどんな記録が残っていたのかもの凄く興味深いものです。更に本当に面白いのが,未だ現役に未練を残しているサミーソーサです。彼は50本塁打の年と49本塁打の年に本塁打王に輝いていますが、不思議な事に60本塁打以上を放った年には一度たりとも本塁打王に成っていません。60本塁打以上3回というのは、彼だけの記録ですが、その内2回はマークマグワイヤ、残りはバリーボンズに依り本塁打王を阻まれています。出来れば恐ろしい程のスイングスピードの彼の打席をもう一度見たいものです。

坂井勝二投手

2008-12-27 22:33:19 | Weblog
実働18年のアンダースローの快速球投手です。なで肩の華奢な公称180cm,72kgの体から繰り出される球は非常に速く、又右打者の内角をえぐる様なシュートはもの凄い威力がありました。昭和39年には自己ベストの25勝を挙げていますが、その上に同僚の小山正明、スタンカ、石井茂雄がいた為最多勝には届いていません。通算で9回二桁勝利を挙げており、非常に安定した成績の選手ですが、何故かこの投手に関して詳しく語られる記事は非常に少ないものです。その原因としては、この投手には常に黒い噂があり、その為か不可解な移籍もあり、更には暴力団との交際の記事も出ていました。多分彼は八百長行為にも絡んでいたのでしょう。その実績の割に彼に関する記事が異常に少ないのは、その八百長行為のせいではないかと思います。しかし彼の残した実績は素晴らしく、八百長をしていながらという事であれば、変な意味でもっと凄い実力の持ち主という事である訳で、もう一度切れ味抜群の彼の投球を見たいものです。

サンデーコ-ファックス(Sandy Koufax) (2)

2008-12-26 21:04:54 | Weblog
コーファックスは数字を見る限り,本当に素晴らしすぎる投手と言えるでしょう。引退の年の前年に382奪三振の世界記録を達成するなど、最後の4年間で97勝、1228奪三振と信じられない程の数字を残しています。又防御率も引退時まで5年連続1位と、当時の他の投手とは比較出来ない程の実績を挙げています。従って彼は伝説の投手として神格化された訳ですが、どうしても実働年数の少なさが気になります。もの凄い成績を挙げ,ほぼ全盛期に引退したのですが、ある意味力の衰えた時期の姿を見せずにすんだ幸運もあったのではないでしょうか?大投手の殆どは、長い現役生活を誇っていますが、晩年の姿は,全盛期とは程遠い姿を,残念ながら見せています。その点コーファックスは、左肘痛に拠る引退の為、幸か不幸か力の衰えた姿を見せていません。この点が未だ彼の評価を高めている様な気がしてなりません。

サンデーコーファックス(Sandy Koufax) (1)

2008-12-25 20:27:14 | Weblog
1966年,自己ベストの27勝をマークした年に,突如引退表明した,伝説の左腕快速球投手です。彼の快速球の素晴らしさは、アメリカに留学経験のある友人から度々聞かされました。本当に速いらしく、彼の話では金田正一の比ではなく信じられない位速いと言う事でした。しかし当時、SFジャイアンツに在籍し打者として対戦した事のある村上雅則は、その速さを認めていながら、多分153,154km位の球速とTVの解説で話しています。しかし打者の村上雅則にコーファックスが,全力投球した可能性は少ない訳で、多分もっと速かったのでしょう。日本プロ野球でも、かなり遅い部類の投手に入る村上雅則には、本当に羨ましい球速だったでしょう。コーッファクスの投球フォームは,非常に理想的で、腰の捻りも十分で、スリークォーターよりやや高い位置から,もの凄く切れのある球を投じていました。しかし彼は1966年を最後に左肘痛の為、現役を引退しました。正しく全盛期での引退であり、俄かには信じられないものでした。




通算成績 397試合   165勝87敗   防御率 2.76 2396奪三振

20勝投手の引退

2008-12-24 21:53:07 | Weblog
ヤンキースのマイクムッシーナ投手が正式に引退を表明しました。メジャー実働18年間で,通算270勝の大投手です。年平均15勝、17年連続10勝以上と非常に安定した成績を残しています。18年目の今シーズンは、キャリアハイの20勝を挙げています。メジャーの記録に関しての権威者ビルジェームス氏は、マイクムッシーナ投手の300勝到達を47%の確率と予想していました。しかしその彼ですら、まさか初の20勝を達成したその年に、ムッシーナの引退は予想だに出来なかったでしょう。しかし冷静に考えて見ると、最近数年間は球威の衰えがかなり目立ち、2000年代当初93マイル(149.5km)以上をマークしていたストレート系の球速は、90マイル(144.8km)位に減速していました。従って来シーズンも同等の活躍を望むのは酷な話で、ある意味いいタイミングでの引退発表かとは思います。日米を問わず、大投手の引退直前の投球は、かっての球威を知っている程気の毒で、見るに耐えない感があります。金田正一,米田哲也,稲尾和久,杉浦忠等の大投手の晩年は,以前の力を知っているだけに,本当に寂しいものがありました。次回は全盛期と思われる31歳の年,自己最高の27勝を挙げて突如引退した快速球左腕サンデーコッファックス投手を紹介したいと思います。

ジョエルズマヤ(Joel Zumaya) (3)

2008-12-23 21:08:56 | Weblog
恐らく史上最速投手、ジョエルズマヤの今シーズンを振り返りたく思います。はっきり言って不満足な成績だったでしょう。シーズン前及び復帰後の故障もあり、本来の豪快な投球を披露したのは,僅かな期間でした。しかし彼は100マイル(160.9km)以上を18回記録しており、この数字はアメリカンリーグでは圧倒的にトップです。特にマリナーズ戦では100マイル以上を連発する等、完全復活を思わせたのですが、その後又故障に依り、今シーズンを早く終えています。同僚の快速球投手、ジャスティンバーランダー投手ですら、羨む程の球速の持ち主の彼の完全復活を是非期待したいものです。彼のデビューの年の、ストレート系の平均球速は98.6マイル(158.6km)でしたが、是非来シーズンは、平均球速でも100マイル越えを彼には期待したいものです。又その可能性があるのは、私の知り得る限り彼以外には考えられません。本当に素晴らしすぎる彼の快速球を見続けたいものです。



2008成績    21試合    23.1イニングス    0勝2敗    防御率3.47

ダーリルスペンサー(Daryl Spencer) (2)

2008-12-22 21:17:55 | Weblog
日本でのスペンサーの活躍に触れたく思います。来日当初は打撃力に問題がありとされていましたが、日本では全く見当違いで、本当に素晴らしい打撃を見せてくれました。非常に懐の深い,どっしりと安定した打撃フォームからの豪打は、当時の日本とメジャーの力の違いを如実に示してくれる程、差がありました。又チャンスにももの凄く強く,本当に頼りになる選手でした。しかしバットスピードに関しては、あまり速いという印象は受けませんでした。この点がメジャーでの晩年の成績が奮わなかった事に結びついていたかと思います。守備に関しては、決して俊敏な動きはありませんでしたが、大きな体の割に非常に巧く,又肩も強かった印象があります。更に素晴らしいのは走塁です。決して脚は速くはないながらも、殺人スライディングと警戒された様に、もの凄い迫力で相手野手に襲いかかる凄まじさでした。彼は風貌から巨像と呼ばれていましたが、その確かな野球知識と研究心で野球博士とも呼ばれる程のニ面性を持った選手と言えるのでしょう。出来ればメジャーで活躍し始めた頃の彼を、見たかったものです。




通算成績    731試合    615安打     0.275    152本塁打   391打点

ダーリルスペンサー(Daryl Spencer) (1)

2008-12-21 21:00:59 | Weblog
昭和39年から43年、一度退団して再び46,47年と阪急ブレーブスで大活躍した,当初は主にセカンド,後にファーストを守った選手です。今回は勿論見た事はないのですが、メジャーでの彼の成績を紹介したいと思います。その為日米のエンサイクロペディアを調べていましたが、意外な事に気付きました。アメリカでは1928年生まれ、日本では1929年生まれになっていました。多分アメリカの方が正しいかとは思いますが、当時はかなり年齢にサバを読んで来日した選手が多かったみたいです。日本ではもの凄い打撃を見せましたが,来日当初の彼への評価は、メジャーでは打撃力に乏しい選手という事でした。確かに来日前の数年間は衰えを見せていますが、台頭して来たメジャー2年目以降の数年間は、打率は決して高くはないながらも、最高20本塁打、毎年二桁の本塁打を放ち、打点もそれなりに稼いでいました。多分下位打線を打っていたかと思われますが、その当時の彼は数字を見る限り、決して打撃の弱い選手ではなかったかと思います。 



通算成績    1098試合    901安打    0.244    101本塁打    428打点